2024/09/29 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にジェイクさんが現れました。
ジェイク > 王都から離れる事、数刻。近隣の村落に通じる街道。
普段から人の往来が多い道を遮るように柵が設けられ、
脇には幾つかの天幕が建てられて、簡易的な陣営の趣きを為していた。
街路に立ち、通行する馬車や通行人を差し止め、積み荷や身分の検査を行なっているのは王都の兵士達。
曰く、最近、山賊や盗賊の類が出没するために検問を敷いているという名目であるが、
実際は隊商からは通行税をせしめ、見目の良い女がいれば取り調べの名を借りて、
天幕でしっぽりとお楽しみという兵士達の憂さ晴らしと私腹を肥やすための手段に他ならなかった。

「――――よし。次の奴、こっちに来い。」

でっぷりと肥った商人から受け取った賄賂を懐に入れて、隊商の馬車を通せば、
列をなしている次の順番待ちの通行人に近寄るように告げるのは一人の兵士。
何よりも厄介なのは、彼らが紛れもない王国兵士であり、市井の民が逆らえない事だ。
そして、その事を理解している兵士達は、国の為ではなく利己的に民を食い物にしている最低最悪な屑揃いであった。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からジェイクさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にヴァーゲストさんが現れました。
ヴァーゲスト > 今にも雨が降りそうで、今にも風が荒れそうで、今にも迷子になりそうな、嫌な予感が三個も東方で食った『だんご』なる食べ物のように並んでいる場合はどうしたらよいか。

人差し指でちょいと鼻先を掻いて、ついでにスンッと空気の匂いを嗅げば当然のように今にも降り出しそうな雨の匂い、加えて残念ながら都合よく馬車が通るような匂いはなし、つまりはどうしたらよいかに対して結果として歩くしかないって話で、もう少し歩けば……たぶん……おそらくは……『冒険者ギルド』が運営している出張所のひとつにたどり着く、はず……だよな?

不幸なことに街道一帯の山賊や野党の類は最近退治されたようで、カツアゲも奴らの居住地を避難所に借り受けることもできない、まあ結果として何度結果を覆そうとしてもこうして歩き続けるしかないのだ。

しかし、こんな事もあろうかとパトロンより雨具を一式借り受けていたのだ。

まさに備えあれば憂いなし、日ごろの行いがこんな時にこそ……。

「………ン?」

歩きながらではあるが、肩にかけている革袋を手元に寄せて、蓋をあけて中を覗き込んだが、その備えがない、無いはずがない、ちゃんと借りた時のパトロンとのやり取りは覚えている。

「あっ……。」

そして日ごろの行いも覚えている。
雨具は…雨具は不幸なことに酒場の支払いに消えたのを今思い出した。

あれは旨い酒だった。
王都へ戻る土産に買ったほどだった。
――…お?酒瓶すらない…ぞ、と。

ヴァーゲスト > 酒瓶、陶器で出来た良い奴だったが、落としたか?
いや落としたら割れるから、流石に割れた音に気が付かないわけが…あるか、あるわ。

――…男はため息を豪快につきながら、歩く。
指折りで今回の失態を数えながら、ひとまず雨が凌げそうな場所を探して……。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からヴァーゲストさんが去りました。