2023/09/15 のログ
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」にリーベンさんが現れました。
リーベン > 陽が傾きはじめた頃合いのこと。王都へと繋がる街道を一台の魔導機械が走っている。
馬車の馬の部分を魔導機械が担っている――といえば伝わるだろうか。
とはいえ速度は馬車の10倍以上、車輪に細工がしてあるのかスピードに似合わず揺れない。滑るように街道を進んでいく。
搭乗部では目まで覆うヘルメットをかぶった大男が両手に操縦桿を握っている。揃えた顎髭が目立つ中年。

「あと1時間あれば王都につくな。夕方の荷下ろしまで仮眠でもとるか……」

そう呟きながら、街道を行き交う歩行者の存在に気を払う。
子供や老人がいたら目的地を聞き、余程の遠回りでなければ近くまで乗せていく。もちろん無料だ。
人は異物を恐れる。輸送用魔導機械を人々が見る機会はあまりない。
乗っているのが強面だが気のいいおっちゃんと伝われば、視線に混じる怖れの色も消えるだろう。
重い荷物を持った一人旅からは若干の報酬をもらう。乗合馬車も使わない一人旅で不相応な大荷物など、たいていが訳アリだ。
山賊やタチの悪い冒険者に遭遇するリスクを考えれば微々たるもの――男にとっては文字通りの小遣い稼ぎ。
それが女性であれば、金銭には限らない。――面白いことにそういった訳アリは、金銭より別の方を対価として払う傾向にある。

リーベン > やがて魔導機械はマグメールへと……。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からリーベンさんが去りました。