2025/02/16 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」にリエルさんが現れました。
■リエル > 「この辺なら何とかでしょうか。これ以上も受けてはみたいですけど」
街道にある冒険者ギルドの出張所。
朝から王都で受けた採取依頼の達成をここで報告し、そのまま次の依頼を探す。
しかし普段から受ける採取は王都に比べれば報酬は安く、代わりに討伐は報酬は高めではあるがソロではきついものが多い。
その中でも何とか一人で達成できそうなものを探しつつ、できればもう少し上、報酬はいいがソロでは無理というものを見てしまい。
冒険者として活動を続ければ上を目指したくなるのは仕方なく。
実力に合わない依頼にも興味を覚えるが。
「この辺りは失敗は帰れそうにないですし……手堅くいくほうがですよね」
ゴブリンあたりも行けるだろうが、数次第では無理。
しかも依頼失敗は苗床にされるということもあり、どうしてもそう言ったものからは視線は反らせて依頼を探す。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」に布都さんが現れました。
■布都 >
人嫌いの鍛冶師と言っても、生活環境がしっかり出来ていなければ、金が要る。
金を手に入れるには、鍛冶をする必要があるが、鍛冶は生活であり売り物ではなく、商売ではない。
そうなると、何か別の手段で金を稼ぐ必要があり、そのうち一つが、冒険者という形だ。
普段から、この森の奥で庵を作り生活している身だからこそ、ここの出張所はそれなりに足を運ぶ。
そんな所に対して、珍しい冒険者を見かける。
この国の人間ではなさそう―――否、自分と同郷だろう少女だ。
あの国の人間が、国を捨てて冒険者をするという事は希少な事だ。
更にいうなれば、少女となれな、旅路の間に受ける苦難や労力などは自分さえも推し量りきれないものとなろう。
だから、というわけではない。
珍しくも、お節介する気になった。
「アンタ、依頼を探してンのか?」
ハスキーな声を、不躾に少女の背中にかける。
彼女が振り向けば、鎧武者の格好をした女性が、背中には鎧よりも古い作りの剣を背負った鍛冶師だ。
三白眼の、きつい視線で依頼書を見やった。
一人では危険だろうが、二人であれば。
さらに言うならば、一応でも女は熟練の冒険者だ、力を合わせるなら、攻略も叶う。
声をかけてから、少女の、リエルの返答を待つ。
■リエル > 難易度が高い、面倒ほど報酬が高くなる依頼。
生活をするだけなら数をこなせばいいが、少しは余裕を持つために、そして上を目指すために内容にも気を配り。
そう依頼を探していれば、出張所内の空気が僅かに変わり、新しい誰か来たのだろうと考えるも視線は依頼に。
依頼に気を向けていたのと自分にまさか声をかけられると思っていなく。
ハスキーな声が背中から掛けられると驚いたように肩を跳ねさせ振り返る。
その視線の先にはこの国では見ない、故郷で見た鎧武者という姿の女性。
見上げるようにすればそのきつい視線に何かをしてしまっただろうかと不安になるが、内容的にそうではないと直ぐにわかり。
「少しでも儲けが出るのと腕を鍛えれそうなのを探しています。
でも一人だと受けても達成できそうにないものが多くありまして。
手伝って頂けるのですか?」
女性の言葉に頷き、探していると返しては視線を追いかけ依頼書を見。
一人では無理な依頼ではあるが、手伝ってもらえるなら達成は可能という内容。
もしかしてという希望を持ち、そう返して。
■布都 >
「生活には、金が要る。
他国から来た根無し草が稼ぐというンなら、誰しも同じだろう?」
驚いたように見上げる少女。
あの国の常識から考えれば成人ではあるだろうが、婚姻をして家の中で花嫁修業などを行うような年。
過去にはいた、攫われた子を思えば、この年ぐらいだろうか、という物も思い出される。
母性という物が残っていたのかもしれないと、そんな思考をしてしまう鍛冶師だった。
それを隠すように、口角を上げて、ぎしり、と軋むような三日月のような笑みを浮かべ、少女を見やる。
手伝っていただけるか、という答えに対しての返答は、是だが、伝わっただろうか。
「同郷の誼ってやつだ。
袖振り合うも、他生の縁とも、言うだろ?」
金が欲しいのはこちらも同じだ。
依頼書を見て、読み解くと二人での攻略ならば他の採取系の依頼と比べても、数倍の金額が手に入る。
彼女の装備を見ると、こちらの方面の大剣か。
こちらも、大剣という意味では同じだが―――こちらは、あの国の神代の頃に使っていた方式の大剣。
十束の剣と呼ばれるタイプの武器で、彼女も知識はあるだろう。
似たような武器があれば、動き方も似通るのだし、同じ国の出身であれば。
「連携も軽く訓練すれば、問題なくいけンだろ。」
な?とにぃぃ、と笑って、見せる。
■リエル > 女性の返答にその通りいうように頷く。
どの国でも他国から来たものが生活するには本当にお金がかかる。
誰もかれも同じということ。
自分よりもずっと年上の女性を見れば、この国に定住しているのかと考え。
もしかすると母ぐらいの年なのかなと思いはするが、その顔は思い出せず。
それよりもこうして親切に声をかけてもらえた事に感謝を見せ。
口角をあげて笑う姿は怖く見えなくはないが、手伝って貰えるのは嬉しくて。
「ありがとうございます。まだ知り合いはほとんどいないものでして。
懐かしい言葉です。それを聞くのも」
久しく聞いていなかった故郷の言い回しに頬を緩め。
女性が見ている依頼ならば普段受けるような採取よりも多くの報酬、それこそ数倍の金額を得れるなら生活は楽になると。
そして鎧姿に気が向いていたが、女性の武器に目を向けると十束の剣だったか、珍しいものではあるが自分と同じ大剣使い。
それならば体格の違いはあるが動きは似たようなもの、出身国も同じならば動きもほとんど変わらないと考え。
「大丈夫だと思います。武器のリーチを、動きを把握しておけば問題はないですね」
大型の武器は刃の届く範囲だけではなく動きの把握も必要。
しかし同じ国の出身、同じような武器ならすぐに問題はないだろうと。
そう考えては笑う女性に、練習場を使いましょうと告げて。
■布都 >
「そりゃぁな、あの国の人間が国を捨てて出るなンざ、相当な事さ。
アンタも、その口だろ?しかも女とくりゃ、あの国に棄てられたと同義さ。
そうなりゃ、知り合いなンて、運が良くても殆どできやしねぇよ。」
重ねてしまった、国から出た女性という存在、そう言うのは考えないようにしていたが、いざ同郷をみるとそれを感じざるを得ない。
別口の知り合いは居るには居るが、あれはそれを思い出させるような間柄でもない。
商売の相手程度の認識しかできないので、あれも特殊だよなぁ、という思考。
素直に感謝する少女の仕草は、見慣れたものであり、だからこそ、普段は持つことはない、お節介がにじんでしまおう。
「武器が傷んだなら、森の奥にある庵に来な。
そこで、鍛冶をしている。
嬢ちゃんなら、武器を見てやるよ。」
だから。
――――だから、だ。
人嫌いの鍛冶師は、珍しくも客として認めることにした。
普段は明かさない、鍛冶師の庵の場所―――今回の依頼のゴブリン生息地の奥にあったりする、森の奥の奥の場所を告げる
まだ、駆け出しなのだろう、それを考えると武器防具さえも満足に揃えられない。
大剣を選んだ理由は――彼女の中にあるだろうが、刀を持ちたいと思うなら、武器を持ちたいというなら打つくらいはしよう。
「あぁ。ンなら、今回はアンタが頭首をしな。
就いて行ってやる。」
本来は、高位冒険者の方が音頭を取るものだが。
彼女への経験ともなるだろうから、彼女の指示で動くようにする。
ゴブリン退治で、余りにも間違ったことを言うならただすし、その際は、自分で動く。
そういう経験は、人とかかわりを持とうとする彼女が得ればいいという判断を見せながら。
共に訓練所へ。
■リエル > 「そう言えばそうですね。普通は親が決めた所に嫁ぎますよね。
私も……色々とありましたので」
冤罪で責められ、そして生贄にされそうになり国を出たのも懐かしい思い出。
旅の間に護衛などで同行した者たちはいたが、知り合いとなる前に別れているので運が良ければどこかで会える程度。
それを思うと知り合いを作りたいと思うが、それがまた難しいと思ってしまい。
だからこそ同郷とはいえ見ず知らずの自分に声をかけてくれた事は本当に嬉しくて。
「森の奥に?そこに住んでいるんですね。
わかりました、痛んだらお邪魔いたします」
女性の住居が森の奥にある、そこで武器を見てもらえると聞くと鍛冶屋なのだと知り。
武器を見てもらえるなら、やはり信用できる人は良いということもあり必ず行きますと返し。
その場所が今回の依頼の行き先の更に奥とわかると凄い場所に住んでいる、それだけ強いとわかり。
国を出た後に捨て値で売られていた武器ではあるが、今では大事な愛剣。
その手入れをお願いしたくて。
「頑張らせていただきます。
おかしなことを言っていたらご指導お願いします」
自分が指示をと言われると目を丸くして驚くが頑張ると頷き。
何かおかしなことがあれば指摘をお願いしては訓練所へとともに向かい。
「私はこの剣で、主に薙ぎ払うようにしています」
訓練所につけば、剣を普段からどう使っているかと説明し、小柄な体格で速さと威力を出す自分なりの扱い方を説明していく。
■布都 >
「ああ、そうだな。と、過去は聞かねぇよ。
その代わり、過去の詮索はお互い無しだ。
一つだけ、言って置くけどよ。名前は捨てた、だから呼ぶ時は、おいでも、鍛冶師と、呼んでくれ。」
彼女の過去は、きっと凄惨な物なのだろう、色々あったと、その一言自体が、十分に察せられる程だ。
だからこそ、穿り返すことはしない。どうしても聞いて欲しい時は相手から言ってくるものだ。
その際に、そういえばと思い出した。名乗りや挨拶は基本的に国の風習だ。
名を名乗らないという非礼はどういう物かは、鍛冶師とて判っている。
だからこそ、先に伝え置く。
「ばぁか。痛んだら、じゃねぇよ。
素人が見てわかるぐらい傷んでるという事は、修復不能に近いって事だ。
定期的に来い、摩耗は何時限界になるかわかんねぇんだよ。
それは、嬢ちゃんの命や身を守る、武器であり防具なんだ、それを自覚しな。」
来てくれること自体は良いが、痛んだら、と言う言葉には叱る。
目に見えぬ歪みや、剣の小さな歪みだのは、少しずつ武器を痛ませている。
愛剣を長く使いたいなら、定期的にやって来い、と伝えよう。
鍛冶師は、鍛冶師だからこそ……そういう部分は妥協しない。
「あぁ。
大丈夫だ、嬢ちゃんのいう通りに動くし、本当に危険な時は、勝手に動く。
それを覚えて学べばいいんだ。」
ゴブリン退治を別に軽んじているつもりはない。
だから、本当に危機になった際は、彼女の指示を超えて動くことを伝え置く。
安心があれば、視野も広くなるだろう。
「成程。こっちは。
基本唐竹だ、上から下へぶった切る。
唐竹でも、薙ぎでも、袈裟でも逆袈裟でも。
剣を飛ばせる。」
彼女の動きを見ながら。ふむ、と。
布都の方は、大上段からの、唐竹。
ズン、という踏み込みが訓練場に響き渡り。上から下へと、大きな刀が弧を描く。
体格と腕力と、全身のばねを使った必殺の一撃は、剣を振り下ろした後に、衝撃波を発生させる。
雲鷹の太刀と言われる奥義。
剣の衝撃波がそのまま斬撃として打ち込み台を打ち据える。
衝撃波を、剣を飛ばす、と表現して。
「そうだね、まず、此方が大振りで衝撃波を飛ばし、そのあと、嬢ちゃんが切り込むという流れが初段。
後は、お互いの間合いを犯さないように、背中合わせで立ち回る、というのが良いかね」
お互いの動きを把握し、動きの流れを提案。
実際、ゴブリンがどのような数なのか、などは実際に見ないとなので、今のところは、大まかな動きを最初に取り決めておけばいいさね、と。
何か、気になること、所があれば、指示や意見に従うよ、と伝え。
■リエル > 「国を出る理由は色々とありますし、私も聞きません。
わかりました。鍛冶師さんと呼びます。
私はリエルとお呼びください」
決まった道を進むことが多い故郷で国を出るのはよほどな理由。
その内容は話せない事も多いし、自分も話したいとは思わないので詮索はなしと言われては頷く。
そして名前ではなく鍛冶師と呼んでくれという言葉にも解りましたと返し。
自分は名前を隠す理由はなく、名前を告げて。
「そう言うものなんですか?
では定期的にお邪魔させていただきます。
もし依頼中に折れたら大変ですよね」
痛んだら徳地にすれば叱られた事にびくりとし。
しかしその理由を聞けば納得し、女性の言うことに素直に、定期的にお邪魔することを約束して。
こんなことを注意をしてくれる出会いもなかったので嬉しくなってしまい。
「出来る限りおかしな指示は出さないように気を付けます。
はい、鍛冶師さんの動きをよく見ます」
ゴブリンは自分の中では強敵という扱い。
おかしな指示を出してしまわないか、それが心配ではあるが数少ない交戦経験を思い出し。
危険な時には動くと聞けば、その時には状況などを見て少しでも知識を身に着けようと。
「唐竹、一撃必殺の型ですね。
鍛冶師さんはなんでも出来る訳で……剣を飛ばす?」
彼女の上段からの振り下ろしを、その威力を見ればゴブリンどころかそれ以上も一撃で真っ二つにできそうに見え。
それ以外も扱えるという自分よりも遥かな上の実力、剣を振り下ろしての衝撃波。
奥義といえる技を見ると遥かな高みを見たという感想であり。
「鍛冶師さんの一撃で怯んだところに私が数を減らすのですね。
背中を合わせれば武器の範囲にも入らないのでお互いの邪魔になることもないですね」
高みといえる実力差と共に動きを、そして戦う時の流れを聞いてはそれが最善に感じ。
依頼書に書かれた内容がどこまで正しいかもわからないので、あとは実際に見て動きを変えるだけ。
気になる事、処という言葉に考え込み。
依頼にない内容は無理にしなくても大丈夫ですよね、と。
■布都 >
「ああ、頼むよリエル、名前は覚えた。」
かの国は基本的に閉鎖空間であり、その中で生活して死んでいく。
そういう意味では、この国も同じだが、この国以上に閉鎖されているのだ。
そんな所で旅に出るのは、物好きか、若しくは追放されたもので、分類的には、圧倒的に後者が多い。
そんな国だからこそ、出会えた同郷のモノなら、手を差し伸べてしまう物。
「道具は、頑丈だからこそ、手入れが必須なのさ。
いつでも来な、歓迎するから。」
武器や道具は命を持たず、だからこそ何も言ってこない。
不意に折れたりするのは、それこそ手入れがなっていないから、なのだ。
刃だって、一人切れば鈍る。ちゃんと脂を取り払ったとしても、切れ味は鈍る。
こちらの剣は刃ではなく重量できるから、何とでもなると言えるところでもあるから。
本当は、時間があるなら最初に見ておきたいところでもあるが、それはさすがに信頼の構築もできてはいない。
彼女が見せに来たいと思ったときに、叱りつつ直す、といことになるだろう。
来るのが遅い、と。
「大丈夫さ、リエルがミスってもカバーはできる程度には強いから。
どんと構えて、学びな。」
こう言う経験を積むチャンスなど、あまりない。
だからこそ、今チャンスを糧に成長するといい、それが鍛冶師の考えだ。
鉄は熱いうちに打てというまさにそれだ。
「偶々さ。生きていくには、ここにたどり着くためには。
玄能では無理だった、剣を覚えるしかなかったのさ。」
剣は打てたから、その剣で生き延びるしかなかった。
大槌も考えたが、一番うまく作れるのは、強かったのは剣だった。
そもそも、祭器レベルの高尚な剣が手元にあったから、と言うのが一番だったし。
何でもできるわけじゃねぇよ、と、肩を竦めて見せた。
連携の考え方が納得いったようなので、それで行こうか、と頷いて。
その後の依頼以外の事に関しては。
「まあ、な。
人道に悖るものでなければ、良いんじゃねぇか?
自分達か奴かでいう場合なら、見捨てるのもありだと思う。」
無理に手を差し伸べる必要はないという意見を。
そして、ある程度の作戦会議や、報酬の分け方などを、軽く相談して。
準備を整えて、依頼へと出立する。
依頼の結果は、大収穫だった。
■リエル > 国を出て気が付いたが、故郷は本当に閉鎖的で選択肢のない生活だった。
この国も女性には生きにくく感じはするが、それでも故郷に比べれば選択肢は多い。
そんな国で出会えた同郷の女性は本当に頼りになり。
「武器をよく使う依頼の後は必ずお邪魔します」
扱えはするが手入れに関しては素人なので、もし女性に出会えていなければ近い内に折れていたかもしれず。
鈍器のようにも扱える武器だったということもあり、まだ大丈夫、大丈夫と使い続けていて。
この依頼が終わればお邪魔しようと決め。
「鍛冶師さんは本当に強いんですね。
はい、胸をお借りします」
師がいないと学ぶ機会は限られる。
それを得れるという機会を逃す手はなく、しっかりと学ばせてもらおうと決め。
「それでも凄いと思います」
生きるためとはいえ覚えたどり着けたのは努力の成果。
自分では方向性は違うとしても、女性の域にまでたどり着けるのはいつになるだろうと。
何でもできるわけではない、というが自分は何でもできるように見えていて。
そして問いかけにの答えは、自分にはあちらこちらに手を伸ばすほどの余裕も実力もない。
なのでその通りであり、無理をして共倒れをしても意味がないと納得し。
そしてある程度の作戦会議や報酬について話合い。
準備を整えれば出発し、何度も助けられながらも多くを学びながら成果は大収穫。
無事にギルドに戻り、報酬を分け合えば女性に深く頭を下げて感謝を示し。
近いうちにお邪魔します、そう告げては分かれることになるだろうか。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」からリエルさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」から布都さんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 乗合馬車」にマーガレットさんが現れました。
■マーガレット > 街道を王都に向けて走る乗合馬車。
運が良ければ空いているのだが、この日は運悪く馬車内は混雑をしている。
その為に少ない座席に座る事も出来ずに扉付近に立ち、次の停留所に到着するのを待つしかなく。
「今日はついてないよ……これなら歩くほうがマシだったかも」
馬車ならば混雑はするが早く王都に戻ることができるが、こんなに混んでいるなら歩き、途中で野営をして戻ったほうがマシだったと思えるほど。
歩くという手間を惜しんだ結果なので文句を言う相手は自分しかなく、馬車を選んだ自分に文句を零し。
次の停留所の乗り降り次第では馬車を下りて歩こうと考えてしまい。
狭い馬車内に老若男女問わずに押し込まれた空間は不快の一言。
早く到着しないかな、寒くなるけど窓を開けたいな、そんなことを考えながらひたすらに不快な時間を過ごして。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 乗合馬車」からマーガレットさんが去りました。