2024/07/05 のログ
ご案内:「布都の工房」に布都さんが現れました。
■布都 >
―――金属の音が森の奥に響き渡る。
鉄鎚が金属を打ち付ける音が、止まった。 それは一つの作品が出来た、と言う証。
鍛冶の工房で、一人の鍛冶師が、出来上がったばかりの刀を挟みで摘まんで確認する。
たった今打ち上がった刀身を、静かに見やり、吐息を一つ。
刀身に、柄を、鍔を嵌めて、刀と言う物を作り上げていく。
刀を作り上げた鍛冶師は、真剣に、たった今作り上げた刀の出来栄えを確認していた。
刀身、刀を作り上げた金属の粘り、輝き、刃紋。
それらを、吟味し、確認する。
その出来栄え次第では、自分の手元に置くべきか。
それとも、好事家に売って金に換えて、引きこもるための資金にするか。
未だ、基盤が整っていないのが悔しい限りだ。
完全に自給自足が為るのであれば、一人で此処で終始、刀を作る為に過ごすつもりなのだ。
ただ、未だに一人、現世に繋がる人物があるから、完全に隠匿生活とは言えないが、まぁ、それはそれだ。
刀鍛冶として、使われる刀を打つのは―――喜びでもある。
だから、顧客として扱うのだ。
つくづく己の未熟を、感じてしまうが、それは其れとして。
今は、作り上げた新しい刀を見分する。
■布都 > 刀の出来
13~19 高品質
20~25 名刀
26~27 神具
28 神器
■布都 > [3d6+10→4+4+5+(+10)=23]
■布都 >
久しぶりに、刀鍛冶の口元に笑みが浮かんだ。
その刀は、会心の出来であった、名刀―――大業物と言って良いだろう刀だ。
鋭さ、切れ味、強度、全てが高次元でバランスが取れている刀だと言って良い。
この刀であれば―――自分で使ってもいいだろう、唯一の顧客と言えるジジィにくれてやってもいいだろう。
いい刀が出来るというのは、鍛冶師として嬉しいものだ、試し切りをしてみよう。
「ふむ、馴染む。」
刀の柄を握る、誰も使っていない、無垢な刀だとしてそれでも、手に馴染む。
恐らく、新人が握ったとして、使いやすい物になっている。
刀を構え、試し切りの為の鉄柱に向かう。
―吟―
金属音と共に、鉄柱が切れて綺麗な断面を見せてくれる。
剣豪であるからと言う事を抜いても、綺麗に着れている、斬鉄が出来る刀であることも証明が出来る。
残心を決めてから、ふぅ、と息を吐く。
「――さて、銘を付けるか。」
作り上げた刀、目貫を抜いて刀の茎を露出する。
椅子に座り、刀身を、刀全体を見やる。
作り上げた刃紋、斬鉄の出来る刀―――と言うのは残念ながら銘にはならない。
作り上げる刀は、全てが斬鉄が出来る、が最低条件だから。
どうしたものか、と瞳を閉じて思考。