2025/05/05 のログ
れあ > 下半身生まれたままの姿になった男は、顔を引きつらせている。

「この針にはね。毒が塗ってあって、刺した時は勿論、その後もうんっっっと苦しむようになってるの」

呼吸が荒くなり出した男の耳元に囁く。

「刺したところは腐っておちちゃうかもね」

ちなみに、針刺し拷問で一番痛いとされるのは、脚の指の爪と皮膚の間、というのが良く聞く話。

「大事なところを指す前に、別の所で試してみようか?どれくらい痛いか」

そう良い放ち、即座に針を彼の脚の指の爪の下に押し込んだ。

絶叫が街道に響き、全身をガクガクと揺らした男が失禁する。

「大人の男が情けない…」

一番痛い所を差し、次に指す所はもっとヤバイと信じ込ませ、そしてまた裏地から「もっと長い針」を取り出す。
「わかった…言う!」男はアジトの場所を白状した。
私はうんうんと笑顔で彼の告白を聞いて、よしよしとその頭を撫でた。
この状況で偽情報しゃべれる奴は殆どいないけど、一応のダメ押しをする。

「嘘かもしれないし。私は貴方に一番痛い思いをさせたいので、拷問を続けます❤」

針先を彼の尿道に近づける。

「なんか丁度入りそう。途中ズタズタになっちゃうかもしれないけど、ごめんね❤」

男は泣きながら言う!嘘じゃない!と。
その様子から、嘘情報じゃないと判断した私は、そこで拷問を止めた。

れあ > さっきの男の絶叫は、残りの2人をおびき出すための餌。
アジトを聞き出した以上、私は不殺の縛りなく戦える。

怖いのは、狙撃だけ。

恐怖に震えた男3人(うち死者1名)とのこんな殺伐とした状況だけど、夜風は爽やかにながれる。

無言の時が流れる。

自由に動いてるのは私だけ。

「あ、そうだ」

私が言うと、生存者二人がビクウ!となる。
全身金属鎧男の、バケツ型兜をスポッと持ち上げて、彼の顔を見た。

「ぶさ」

と言って即座に被せた。ただそれだけ。
ほら、一応下手人の顔は知っておくべきじゃないですか。もしかしたら取り逃がすかもしれないし。

そしてまた無言の時が流れた。

れあ > 夜風がザワザワと木立を揺らす。
髪が舞い上がる。
すこし強くなってきたか…。
「なあ、あんた」ロープの男が私に話しかけてきた。

私は全てを分かっていて、彼の方を見て返事をする。

「ん~…」

そう、彼は仲間二人がすぐそこまで助けに来たのを知って、私の気を引いたのだ。
私が気付かずに、彼が気付いたという事は──。

話しかける前に彼が見ていた方角から飛んできたクロスボウの矢を寸で躱す。
そして私の目は敵を捕らえた。2名いる!

しばった男達の影に飛び込んで射線を斬る。
そしてちょっと頭をだして様子をうかがうふりをすると、また正確な狙撃が飛んできた。
彼らはじりじりと距離を詰めてくる。
その距離20メートル。

「見事な連携ね。でもあの2人、アンタ達も殺すんじゃない?」

「そ、そんな事しねぇよ!俺達5人は昔からのチームなんだ!」

「私の予感だと、この先のどさくさでアンタ達も射抜かれる感じなんだけどな~」

飛び道具は強力な技、だからこそ忍びの世界でもそれに対する様々な対策が練られてきた。
その一つがこれ、煙玉。

懐からだして火をつけたソレが、もくもくと黒煙を吹きはじめる。
更に2個3個と火をつけ、風上へと投擲した。

煙幕はクロスボウを持った彼ら含めた周囲一帯を覆う。
互いに視界が不十分な中での戦闘は、暗闇戦の練度が決定的な差になる。
彼らは視界を奪われた中で物音に恐怖してやたらに矢を放ち、夜風が煙幕を吹き消す前に、私にその位置を教えて、斬られる事となった。

「我慢比べすれば、チャンスもあったのに」

2人の亡骸を前に、鎖鎌に着いた血をぬぐう。
そして踵を返して、縛り上げた男達に矢が突き立っている光景を見ることになった。

「…民衆の石投げで死ぬよりは、よかったんじゃないかな」

ロープの男の傍らに行き、その開かれた目を閉じさせる。
こうして、「盗賊団A」は壊滅して、私は仕事を終える事となった。

うん。なんかシリアス。これが忍び。

れあ > 改めて、ロープ男と金属鎧男の拘束を解き、盗賊団5人の亡骸を纏めて縛る。

途中計画したように、あとは「誰かが来るのを待つ」ことにする。

そして母国の歌を唄い、夜明けを待ちながら今後について考えた。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」かられあさんが去りました。