2024/02/08 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にメアリさんが現れました。
■メアリ > 鬱蒼とした木々が茂る森の中、月明かりが差し込む場所であっても少し進めば暗闇に包まれるようなそんな時間。それくらい入り込んだ人気のない森の奥。
少し開けた場所にある川の中の中にひとりの女が一糸まとわぬ姿で佇んでいる。
女は先ほど依頼で近くの洞窟に住まう魔獣を討伐してきたばかり。
火照る身体を冷ますついでに汗も流してしまおうと手で掬った冷たい水を身体にかけては傷跡だらけの肌の上を擦る。
この時期の川の水は当然冷たいが、熱を持つ体にはその冷たさも丁度良く感じられ、熱が解ける心地よさにほぅ、と息を零した。
川辺には女のものと思われる服やタオル、鞘やホルダーに収まる武器や女の荷物などが置かれており、
川から少し離れた場所にはぱちぱちと乾いた音を立てながら燃え上がる焚火と、長さ太さがバラバラな木の枝が積み上がり小さな山をたてている。
「~~~♪」
女はご機嫌な様子で鼻歌を奏でながら水面を指先で揺らし遊んでいて
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 傭兵稼業の合間には、野山に身をさらして野外生活を楽しむ。
身心を鈍らせないためであったが、単なる趣味でもあった。
そうして山奥で一人野営していたが、そう遠くない場所で人の気配を感じ――一応、警戒のために近くへ探索に出たのだが――
「驚ぇた――こりゃ眼福――」
そこには確かに人が居た――肌をさらした女の前に、野卑な雰囲気をまとわせる男が姿を現す。
遠慮なしにその肢体に助平心を隠そうともしない視線を注ぐ。
「こんな森ん中で水浴びたぁいい度胸してらぁ――一人かい、お嬢さん――」
ムッフッフ、と笑み浮かべ。
しかし男の目は何も助平心ばかりを丸出しにしているわけでなし。
裸体故に、彼女が十分に鍛えられた肉体を有していることが知れる。
そういう女がことのほか好みの男は、いきなり襲いかかるでもなく、その場にあぐらをかくと、まるで美術品でも鑑賞するように、改めて月に照らされる肉体を愛でる。
■メアリ > 「誰です?」
男がこちらに声を掛ける前に気配で存在に気が付くと、瞬時に振り返り傍に置いていた自身のナイフを手に取りながらそちらを警戒する。
そこに現れる男に注視しながら警戒心剥き出しに構える女。
月明かりの下に纏うものもないが、恥じらう素振りもさらけ出した胸元を隠す様子もなく、男の動きを伺う
……が、此方に来るでもなくその場に胡坐をかく男。
他の仲間が傍にいる可能性を考え、気を張って周辺の気配も探知しようとするがどうやら目の前の男一人だけのようで
何故こんな山奥にひとりで?と自らの状況も忘れ疑問に内心首を傾げる。
「……そんなに堂々と見てくるの、やめていただけますか?」
男の声には答えず、身体へ視線を注がれても変わらず恥じらいなど感じていない様子でぴしゃりと冷たい返答を返しながら、言葉とは反対にニコリと頬笑みを向ける。
水浴びを中断して川から上がってくれば、男の方を警戒して距離を保ちながらも服を着ようとナイフを持ったまま
自身の下着を拾い上げて腕を通す
■エズラ > 「笑えねぇ、こんないい身体さらされて、見ねぇほうが失礼、てなもんだぜ――」
人の気配は男一人だけとすぐに知れるだろう。
自ら上がったのを確認すると、自分も再び立ち上がり――
「おっと、そうもったいねぇことするなよな――もっと近くで見てぇ」
相手が得物を手にしていることは十分承知していながら、ゆるりとこちらから距離を詰める。
その足運び一つで、男が戦慣れしていることは、十分に察せられる。
「これから寝ようかって時に、こんなコーフンさせられたんじゃあ、寝るに寝れねぇ……ってな」
油断ない動きで相手の周囲を、まるで獲物を前にした獣のように緩やかに回り巡って――背後からその身体を抱きすくめようとする。
■メアリ > 服を着ようと手を動かしているも視線は変わらず男の方へと向けられている。
観察眼はそれなりにある。男がこちらに距離を詰める足取りから戦慣れしていることは察した。
最初こそ山賊の類かと思ったが、動きを伺っていれば山賊ではなく同業者なのでは……と推測し、先ほどよりも更に警戒を強めて
「……あら、こんな傷だらけの女の身体で興奮していただけてありがたいのですが
今日のところはどうにか見逃していただけませんか?」
背後から抱きすくめようとする男の動きに合わせ、こちらもまた半身で振り返ると、男の胸倉を掴みながらその喉仏にナイフの刃先を押し当てようとするだろう。
「もし収まらないのでしたら、これで……お相手してもよろしいのですが?」
これ、と言うのは男の喉目掛けて刃先を向ける得物。
ニコリと穏やかな表情を浮かべたまま、ゆったりとした口調で問いかける。
胸倉を掴む手は強く、男が少し身を揺らしたところでビクともしないほどだろう
■エズラ > 「嬉しいぜ、そっちから来てくれるのかよ――」
胸ぐらをつかまれ、刃物を突きつけられても、男の態度に変化はない――
正確には、相手の力に逆らわずに身を任せつつも、同じくらいに身体の芯を相手に委ねることはなく、つかんでいるのにどこか手応えのないような感触が相手の手には返るだろう。
「だが気をつけなよ、普通は思わねぇよな――オレのようなのが、「こういう手」を使うなんてよ――」
振りほどくでもなく、気づけば男の指先が突きつけられた切っ先に触れていた。
次の瞬間には、その鋼を通して、ほんの微量の、しかし正確な術式で、肉体を弛緩させる痺れを伴う魔術を発動――
呪文を使ったり呪符を使ったり、そういう正規のものではない――
戦場で覚えた、一瞬の隙を逃さぬままに敵を拘束するために編まれた術式。
■メアリ > 「……ッ?!」
武術があれば太刀打ちできると見誤っていた。
否、まさかこんな場所で出会った相手に無詠唱で魔法を使われるなど思いもいない。
魔術により身体が痺れ、一瞬にして力が抜けたかと思えば、立つこともままならず男の胸倉とナイフを手放して
その場へとへたり込み、地面へと身体が倒れる。
注がれたのはほんの微量の魔力だとしても、この身は魔術の類に関しては絶大な効果を表す。
まずい、と危機感を覚えるも時すでに遅く、痺れて力の入らない身体を懸命に奮い立たせようとするがきっと上手くはいかないだろう。
先程まで見せていた余裕そうな表情も消え、焦りと驚きを顔に滲ませながら傍にいるであろ男を見上げていた
■エズラ > 「おおっ、上手く入ったな――オレのは我流の見よう見まねでよ、プロの技ほど大げさじゃねぇ分、こういうときにゃ役に立つ――」
力強かった相手の身体が頽れて地に伏したのを見て、笑みを深める。
月下にしなだれる肢体を品定めでもするように眺めながら、再び獲物に襲いかかる直前のように、周囲を回り――
「そんじゃあ、さらっていくとすっかよ――」
見た目に違わぬゴロツキめいた言葉を吐いて――動けぬ相手の身体を抱きかかえ、森の奥へ消える――
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からエズラさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」からメアリさんが去りました。