2024/01/14 のログ
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にアニタさんが現れました。
■アニタ > 「あははっ、ライオくんってば! えーい、私だってー!」
休日の水游場。家族連れ、友人グループ、カップルと――混み合うほどではなくも、
冷え込む外気とは無縁の暖かなその施設は賑わい、様々なものが訪れていた。
そんな中、プールの水を男にかけ遊んでいる笑顔の少女があった。
長い銀髪を高く結い上げた整った顔立ちの少女。
その存在感のある胸元へチラチラと視線を向けられているものの、少女自身はそれに気付かず
恋人との時間を楽しんでいる様子だった。
”「悪い、ちょっとトイレ」”
暫し遊んだ後――ふと男子の方がそう告げ、小走りでプールサイドから離れていった。
「……」
大丈夫? との問いに男子は笑顔を返しており、心配は不要だろうと、少女はプールサイドに座り足を遊ばせ始めた。
ふと、思い出したように瞼を閉じては視界を飛ばし、暇つぶしにと周囲を見て回る――
とかやっていたせいで、遊ばせていた足先が、何か……誰かにぶつかったような感覚。
慌てて視界を戻しながら、相手も確かめず頭を下げていた。
「す、すすすみません!」
ご案内:「ル・リエーの水遊場」にエズラさんが現れました。
■エズラ > 最近は戦仕事から少し距離を置き、街を中心に何かと荒事を片付ける生業に従事していた。
日銭仕事にあぶれた時は、山へ籠もって獣を狩ったり、海に出かけて釣りに勤しんだり――
こうして水遊場で無心に身体を動かしたりと、心身の感覚を研ぎ澄ますことに時間を使っていたのだが――
水を掻いた際、後頭部にわずかばかりの衝撃。
痛みを感ずる程ではなかったが、確かに何かにぶつかった感触――その場で泳ぎを中断し、水から顔を出した、まさにその時――
「んあ、なんだ――うぐっ!」
今度は額に衝撃を――水中で感じたそれよりは幾分か強い――感じ。
瞬間、額に手を当てて、「いてて……――」とうつむいて。
しかし、問題は、この石頭に頭をぶつけた何者かの方が、ひょっとしてダメージが大きいかも知れない――
■アニタ > 「すみま――おごふっ!?」
慌てて頭を下げた少女と、水中より急浮上した男。
額と額がゴッツンコと言ってしまった結果は言うまでもなく、軽く貧弱な少女の完敗――
危うく後頭部を打ち付ける勢いで仰け反り、額を両手で押さえ悶えるハメになっていた。
「おふ……っ」
突然の衝撃と痛みにもう半ば意識を飛ばしながら、何とか倒れまいとくらくらと押さえた頭を揺らした後――
前のめりに倒れるようにプールへダイブ。と、男に圧し掛かってしまう形で。
■エズラ > 「お、おおっ?」
ぶつかった感触がそれほど硬質なものではなかったことに違和を感じ、改めて見上げたその先――
倒れ込んでくる身体を受け止めながら、じゃぶん、と水の中に頭まで沈み込む。
水の青と泡の白の中、身の内に抱き留めた感触は人間のそれ。
水底を蹴って浮上し、自身と相手の顔を水の上に――
「ぶはっ!ふーっ、はーっ、おーっ、お、驚かせやがって――」
その声音に別段怒りは無かったものの、本当に驚いている様子。
見れば相手は小柄な少女ではないか――目を回しているような、彼女の額は強かに赤く染まり。
およそ何が起きたかを理解した男は、大丈夫か?と尋ね様、その頬を柔く何度か手のひらで撫でる――
■アニタ > 「……ぁう」
柔らかく暖かな水の感覚か、それとも逞しい腕で抱き寄せられた感触が止めとなったか。
水面に顔を出した頃はまだ朦朧と意識があったものの、彼の腕の中で、かくん、と頭を垂らし意識を手放してしまう。
――緩く頬を撫でられる感触には、小さな声を返しはするが。
ぷかりぷかりと、彼に身を預けプールに揺れる。
■エズラ > 「あ~、こりゃまた、えらいことを――」
相手が水に沈まないよう腕の中に抱きつつ、ダメージはこちらが思ったよりずっと重いと診断。
さてどうしたものか――と考え始めて、冷静になったが――そこで、気づく。
腕の中の少女、しの肢体の、ふくよかな感触。
おまけに、周囲に連れの者が居る気配もない様子――
ムフフ、と好色の気が首をもたげ――
「こいつぁいけねぇ、すぐに救護室へ~……ってか」
別に、誰に断るでもなく、その身体をひょいと肩に抱き上げると、プールサイドへ上がっていく――
そうして、救護室――ではなく、人気の無い水遊場端の個室シャワールームを目指して歩き始める。
その後方では、要約戻った彼女の本来の連れの者が、困ったように周辺を見回し、途方に暮れていた――
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からエズラさんが去りました。
ご案内:「ル・リエーの水遊場」からアニタさんが去りました。