2024/05/11 のログ
■メイラ・ダンタリオ >
ある程度斬り殺すと、辺りには肉片という名の骸。
槍や剣に加え、刀という形で出来上がった死体らを見下ろしながら刀を柔らかく振う。
剣侠や達人と呼べるような者ほど、刀というものを軽やかには扱えないだろうメイラ。
唯の剣 唯の人斬り包丁。 剛剣のほうが性質上合うせいか、愛用という以外で刀の利点はない。
ゆっくりと鞘に納めた後で、次刀の鍔が黒鉄で覆われた五指で弾かれる。
白い柄紐編みは、定期的に取り換えなければいけない消耗の激しさを表し
それは貴族のような裕福な物でしか扱わない拵え。
反り浅めの二尺と少しの剣身が襲い掛かる恥人共に振われると、斬りつけたはずなのに
ほぼ刃は身に食い込まず圧しただけのように触れた部位の切り口を残して弾き飛ばされていくだろうか。
腕を弾き、砕けた音と共に腹部へと喰らわせるヤクザ蹴り。
向こう側へと怪力で弾き飛ばされた裸人に鼻を鳴らし、先ほどとば違いその刀身
例え突きだったとしても食い込もうと、亀裂のみで向こう側へと叩きつけるように飛ばした様子。
イーヴィア・ヴァルケスの鍛えた刀は、その気がなければ斬れないように仕上がってしまっている代物だった。
「罪人として労働力も確保するのでしょう?
心が痛まないと言うのは好い者ですわね。」
この先鞭を入れられながら、朝から晩まで畑に鍬を入れるか
積み荷を運ぶかわからないものの、一定の水と蒸かした芋か茹でただけの野菜
屑のスープしか口にできなくなり肌は黒ずみ、過酷な労働で筋肉は細まり、死んでいく。
それを知っているからこそ、メイラは皆殺しという手段以外を取っている。
あの御方の意にそぐわない者らは、そうあるべきだ。
そういうザマになるべきだと、悲しみも哀れみもなく、目の前の相手に対して
利き腕の肩に砕くように一刀を入れた。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」からメイラ・ダンタリオさんが去りました。