2023/11/06 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にアドラーさんが現れました。
アドラー > 月が真上に来る時間帯。
森林の中で外套を纏った男が一人。
横たわった木に座って焚火に乾燥した小枝を投げている。

「…星が綺麗だな」

傍らには綺麗に並べた武器や道具類。
日を跨ぐ依頼になってしまったから、ここでキャンプをしているのだ。
持ち物の整理をしながら、火を絶やさぬよう薪を追加していく

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 森林」にアルマースさんが現れました。
アルマース > 風の凪ぐ夜。遠くの梟の鳴声も聴こえるくらいのしんしんとした森の中。

かさ。ぱきん。じゃりっ。

落ち葉を踏み枝の折れる音が焚火の明かりに近づく。

「――――足元わるう~……」

木の根に足を取られながら、樹々の合間からやがて姿を見せた人影のぼやく声。
長い黒髪を一本に編んで、明かりに直面して眩しそうに黒い瞳を細める褐色肌の女。

アドラー > 小枝を焚火に入れ、目を閉じて自然の音を堪能している。
すると、不自然に草木が擦れる音、落枝が折れる音が聞こえ、小さな動きで地面に並べたナイフを握る。

「…誰かと思ったら、君か。アルマ」

現れた音の正体が知り合いだと分かれば、ニコッと笑顔を見せ。
手に持っていたナイフを懐にしまう。

「こんな土臭い所にも劇場があるのか?踊子という職業は難儀だな」

悪戯っぽい笑みを浮かべ、冗談を言いつつも座っている場所を少しずれ、その場所に持参していた布を敷く。
ぽんぽんと、隣に座るよう促してみる。

アルマース > 「やっぱり人いる。今晩は――……て」

暗さに慣れていた目が、徐々に焚火の光量に慣れると。
人影として見えていたものに見覚えがある。

名を呼ばれ、記憶の頁を捲るのにそう時間はかからない。この顔を見たのはつい最近だ。
癖毛気味の黒髪に、頭良さそうな感じの目元。
薔薇を売ったついでにナンパして、寝る前に聞いた冒険のお話。記憶はすぐに繋がった。

「アド……アドラー? なあにしてんの」

と反射で問いかけたものの、彼の言うように場に不似合いなのは自分の方である。
促されるまま、焚火のそばへ歩く女は軽装で鞄も持たず、火の消えたカンテラをひとつ提げていた。
軽くお尻を払って広げてもらった布の上に膝をつき、横座り。

「あ、ありがとう。劇場があれば嬉しいけどねえ、馬車で近くの村まで行くところ。
 踊るのはそっち着いてからだね。
 車輪ガタつくから休憩ついでに修理中――で、あたしは散策中。
 そっちは? 一人なの?」

アドラー > 「そう、君の良き友人、冒険者のアドラーさ。
 見ての通り、ここで星を数えていた」

出会ったときとは服装と目元がやや違うが瞬時に、はっきりと彼女とわかった。
闇夜に溶けそうな漆黒の髪。吸い込まれそうな黒い瞳。そして焦げた健康的な肌。
見紛うことなく、自身の冒険譚を語った一人の女性だ。

前回の彼女よろしく、ちょっとだけロマンチックなことを言いながらも
焚火の管理は忘れず、火を絶やさぬよう少し風を送る。

「なるほど。
 私はこう見えても依頼中だ。日が昇ってから発とうかと思っていたところだ。
 しかし、その軽装で単身森に入るのは危険だ。護衛は居ないのか?」

やや街道に近いとは言え、夜の森の中。
狼をはじめとした野獣をはじめ、盗賊や魔の者が潜んでもおかしくはない。
青い瞳を向け、馬車の警備について問うてみる。

アルマース > 「ふふ、良き友人に殺されなくて良かったわ。
 あらロマンチック――だけど星は朝までに数え切れそう?」

さっきアドラーが懐にしまったのはナイフだったような気がする。
街中の散歩気分でいるが、魔物が出ないこともないお外なんだよなあ、と分かってはいる。
馬車旅で危機感は薄いけれど。

「夕方には着く予定で、ルート的には大丈夫でしょって話だったんだけどね。
 御者のおっちゃんは腕が立つって言ってたよ。
 馬車に衣装とか色々置いてきてて、明かりだけ持ってきたけど……
 途中で転んで火が消えちゃったから、今日からあなたは良き友人兼救いの神ね」

馬車からそんな離れてないから大丈夫、という認識で。
手を伸ばして落ちていた枝を持つと、焚火に先端を近づける。

アドラー > 「責めないでくれ。ナイフを向ける前に君だと確認しただろう?
 そうだな、一人だと数えきれないな。良ければ一緒に数えてくれないか」

苦笑いしつつ、ナイフを握ったことに関して言い訳をして。
足音や気配のみで個人を特定するほどの技量には達しておらずされども殺気は感じなかったからナイフを向けるまでには至らなかったのだ。
夜の森林は危険が多く、さりげなく一緒に居るよう提案してみる。

「それは頼もしいが、馬車の整備も一苦労だろう。後で手伝いに行こうか。
 転んだのか。怪我はないか?ここらの獣は血の匂いに敏い。痛い所はないか?」

腕が立つとは言え、暗い夜道に馬車の整備。
周囲を警戒しながらの整備も大変だろうと、御者の男性のことも気に掛ける。
が、次の発言を聞いて、目を細めて彼女に問いかける。やや距離的にも詰め寄っているのは、気のせいではない。