王国内に広がる平野や丘陵地帯全てを含めてメグメールと呼ぶ。
意味は喜びヶ原である。
「まれびとの道」という街道が通っており、この道を歩いて行けば別の地域や諸外国に行くことも可能。
街道には様々な旅の者がおり、冒険者などにも出会うことができるだろう。
街道にはあまり魔物はでないものの、絶対というわけではない。時折魔物が出て人が襲われることもある。
行商人や、人や奴隷を運ぶ荷馬車の往来も多い。
参加者(0):ROM(1)
Time:05:14:04 更新
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」からエレイさんが去りました。
■エレイ > 日が落ちてきた頃、馬に鼻先でつつかれ起こされた男は、大あくびをしながら鞍にまたがり、
のんびりと王都への帰途について──
■エレイ > 「──Zzzz……」
まだ日の高い時間帯。
街道から外れた場所の草原で、草に埋もれるようにして仰向けに寝そべっている金髪の男が一人。
両手を組んで枕にしながら、晴天の空の下でマヌケな寝顔を晒して絶賛爆睡中だった。
時々吹き抜けてさわさわと草を揺らす風に擽られたように、ムニャムニャと寝言めいた
声を漏らしたりしつつ。
なお男の寝るその近くでは、男が連れたものらしき、馬具を装備した平均的な印象の鹿毛の馬が一匹佇んでいる。
時折草を食んだり、ゆったりと歩いたりするものの男から大きく離れることなく一定の距離を保ち続けていて。
のんきに眠る男と合わせて、ごくごく平和な光景を形成していた。
とはいえ──男の姿が草に埋もれていることから、遠目から見れば馬が何故か単独で
佇んでいるようにしか見えないかもしれないが。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 草原」にエレイさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」からライラさんが去りました。
■ライラ > 街道に面して建てられた冒険者ギルドの出張所。
そこにそこそこの大荷物を担いで足を踏み入れ受付に向かい。
その荷物を下ろせば不振に見られるが、全部が討伐部位や採取物が入っていると告げれば慌てて確認するギルド職員を眠そうに見返し。
そして少し待ち確認が終えられ報酬を受け取ればギルドの外で待っていた新人と言える見た目の少年に手招きし。
「これが今回の分け前ね。こういうのは次から一人で手続き出来るようになるんだよ」
そう少年に告げると、頑張れ若者、と告げて依頼を探しに向かうのを見送り。
今回は偶々行き先が近かったので手伝ったが、次は大丈夫かなと心配にはなるが過保護はいけないと首を振り。
そして自分は王都方面の依頼でもないかなと考えて、同じように依頼板の前にと向かい。
「出来たら採取か…簡単な討伐がいいかな」
そんな希望を持ちながら依頼を一つ一つ眺めていく。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 冒険者ギルド出張所」にライラさんが現れました。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からライラさんが去りました。
■ライラ > 「僕がつけた傷だしね」
重傷は無理だが、これぐらいなら治せると少し偉そうにし。
見た感じ治っているので大丈夫とみて。
「女の子には秘密があるんだよ」
一応は国から離れてるので進んで話そうとはせず。
「僕は疲れたよ……そういう依頼の時はこっちも頼らせて貰うよ」
男が一緒なら頼りになるかなと考え。
そろそろ真面目にしないと怒られると思っていれば耳元で囁かれ。
その言葉に顔を真っ赤にして男を見送って。
ご案内:「メグメール(喜びヶ原) 街道「まれびとの道」」からエズラさんが去りました。
■エズラ > 「んおっ……コリャ助かる」
じんわりと耳元に感じる回復魔法の反応。
血が止まり、傷が癒えていくのを感じながら礼を言う。
「フムン、そうかよ――ま、腕がホンモノなら、別に良い――」
すっかり耳の傷が癒えたのを感じれば、立ち上がり。
「いや、しかし本当に良い運動になったぜ――今度、討伐の依頼があったときゃ、頼らせて貰いてぇな」
それじゃそろそろ、仕事に戻るかよ――
そう言って去り際に、ふと相手の耳元に囁く。
「耳の傷――ライラが舐めてくれりゃ、もっと早く治ったかもな――」
ムフフ、と助平心を隠そうともしないで。
じゃあな、と手を振り、持ち場に戻る――
■ライラ > 「そうでもないよ。僕ぐらいなら沢山いるよ。でも……こう言うのは当分いいかな」
変に疲れるしと大きな息を吐き。
痛みを感じる喉に手を添えると簡易な回復魔法で治癒し。
そうしていると男が耳の傷を気にしているのが見え。
「そんな事したら悪化するよ。動かないでね」
無造作に上着で耳の怪我をふき取るのを見れば近づき、手を添えては回復魔法で傷を癒していき。
「ん?僕の剣?それは秘密だよ。教えないからね」
そして男の問いかけには秘密といっては緩い笑み。
どこと言っても判らないだろうが、それでも念のためと。
■エズラ > 相手が角材を放棄したのが、本当のおしまいの合図。
男も同様に、得物を放って、一息つくとばかり、その場に腰を下ろす。
「ライラ――良い腕だ。やっぱり偶にはこうして、集中力を高めねぇとな――」
おおいてぇ、と血の滲む耳に改めて触れ、傷の深さを確かめる。
幸いにもホンの少しばかり皮膚が削ぎ飛ばされただけで済んだよう。
「舐めときゃ治るか――ってここじゃ届かねぇがよ」
指先についた僅かばかりの血を、無造作に己の上着で拭き取って。
「それにしても、どこで鍛えた――確かな太刀筋を感じたが、随分と我流も混じってるな――」
男自身が、ほとんど我流剣法を使うが故の、問い。
■ライラ > 完全に避けたと思ったが喉に感じる痛みに、考えたよりも鋭い一撃だと考え。
回避からの反撃の一撃、それは男が地面に身を投げ出す事で避けられる。
「今のも避けるんだね」
地面に身を投げ出し、半回転して膝立ちになった男に体を向け。
国を出るときに戦った相手よりも強いかもと男を睨むように見返し。
その男が耳に触れる様子にどうかしたのかと思えば急に笑い始める。
しかしの笑いは先ほどとは違って柔らかく。
それを聞いて終わりと感じれば瞳は眠そうなものに戻り、角材を避け。
「それがいいよ。もう運動じゃなくなっちゃうしね」
これ以上は笑えなくなってしまう。
なので終わりというように角材をポイ捨てしてしまい。
「どんな風に聞いてたのか気になるけど聞かないよ。エズラさんなんだ。僕はライラ」
そう言って名乗り返しては緩い笑みを浮かべて。
■エズラ > イメージは無論、相手ののど笛を強かに打突する――というもの。
しかし手応えはなく、すんでのところで身を捩って回転する相手の動き。
体軸に“ぶれ”はなく、あまつさえ避ける動きは横薙ぎの反撃に繋がっている――
「ぬガッ……――」
とっさに首を捻って、あえて地面に身を投げ出す。
半回転して膝立ちになりながら切っ先を相手に向けて牽制しつつ立ち上がろうとするが――
「ン――」
ふと空いた片手で、己の片耳に触れる。
じんわりと滲む血――もう少し己のとっさの回避が甘ければ、耳が削がれていたか――
「ふっふっふっ――」
――今度の笑みはしかし、先ほどに比べて柔らかなもの。
角材を肩に担ぎ直し、緩やかな動きで立ち上がる。
その体からは、闘争心が消えている――
「ここで止めとくのが無難だな――」
これ以上は――己を抑制できる自信が無かった。
「聞いてた以上だ、本当に驚いたぜ――改めて名乗らしてもらおうか、エズラだ」
拳を突き出し、相手の技量に敬意を払った自己紹介。