2023/09/18 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」にモルガナさんが現れました。
■モルガナ > 「相も変わらず、貴方は揶揄を受け止めてなさるのですね」
トラック。古代の遺物を扱える数少ない才の持ち主。
しかして準備八割実践二割を理解せぬ凡庸にあってはそれを揶揄とする。
不意に現れた騎士団長。重厚なる鎧に煌めく七つの宝玉を以て貴族の務めを果たすそれが貴方へ声をかける。
「レディ、搬入への手配はこちらで承ります。
この御仁をその間ひと時お預けいただけまして?」
受付嬢に微笑むその笑顔には言い知れぬ圧があり、選択を許さぬと
まこと貴族らしい振舞いを見せて。
「ごきげんようリーベン・ドゥ。よろしければ酒席に御相伴を預かっていただけますか?」
冒険者ギルド、所詮は平民の集まりにあって姿を見せた貴族の騎士。
それが、席については相席を求めて。
■リーベン > 「……訂正して回ってるんですがね。もともと、『オーク』が何と呼ばれてたのかはわかりやせん。
――こいつらは貴女が?」
この場にはやや不釣り合いな貴族の出現に、従士時代に学んだ礼を行う。
他に山賊を畳めるような者は出張所内には見当たらない。たまたま居合わせた――というのも考えにくい。
搬入について言ってくれるのはありがたい。元々積み込み、積み下ろしは荷主の役目だ。男はただ運ぶだけ。
――なのだが、サービスとして求められることは多々ある。酷いのになると倉庫までの搬入まで頼んでくる。
「私でよければ。とはいえ、操縦を控えておりますので果実水で失礼します」
聖堂騎士団の時に接点は――ない。騎士のようだが、一介の従士は自分の仕事で手一杯だった。
フリーになってからはなおの事だ。貴族と対面するような機会はほとんどなく、大抵が家令や執事といった使用人が窓口だ。
だが、相手は己の名前を知っている。まずい。非常ーにまずい。
それとなくどこで接点があったか聞いてみよう。ひとまずは酒場へと向かう。
「えぇと……今日はこれから、王都へ?」
■モルガナ > 「まさか。ここは冒険者ギルドの出張所。
冒険者の、時に己が命を顧みず成果を果たす者達に対し、
戦果を挙げる無作法をするほどミナスジェイラスは落ちぶれてはおりませんわ」
貴方が見出せぬだけで個ではなく、群でそれを果たしたのだと、
言外に貴族は賞賛し、それを正しく評すべきだと微笑んで。
「相も変わらず仕事に忠実ですね。そこが良いのですが。
……捕縛された盗賊を託すという誉れ、自覚していらして?
それとも……、
たかが従士などという一介の騎士風情の習わしに、
貴族が、領土を統べる者が囚われると思いまして?」
従士であろうと有能な者であれば問わず引き抜く。
伏魔殿。万魔殿
そう評される社交場にあって生き残る列強の一人が、
ふわりと笑みを湛えて。
「座席が空いているのであれば喜んで。良いかしら?
リーベン・ドゥ」
貴族が、もしミナスジェイラスの名を知るのであれば、
家柄にあって最高峰、しかし次女に家督を譲る前代未聞の逸材が
今こうして貴方の前にあって、同席を所望するのだという。
「それはそれとして、出立は明日にしましょう。
……ここでは平民はどのような食事を嗜むのか、教えていただけますか?」
■リーベン > ミナスジェイラス……家名か。
何か繋がってきそうな――うぅん。
「あまり誉れとかには縁のない生活でしてね……あぁ。
今は従士ではありません。騎士団からは引退いたしまして」
繋がってきた。騎士団在籍時代に、何度か他の騎士団と関わったことがある。覚えられていたのは、間違いなく『オーク』絡みだろう。
それがなければ、己はただのブルーワーカーのオッサンに過ぎない。
家名は聞いたことがある。
「他の積荷が空ならばそうしたかったのですがね。
生憎、他にも積んでまして。夕刻には王都につかなきゃならんのです」
操縦時の体調管理は大切だ。寝不足、アルコール、病気……。
反応速度の遅れは路面や往来物をはじめとする交通状況の変化への対応に、時折致命的な影響をもたらす。
エールも一口二口くらいなら問題ないがそれ以上は危険だと経験から学んでいる。
貴族に対してノーというのは寿命が縮む思いだが、運送業は信用商売だ。
遅配ひとつでこつこつ積み重ねたものが一瞬で吹き飛ぶ。しかも、タチの悪いことに情報は風のように広まる。
機嫌を損ねないように愛想笑いを浮かべながら、目の前の女騎士に相対する。
■モルガナ > 騎士だから、従士だからと聡くこちらの意図を汲める者は少ない。
それがこの国にあっての悪例、慣習。
女が言い寄れば身分問わず男は息巻く。
そうせず冷静に言葉を返し、己の価値を正確に把握する貴方へ目を細めて。
「よろしい。その職務を全うする気概。ますます敬うべきかと確信を得て心が躍るばかりですわ。」
身分の格差、それを越えて否と言える。
それに対し無礼と、何様だと言う貴族こそたかがしれるというもの。
その振舞いは、愛想笑いなど必要なく、正しく貴方を評価して、欲している意図を孕んで。
賞賛、労い。それを公言するならば流言飛語はたちどころに収まるだろう。
もし卑下する言葉をのたまうものならそれは貴方ではなく貴族。
ミナスジェイラスを敵に回すに等しいのだから。
「であれば、酒は控えておきましょう。
せめてもの労いをどうか受け取ってくださいまし。
……ところでリーベン・ドゥ。
貴方はここから王都まで、どれほどの期間を必要としていて?」
値踏みする貴族の目が這い回る。
……ともすれば、それがトラック野郎の股間にも至ると気づいているだろうか。
■リーベン > 愛想笑いが功を奏したとも思えないが、どうやら納得はしてくれたらしい。
怒ってもいないようだ。――元々貴族と直接対話する機会など皆無に等しいから、女騎士の反応が珍しいのかどうかもわからない。
「えぇ、そうしていただけると。あくまで酒を飲まないのは私一人ですので。
ここからですか?1時間もあれば到着します。山賊の待ち伏せ回避や路面状況が悪くても90分あれば間違いなく。
日没まで――あと3時間くらいですか」
彼女自身が飲むのは気にしない、という趣旨で伝える。
降車時に『オーク』の計器類で得た情報をつらつらと伝え、この言葉に何の意味があるのかと首を傾げた。
彼女は馬、あるいは馬車でここまで赴いたのだろうか。それなら王都に早く帰れる――違う。
出立を明日にと彼女は言っていた。急ぐ用事はないはずだ。
わからないながらも、言葉を紡ぐ。値踏みするような視線には戸惑うばかり。
「同乗されるなら、操縦部の後部に座れる場所があります。居心地がいいかは保証できませんが。
それで――お急ぎですか?」
男が眠る場所だ。妙齢の女騎士を案内するのは気が引けるが、山賊どもと一緒に荷台に入れる訳にはいかない。
荷台の上、物見用の座席があるが――魔法使いや射手用のものだし、荷台ほどではないが座り心地は悪い。
積み込みまで5分とかからないだろう。皮袋に飲み物を詰めてもらえば出立は早くできる。
1時間もあれば食事くらいできるだろうが、若い女騎士が食事に誘うほどの男だとは思っていない。
■リーベン > PL:落ちられているようなので、失礼いたします。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」からリーベンさんが去りました。
ご案内:「」にモルガナさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」にモルガナさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」からモルガナさんが去りました。