2024/04/23 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 洞窟」に宿儺姫さんが現れました。
宿儺姫 >  
「こいつは塒には向かんのう…広すぎる」

己の声すら反響激しい自然洞窟。
大自然の力とは凄まじい、一体何百何千の年月をかけこのような穴を穿ったのか。

「──そもそも出入りもあるか。九頭龍の洞穴のほうがまだ塒に向いとるな…」

ところどころ、人間か…あるいは子鬼か知恵ある魔物か。
燃え尽きた火種など、そういったモノが出入りしたような痕跡が残されている。

「まぁもう少し先まで行ってみるか」

己の脇に蒼翠に輝く鬼火を灯し、灯りが不充分までも照らす中、女鬼は洞窟を進んでゆく。

宿儺姫 >  
こういった洞窟には子鬼が巣食っているのが定番ではある。
あんな矮小で醜悪な種族(ゴブリン)が『鬼』と呼ばれるのは、生粋の鬼である宿儺からすれば気に入らない。
故に見かけるととりあえず括り殺してやることにはしているのだが。

「(ああ、いや…しかしアレはそこまで悪くなかったな…)」

以前もどこかの洞窟を探索していた折、群れを統率する巨大なゴブリンと出会ったことがある。
上背すらも己より遥かに巨大。子鬼と呼ばれる奴らと本当に同じ種かと思えるほどの巨躯であった。
あれはなかなか良かった。単純な力勝負でも十分に己と張り合えるレベルのパワーの持ち主で、やや苦戦もしたものだ。

そんなことを思い返しながら洞窟を歩み進んでいると、水場に辿り着く。
大方がそうであろうが、この洞穴もまた水によって穿たれたものだということがわかる。

「ほう…どれ、なかなかに澄んでいるな。これは僥倖♪」

どれ、と深さを測りつつ水場へと女鬼は下肢を沈める。
身嗜みなぞ気にも留めない女鬼であるが、こうやって飲めるほどに清い水場を見つければ、こうして身を清めることも稀にある。
身につけた襤褸なぞ脱ぎ捨て、亜麻色の長髪を水に梳かす様はかつての鬼姫の美貌を思わせ…思わせ……
いや、戦闘形態著しい屈強な肉体のせいでやはりそうは見えない。