2023/11/05 のログ
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にサウロさんが現れました。
■サウロ > (街道沿いに進むこと一週間以上──。
時折村や町に泊まり、いくつかの都市を経由してやってきたのはこの国の悪徳が詰まっているとされる奴隷市場都市。
この都市の管理者の名すら知られず、冒険者から無法者まで集まり、王都の比ではないほどの奴隷が日夜売買されている。
その多くがミレー族だというのも聞いていた。
布を巻き付けたような襤褸を纏う者もあれば、豪商によって美しく着飾らされている者もある。
奴隷すべてがモノとして扱われる光景は、あまり好ましいものではなかった。)
「…………」
『だからやめとけっつったのに』
(思わず目を背けてしまいたくなるような行為が平然と行われている。
それに気分が悪くなって路地で込み上げる吐き気に口元を押さえていれば、隣で平然と慣れたように呆れた息をつく相棒。
最後までこの都市を目的地にするのは反対していたが、無理を通したのはサウロの方だ。
得られるものを得なければ、来た意味もない。
悍ましい悪意と背徳に満ちた光景、道端でオーバードーズして座り込んだ少女の姿も痛ましい。
それに手を差し伸べることも相棒に止められ、路地から出て、人通りの多い道を進んでいく。
行き交う人に紛れて、しばらく滞在するための宿探しからだ。)
■サウロ > (冒険者も利用する比較的安全が確保されている宿屋に男二人。
女性と比べれば危険性は少ないが、男でも顔のいい者は狙われやすいというのがこの都市だ。
「奴隷の娼婦ばっかの娼館に都市奴隷ねえ…」と相棒もさほど乗り気ではない様子で、
部屋の防備やセキュリティを入念にチェックしていた。
宿を定めた後は情報を探りに街に出る。
とは言え、あまりに合わない空気感に体調を崩す羽目になるのだが──。)
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からサウロさんが去りました。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」にノイさんが現れました。
■ノイ > 街路を歩く。
鼻歌でも歌いそうな、機嫌の良く軽い足取り。
長く伸びた裾がひらめき躍り、見え隠れするヒールは…しかし。一切の足音を発さない。
ひらり、ひらり。交錯する通行人達とぶつかりそうになっては、寸前で揺らぐように擦れ違う。
あわやの所で掠める人々の中には。からかうように掠めた少女に訝しげな目を向ける者…そして。
一見無力で無防備な小娘、の姿に。振り向いた先で目にする背の白さに。
何処ぞの店で飼われる奴隷か娼婦かなのでは、と。好色な反応を見せる者も居り…
「 ――…まぁ、それでも。良いんだけれどね――」
そんな欲望を向けられるのは、心地良かった。
つまるところ魔魅たる少女の上機嫌は、己が情欲の対象と見られている…その為なのである。
■ノイ > 強いてもう一つ挙げるとすれば。
少し目線を路地にでも向けたなら…同じような年頃の誰かが男達に寄って集られ。
足先が地から離れるようにして、前から喉を、後から膣を。二人掛かりで貫かれる姿。
頭上に聳える楼閣には、窓から身を乗り出す、あられもない姿の女が。
多分屋内側から何かしら責められているのだろう。見上げられる羞恥と快楽の板挟みで喘いでいる。
勿論地上は地上で――枷で縛られた誰ぞの尻が突き出され。顔も見えないその誰かを、格安で男達が欲の発散に用いる光景や。
自分がこれから何をされるのか理解も出来ないらしい幼い娘が、台の上で競りに掛けられる様。
逆に、客を取れなければ叱責されるのだろう…売り子でもあるらしい女が、積極的に男を誘い店に引っ張り込む姿。
等、等――此処には。色も欲もあれやこれやと満ちている。
少女が人ならざる者であると知らず、手を出して来る者なりが居なければ。
それはそれで逆に。売られる者達に手を出すのも良いか、と。
気分としては。ちょっとしたウィンドウショッピング、その物なのだろう。
■ノイ > ――本来如何に危険な場所であるか。
人間やミレーの者達が実際に、目に見える所で奴隷として。商品として。玩具として。扱われているのだから明白だが。
そうして爛れた危険域こそ、少女にとっては絶好の遊び場。そして狩り場。
ふわりふらりと休日の散歩めいた足取りは、やがて――ふと。
恐らくは一念発起、初めてこの地に足を踏み入れたのだろう…だが、街の淫らさ剣呑さに気圧されている、と。
そのように見える若い人間を見出した。
「――――♡」
そうした人間は珍しい。この国では、特に。
内心の舌なめずりを慎ましやかな微笑に隠し、宙を滑る少女の足取りは、見出した獲物へと近付いて。
「――ねーぇ。其処のお兄さん? あなたも、お相手が欲しいのかな――」
…無害を装う魔性に声を掛けられた人物は。驚き、飛び上がり、次いで。
するりと滑り込むように腕を絡め、耳元へ囁いてくる少女に。流されるまま何処ぞの宿にでも連れ込まれ――その後は、さて。
ご案内:「奴隷市場都市バフート」からノイさんが去りました。