2024/12/19 のログ
■ミスト > 「………あれ?」
ゴブリンは、急に動かなくなった。魔法で縛られたとかそう言うのではなく、何処か戸惑っているような感じにも見える。
こう、お互い顔を剥き合わせて話し合うような所作さえも、見えて来て。
それはまるで、『あいつ……男じゃね?』とか、そんなのを話し合っているようにも見えてくる。
格好としては、男装をしているし、一般的な女性に比べてミストアイスの胸は控えめ……男性にも、見えなくはない。
近くに寄れば、顔立ちから女性と分かるだろうけれど、少し離れれば、男の娘とも見えなくもない。
だから、なのかもしれない。
なかなか、ゴブリン達の包囲網が狭まらないし。
そして、自分に指示をしたリーダーたちの動きもない。と言うか、気配も薄い。
(まさか、もしかし……て。)
そんな疑惑が、胸をよぎる。
思った以上にゴブリンが集まってしまったから、ミストを残して逃げてしまったという可能性。
新人だし、予想外の事は有るが。
それでも、仲間を置いて逃げるというのは、問題外だ。
未だ、気配を消して隠れている可能性もなくはない、ミスト自身は、職業的には魔法剣士。
彼らの隠形を見破る手段は魔法以外にはなくて、今はそれを行使してない。
ただ、盗賊の娘は兎も角、それ以外の人が、見事に隠れおおせる事が出来るのだろうか。
そんな思考に成ってから、ちょっと不思議な膠着状態となってしまう。
■ミスト > 暫しの間、ゴブリンは少し離れた所で、ミストを包囲していて、近づいてくる気配はない。
そして、冒険者の仲間が来る気配も………いる気配も、無い。
これは、もしかしなくても、と言う所なのだろう、逃げられているという事なのは、ミストの中で確定した。
最終確認と言う事で、周囲を見回して見る物の自分以外の気配は、ゴブリン以外はない。
「あぁ……もう、全く。これは、ギルドに報告しなきゃいけない案件、だよね。」
ゴブリンの数、ではなくて。
ゴブリンに恐れをなしたうえで、人を一人囮にして逃げて行った新人冒険者の仲間たちの方だ。
ミスト自体新人冒険者だけども、それはやっちゃいけない事だということくらいは判る。
しかし、ここは生き延びなければいけない、そうでなければ報告さえもできない。
「ちょっと、本気、出さないと、だなぁ。」
―――ぴしり、と音が響き渡る。
周囲の空気がひび割れるような音は、周囲の気温が下がっている証拠だ。
一寸どころではない恥ずかし仕草をしていたけれど、それはもう終わりだ。
ゴブリン達の戸惑いが強くなっているのが判るがもう気にしてはいられない。
ミストの体を包み込む冷気は瞬間的に、目の覚めるような青い氷の鎧へと変わっていく。
ミストの両手には、剣と盾が作り上げられて、同時に―――。
みしみしみし、と言う音が響いて、周囲のゴブリンの足が凍り付いていく。
「キミ達に、罪はある。―――ボクを辱めた罪、だ。」
ニンマリとしている、肉食獣のような笑みが浮かぶ、逃がさないよと、ゴブリンに伝えていく。
ゴブリンの怯えが理解できる。
それでもミストは、彼等を処理をして。
冒険者ギルドに、討伐の証の耳をしっかりと大量に持ったうえで、逃げた彼らを報告する―――。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からミストさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」にリーさんが現れました。
■リー > 「本当についてないし……」
意気揚々と依頼を受けて飛び出したまではよかったが、運悪く採取物を見つけるのに手間取ってしまう。
苦労して依頼の品を採取したはいいのだが、日はすっかりと暮れてしまい帰るに危険な状況に。
仕方がないと野営をできる場所を探し、そうして見つけたのが小さな洞窟。
あまり大きくはないが一夜を明かすには丁度良く、近くで集めた小枝などで焚火を作って盛大に燃やし。
「ここが見つかって本当に助かった……なかったら野営で凍死してたよ、きっと…」
今回は早く帰るつもりだったので野営の準備もなく。
ここが見つかってよかったと安どの息を吐いては焚火に枝を投げ入れ。
朝まで火を焚いて時々仮眠かと考えていて。
■リー > そうして野営を続け、気が付けば眠っていて。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からリーさんが去りました。