2024/02/04 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──Zzzz……」

まだ日の高い時間帯。
街道脇の草原の中、街道の様子を遠目に眺められる程度の距離の位置で、
草に埋もれるようにして仰向けに寝そべっている金髪の男が一人。
両手を組んで枕にしながら、晴天の空の下でマヌケな寝顔を晒して絶賛爆睡中だった。
時々吹き抜けてさわさわと草を揺らす風に擽られたように、ムニャムニャと寝言めいた
声を漏らしたりしつつ。

なお男の寝るその近くでは、男が連れたものらしき、馬具を装備した平均的な印象の鹿毛の馬が一匹佇んでいる。
時折草を食んだり、ゆったりと歩いたりするものの男から大きく離れることなく一定の距離を保ち続けていて。
のんきに眠る男と合わせて、ごくごく平和な光景を形成していた。

とはいえ──男の姿が草に埋もれていることから、遠目から見れば馬が何故か単独で
佇んでいるようにしか見えないかもしれないが。

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
エレイ > 「──ぬあッ!?」

静かに過ぎていた時間を切り裂くように響く絶叫とともに、男は飛び起きた。
のんびり佇んでいた馬もその突然の声に、驚いたように男の方を向いていて。

「……。今のはなんだったんだという顔になる……」

目を丸めたままキョロキョロと周囲を見渡した後、ガシガシと頭を掻きながら眉寄せて独り言ちる。
何やら妙な夢でも見たらしく。
ふぅ、と息を吐き出してから、馬を呼び寄せると鞍に跨り、王都への帰途について──

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」からエレイさんが去りました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 乗合馬車」にテレサさんが現れました。
テレサ > ヤルダバオートから王都へと走る乗合馬車。
急ぎ往復する必要があり、普段は歩きであるが今回は乗合馬車の使用。
まばらに乗客がいる馬車、揺れが酷い中椅子に座り外を眺める。
ほかの客も揺れる馬車に居心地を悪そうにしてはいるが何も言わずに自分と同じようにしていて。

「乗る馬車を間違えたかも……こんなに揺れるなんて」

急ぐからと値段は安いものに乗ったのは間違いだったかと思うも後の祭り。
今から降りて歩こうという気にもならず、溜息を吐き。

何か揺れが気にならないことでもあれば、そう考えては馬車の揺れに揺らされ外を眺める

ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 乗合馬車」にセドリックさんが現れました。
セドリック > 「全くですよ、車軸が曲がってるとかだったら困りものですね」

彼女の独り言に、さも当たり前のように相槌を打つ。
その声の主は何時からそこに座っていたのか、すぐとなりにいた。
普段と違い、貴族らしからぬ質素な装いをしていたのも、乗り合い馬車ではそぐわしいだろうか。
足を組みながら、段差を馬車が乗り越える度に、体が少し浮かび上がり、着地とともに体が左右に小さく揺れる。
彼女の視線の先につられて外を見るも、遠くに見える森林地帯と荒れた街道ぐらいしか見えなさそうだが。

「お嬢さんは一人旅ですかね?」

本当に他愛もない話をふりつつ、にこりと微笑んでそちらへ顔を傾ける。
その合間も馬車はぐらぐらと揺れて、まばらにいる客達の中には、跳ねる馬車で尻餅を打って舌打ちの一つでもしてる輩もいそうだ。

テレサ > 独り言に返事があるとは思っていなく少し驚き。
誰だろうと視線を外から移せばいつの間にか隣に人がいて。
いつの間にいたのだろうと、その気配を感じなかったことを僅かに警戒をしてしまい。

見た目は質素といえる服装ではあるが、座り方や雰囲気は何となくだが貴族やどういうものに感じてしまい。
その雰囲気と格好の違いに貴族向けの対応か、そうでない対応可と少し悩んでしまい。

「そんなところ。旅じゃなくて、仕事帰りだけど」

隣人の問いかけには静かに少しだけ訂正をして答え。
ほほ笑み顔を向けられると小さく会釈。
そんな動きと馬車の揺れに思いのほか会釈は大きくなってしまい、馬車のあまりの揺れに小さく文句も上がるのが聞こえ。

そちら一度だけ見てから視線を戻し、揺れがひどいですね、と口にする。

セドリック > 「おや、どうかされましたか?」

僅かに感じた警戒の色合いは、彼女の顔か仕草から感じたのだろう。
不思議そうに小首をかしげては柔和な笑みを浮かべ、問いかけていくも揺れると、おぉっと、等と言いながら体が前へと倒れていく。
足元には鞄程度のサイズをした木製のハードケースが一つあり、後は腰に革袋が一つあるぐらいと持ち物も少ない。

「仕事帰り、なるほど……冒険者か傭兵さんですかね? ふふっ、愛らしいのにお強いとは、詩に出てくる女神様のような方だ」

片手を胸に当て、仰々しく反対の手を前へと差し伸べるようにして、香具師めいた身振りを見せる。
その後、すっと手を引っ込めながら、仕事柄なものでと、足元の木箱をこつこつと踵で小突いていく。
揺れへの文句と彼女の言葉が重なれば、えぇと同意を示すように頷くと、更にそのまま言葉を重ねていった。

「揺れも強い、ここにいる貴方も強い。それならここ最近聞いた噂話は心配しなくて済みそうですね。──……ちなみにご存知ですか? 噂話」

うんうんと一人納得するように頷いてみせた後、はっとしたように顔をあげると、そちらへと振り返りながら微笑む。
彼女にだけ話しかける声ではあるが、低くも通りの良い声は周囲の客にも聞こえているのか、ちらほらと視線を向けた男達も見えるかもしれない。

テレサ > 「何時から、いたの?」

少なくとも出発の時には隣には誰もいなかった、なので今いる事に驚きを隠せず。
不思議そうにされた後に柔和な笑みを見せられ、馬車の揺れに合わせて体が前に倒れるのを見れば手練れには見えず。
視線を少し動かし荷物も少ない事に旅人なのかと考え、気が付かなかったのは偶然と思うことにして。

「ン…冒険者をやってる。そんなに立派なものじゃないから」

女神さまのようだと言われれば、そんなことはないと首を振り。
そのいい下佐那ように見える仕草は貴族のような香具師なように見えてしまい。
そして足元の木箱を小突く様子にそういう仕事なのかと納得し。

「揺れは馬車がついてなかったから。私が強いかは…わからないよ。
噂話…?」

揺れは納得し、自分が強いかはわからないと首を振って見せ。
故意か無自覚か周囲の視線を集める男性の口にした噂話、それは何かと問うように見てしまい。

セドリック > 「最初からいましたが……嗚呼、すみません、おそらくスイッチが入ってなかったのかもしれません。私、語り部なスイッチが入るまでは目立たないですからね。ほら、いるでしょう? 酒場に一緒に入ったのに、エールのジョッキを持ってきてもらえない、そんな空気みたいな人、あんな感じなんです」

そうでないと疲れてしまうのでと冗談めかした笑みを浮かべて、軽く肩を竦めて見せる。
冒険者と聞けば、おぉと感嘆の声を零しながらパンと手拍子一つ、それから指さしながら笑みを深める。

「冒険者、いいですね……まだまだこの国も世界も、未知の場所は多くありますから。いやいや、雪原のような銀色の長い髪。深窓の令嬢というよりは、戦乙女のような凛としたる面立ちながら、愛らしさもありますよ。その白いドレスも相成って、美しき女神とはこのことです」

仰々しく、そしていいよどみなく彼女の魅力を語る声は、やはり低くも馬車の隅々まで通るような声。
実際、先程までこちらに興味がなかった客達がちらりと彼女を見やる。
その紫色と視線がかち合うものがいれば、ふいっと視線をそらすだろうが、それでも視線は四方八方からというぐらいに向けられているのは感じられるはず。

「いえいえ、私よりずっとお強いですよ? おや、ご存知ありませんでしたか……では到着までの一興に、語ってみせましょう」

そう告げると、木箱を自身の膝へと乗せていき、指先でリズムを刻む。
タタタン、と開幕の狼煙めいた小気味いい音を立てると、こちらを見やる客にぺこりと深々と一礼。
それではと言うようにわざとらしい咳払いを一つすると、口を開いていく。

「それはこの国ならではな噂話です。皆様、馬車はよくご利用になられますか? 街から街へいどうするにも、九頭竜山脈の温泉を目指すにも、徒歩では遠いですからね。王族貴族に至っては、専用馬車、マイカーを持つものもおりますが……我々庶民はそうもいきませんね、そう、乗合馬車が我々の味方なわけです」

特に何の変哲もない語り口調、言葉。
その合間に、たん、タタン、と指先が合いの手の様にリズムを刻む。
単調のようで、少し異なる音はこちらを見る男達に小さな作用を齎していく。
所謂催眠術であるが、すぐにかかるものではなく、何を掛けるかを命令しながら音に乗せる必要がある。
ただ、すぐ傍で聞く彼女にも影響はあるだろうが、明確な操作というものは働かない。
ほんの少しだけ言葉を飲み込みやすく、そしてほんの少しだけ言葉に流されやすくなる程度の物だ。
魔法も魔力もない、ただの言葉と音しかないのだから。

「さて、そんな我らが乗合馬車ですが……多種多様な者が乗り合います。農村から王都へ出稼ぎにくる青年、夫の暴力から逃げる妻、酒場の賭けで大借金して大急ぎに逃げる方……おやおや、いらっしゃらないですよね? そんな方」

タンと木箱を叩いた後、右から左へ、大きくぐるりと回すように掌を差し向けながら男達をみやり、貴方は? と彼女をみやり、首を傾けて戯れる。
冗談の合いの手、それに客からうるせぇだの黙ってろだのと冗談のやじも来るかもしれない。
吟遊詩人というか、落語というべきか、語り部として戯れるようにしながら言葉と音を染み込ませようとする。

「ここからが本題、この国は未だ政治腐敗が続き、ミレーの奴隷はそこらで見かける始末。男は女に飢え、女は時に愛に、時に誰がために身を売るのがこの国の実情。そんな中、馬車もそんな人々が利用されるわけで……とある馬車は、揺れが収まるのが合図として、夜な夜な悪いことが起きるそうです」

今はまだ揺れている、がたりがたりと大きな揺れがある。
ただ、偶然なのかどうか、跳ねる回数は僅かに減っているだろう。