王都の北西は諸外国との戦争の場となっている。
ハテグという丘陵地帯であり、ここに王国群が陣を構えている。
以前のような大規模な戦闘はめったに起こることはなく、互いに勝ち負けを延々と繰り返している。
中には敵に捕らわれてしまい、辱めを受ける兵士や騎士も少なくない。
女性であれば、同軍の兵士にすら狙われることもあるだろう。
また、兵士向けの娼館などもいくつか存在する。

※戦場やその周辺が舞台になります。
 戦闘ロールや敗北ロールなど、ご自由にどうぞ。
 戦闘は頻繁に起こっているような設定です。
 必ずしも王国軍側の兵士である必要はありません。

●フリー設定ルームです。最初に入室する人が部屋の設定を自由に設定できます。
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参加者(0):ROM(1)
Time:07:52:21 更新


ご案内:「ハテグの主戦場」からグァイ・シァさんが去りました。 (03/29-17:43:31)
グァイ・シァ > 苦痛のうめきを上げながらのろのろと立ち上がる。
藪に引っかかれて服が裂けむき出しの肌の部分に更に傷が増えるが、構っていられない。

(… 向こうか)

漂ってくる血と死の匂いのほうへゆらりと首を向ける。遠目にでも見るものが居れば、幽鬼かなにかと見まがえるような仕草。
脇腹を抑えた掌の下から温かい血がにじんでくる。どうやら傷が開いているらしい。

かすかな呼吸を整えると、女は引きずるような足取りで丘を目指して歩き出す。
熱く疼く傷の下から抜けていく女の命が尽きるのと、丘の方から流れてくる死の香りと―――とりもなおさず女の命の源に辿り着くのと

果たしてどちらが先だったか
(03/29-17:43:29)
グァイ・シァ > 「か… はッ…」

暫くのあと、女はようやく身動きをする。
どこか骨でも折れたか傷でもあるのか、脇腹を押さえ、のろのろと身を起こす。
泥まみれの顔で、瞼の合間から翠の瞳が閃いて辺りを見る。

死んでも復活するとはいえ、負傷したからといって毎度死ぬわけにもいかない。傭兵の中に混ざるのにも、死んだはずの女が戻るよりは負傷した姿で戻ったほうがながく在れる。
そう学んで、致命傷を負うか負わないかの辺りで逃げることを憶えた。

(とはいえ……)

負傷したまま行動するというのは、厄介だ。
傷が元での病気などにも無縁とは言え、痛みを訴える身体を強制的に動かすのは、思った以上に消耗する。

周囲にひとまず目立つような危険はなさそうだ。『移動』した場所も戦闘していた場所からそう遠くはないはずである。
血の匂いが雨に消される前に丘の上の戦場跡までもどれれば、力をもっと戻すこともできよう。
(03/29-17:33:02)
グァイ・シァ > 丘の上での戦闘は、半端な雨のせいで文字通りの泥試合となった。
両軍引き揚げるほどの驟雨ではなく、ぽつりぽつりと、だが確実に地面を湿らせていく雨は、連日の戦闘でむき出しになった地面を容易く滑りやすく跳ね上げやすい厄介なものに変えていく。

総指揮官が撤退を命じたのはどちらの軍が先だったのか。
ともかくも引き分けといえそうな状況のなか血気盛んな幾ばくかのものたちを引きずるようにして、双方が雨の中丘を後にしていく。
時刻はまだ夕刻よりは前のはずだが、黒い雲で覆われた空から届く光は弱く、辺りは薄闇といっていい。そこに血と微かな焦げた匂いを残して、本日の戦闘は終わりとなるようだった。

その丘を下ったところにある雑木林のなか、藪のなかに倒れ伏している女がいる。
朱色の髪は薄闇の更に木陰のなかでも少し目立つ。

「う…ぐ… 」

うめき声を上げたところを見るとまだ息はあるようで、しかしその姿は己のものか他人のものか兎に角血まみれだ。濃く漂う血の匂いのせいか、辺りに獣の気配はない。
よく観察するものがいれば不思議なのは藪の周りには何も踏み分けた跡もないことで、まるで女は文字通り降って現れたようだ。
(03/29-17:21:09)
ご案内:「ハテグの主戦場」にグァイ・シァさんが現れました。 (03/29-17:07:46)
ご案内:「ハテグの主戦場」からグァイ・シァさんが去りました。 (11/04-14:18:27)
グァイ・シァ > 身体を維持するのに食事は多少は役に立つ。しかしヒトと慣れあうのはどうにも性に合わない。
結果持ち出し出来る食料を持って、こうして戦が終わった場所でひとり食事をするようになった。

漂う鬼火に思う所はあまりない。ただ、自分が決して成ることができないものの一つだろうということで多少の興味はある。それ程度だ。

食事をするペースは速くないが、高々握り飯ひとつだ。
最後の一口分を口に押し込むと女は立ち上がる。鬼火はそれを畏れるようにふわりと一度散って消え、女がなにもしないでいるとまたぼうと灯る。

「… 難儀だな」

それがヒトの魂だと聞いたことがあるが、女は眉唾だと思っている。だが何か、死したものと関連があることではあるのだろう。言葉もなくそれでいて何か言いたげな様子に、いらだちなどはこれらにはないのだろうかと、思う。

最後の一口を嚥下すると、女は自分が属していた陣の方へ歩き出す。急ぐでもなく、ことさら鈍い足取りでもなく。
そろそろ、やかましい戦勝の宴も終わっているといいのだが―――
(11/04-14:18:26)
グァイ・シァ > 焼野原となった戦場の夜

まだあちこちからくすぶっている煙が星が散った黒い空へと立ち上り、焦げた匂いと独特の温かさが漂っている。
見渡す限り台地は黒く横たわっているだけに見えるのは、相当な火力で焼き払われたからだろう。

両陣営からも遠く、今は何処からか虫の音だけが聞こえてくるところにぼうと漂う明りがある。
青くちらちらと瞬くそれは、戦場で夜を過ごしたものなら見たことがあるであろう、鬼火だ。
ひとつ、ふたつ、みっつ―――
灯ったりは消えを繰り返し、惑うように宙で頼りない円を描く。

その青い光に照らされる影がひとつ。
朱い髪の女が、地面に座って握り飯を食べている。特段美味そうという表情でもなく咀嚼して、口の中が無くなれば次を口にしている。
視線はぼうと漂う灯りの方をみているが、そこではないどこかを見ているかのように虚ろだ。
(11/04-14:08:32)
ご案内:「ハテグの主戦場」にグァイ・シァさんが現れました。 (11/04-13:57:46)
ご案内:「ハテグの主戦場」からナランさんが去りました。 (08/04-00:30:01)
ナラン > 本当はどこかで仮眠を撮れれば良いが、馬の休養が済んだらできるだけ早くここを去った方が良いだろう。
王国の兵士があふれるここに自分はいかにも場違いだ。

やがて井戸で汗を流して貰って十分に喉を潤した馬が戻って来る。
雌と勘違いされたのか、追ってこようとする馬が居てそれを宥めているものが居て女は微かに笑ってしまう。

「―――ごめんごめん。
 向こうで少し休んでから、出ようね」

兵士たちから馬と共に遠ざかって
すこし場違いな女と馬は夜半前に、陣地から姿を消しているだろう。
(08/04-00:29:59)
ナラン > 示された方向へ歩いて行くにつれ、馬の嘶きが届いて来る。
興奮しているものが多いようで、次第に手綱を引く馬の脚が重くなってくる。
何とか宥めて数戸の井戸を囲む広場に辿り着くと、どうやら係りの者がいるようで順に馬を預かるという。
多少心配ではあったが、ここで馬を盗まれると言うこともないだろう。

見守っているから、と囁いてやってから見送ると、他の戦場を常とする馬に混じった女の馬はいかにも優し気だ。目立つので見失う心配もなさそうだ。
(08/04-00:20:31)
ナラン > 多少想定よりも遅くなってしまったが、依頼のものは確かに本人に届けられて女は内心胸を撫で下ろす。きっと自分を含めて、囮として他の使いも来ているのだろう。相手は実に素っ気なかったが、女としては依頼さえ達成できたのであれば構わなかった。

手綱を引く馬を振り返って首を撫でてやると、汗びっしょりなのが解る。それほど急がせたわけではないが、何しろな暑さだ。
早々にその場を立ち去ろうとした相手に、馬を休ませたいと告げられて良かった。水だけなら帰りの途中で小川に立ち寄っても良かったが、戦場に近い場所で緊張を強いられ続けるのは得策ではなかったろう。

「…少なくとも、暫くは休ませてあげられそうだから」

鼻面に触れてやると小さく嘶く。元々戦場の馬ではないのを借りてきたからか、この場所は余り気に喰わないようだ。
(08/03-23:51:00)
ナラン > 「はい、では確かに」

日暮れ間近に迫った戦場。
只中ではそろそろ引きの合図が出ているのだろう。王国軍陣地へは続々と帰還する兵士たちが流れ込んできている。
好天はこの季節にはあまり味方とは言いづらい。誰しもが汗だく、返り血か自分の血か泥なのかわからないものに塗れて、それでも帰還できたことに安堵と歓喜の声が、こすれ合う武器防具の音に混じって騒がしい。

その間反対、陣形からすると裏口ともいえる場所。大きな柵が建てられたそこは今はもうすっかり影に覆われている。
その裏口に、馬を連れた女がひとり。装いからして王国の正規兵ではない。
どうやら中の人物に話をして、取次と何事かを頼んだらしい。ひとしきりのやり取りの後、門は内側から開かれた。

「…ありがとうございます」

門を開けてくれた兵士と、女が中に入るのを見届けずに去っていく騎士と
女は律儀に礼を告げて頭を下げる。
恐縮するような様子の門番に、井戸と馬を休ませている場所を尋ねると、女は陣地を奥へと進んで行った。
(08/03-23:42:02)
ご案内:「ハテグの主戦場」にナランさんが現れました。 (08/03-23:29:00)