2024/04/25 のログ
キュリアス > どんどんとイライラゲージを募らせていくあなたの姿に、青年は逆に愉快な気持ちを抑えきれなくなる。
芸をするときはしっかりと他人を楽しませるが、個人を相手するときはこうしてイラつかせるのが大好きなのだ。
こういう性格なせいでこうして余計な敵すら作ってしまうのだが……。
こんなこと、一度や二度でもない。それよりも今自分が楽しいかどうかだけが大事だとでもいうかの態度。

「んにゃっ!?」

ただ、いきなり振り向いたあなたの行動にびっくりして席から転がり落ちる。
無様に両手と両足を驚いたように縮こまらせて、ただすぐに猫のように両手と両足を床につけながら見上げる。
ねめつけるあなたの姿を、怯えるわけでもなくますます気をよくしたように嗤う。
あなたの震える足の動きなど、最初から分かっていたかのように。
だから……そっとあなたを支えるように腕と肩を掴む。

「にゃあにゃあ。そんな酒に酔った体じゃ危ないにゃあ。
 ほらほら、行き先を教えてくれれば、教えなくてもそこまで支えていってあげるにゃ」

などと言いながら、また席に座らせるどころかその状態のまま動かそうとする。
必死に立席してこの場を、いやこの青年から離れようとしたいあなたを。
もっとその顔が見たいかと言うように。

ニュア > 断言できる。相手は間違い無く、此方の神経を逆撫でして愉しんでいるのだと。
だから無視を徹底すべきであったのだ。そうすればいつかは飽いただろうし
普段の娘なら、きっとそうしていたのだろうけども。

今日ばかりは切羽詰まっていたし、余裕が無かった。
猫というより羽虫の如く纏わりつく鬱陶しさを、一喝にて遠離けられたら良かったのだけど。

んにゃっ!?なんて猫らしい仰天声を聞けば、溜飲が若干下がるものの
相手は怯むでも無く、一層に鬱陶しくその口元に笑みを刷くのだから始末が悪かった。
ふらつく足元、くらりと酩酊にまわる頭。
次にすべき行動になかなか移せずに佇む華奢の腕と肩に、要らない支えが及ぶだけで

「 ッ  ンぅ… っ♡」

咽喉が上擦り、息が詰まる。歯を食い縛り必死に押し殺しながら
相手の介助しようとする腕を、振り払うように乱暴に振るい。

「触ん、ないで! ─────…ッウザ、い…!」

振り払い揺らした腕の反動で、また。蹌踉めき、転びそうになる。
胡乱な双眸、紅潮した頬。靴は容易くたたらを踏み。

「支えてくれなく、ても…… ッ、全然、イイし…っ。一人で帰れるし…ッ…」

ミレー青年の支えがなければ、今にも膝はくたりと砕け、床にへたり込んでしまいそうな。

キュリアス > 明らかに酩酊してふらつく体。
鬱陶しく乱暴に腕を振り払われれば、青年の体ならそれぐらいなんともない。
が、必死な様子には少しぐらい反応を見せようと、手を離して。
だが聞こえてくるあなたの声に、笑みはますます濃くなるばかり。
だから思わず、呟いてしまうのだ。

「かぁいいにゃぁ~」

甘ったるい。高級な蜂蜜のような甘さしか感じられない声が嫌にあなたの耳に響く。
目を細めて、転びそうになるあなたの腕をもう一度掴む。
助けるつもりはあるが、それ以上にむしろ、膝が笑っているその姿を見ていたい。
邪な気持ちを全く隠そうとせず、どころか。
自分みたいなミレーの支えでようやく歩けるぐらいな姿をずっと見ていたくて。

「”そんな”状態で帰れるわけないにゃ~。ほら……”ここ”も正直だにゃ~?」

甘い声をそのまま、華奢な腕を、肩を掴んだまま、こちらも立った状態であなたに顔を寄せる。
お互いに立っているからこそ余計に感じる、その体格差と圧。
そして自らの顔を見せつけるような、苛立ちを加速させる喜悦滲ませる笑み。
悪態をつくそんなあなたの姿すら楽しいとすら言うような悪魔のようであり。

ただ、もう一度振り払おうとするであろうその瞬間……青年の猫尾が。
屹立しているあなたのを布越しに撫でつけた。

ニュア > 手が離れれば、その矮躯は分かり易く足元を縺れさせ、ふらついた。
咄嗟に卓に片手を置き、それでも膝が萎え、身が斜に、ぐらりと傾ぎ。
それを青年の腕が、転ばないけども醜態とするには十分なタイミングでもって支えるのだ。
忌々しく、悪態を放つ。辛辣さも、酩酊が重なれば威力半減だろう。

「~~~~~ッ ぅ、る、さい…! にゃあにゃあ喋、ゅな…ぁ …」

よくよく聴けば、呂律すらも少々怪しくなりつつあった。
耳朶に粘ついて浸透するような青年の蜜声に重なる、異なる糖度の甘い蜜声。
足は縺れ、膝は今にも折れてへたりたがる有様。
流石に娘とて、一人で帰るなんて出来ないだろうは理解できる、けれども。

「帰れりゅ、し……。 てゆぅ、か……オマエの支えは、いら、な…… 」 

近付いてくる貌を、掌底で押して、ぐぐぃ、と遠ざけようとし。
心底に厭そうに、眉間に深く皺をよせながらに宣った。
さらに再び、腕が青年を邪険にする───その刹那。

「 ~~~~~~ッ ひ、ァッ!?」

不機嫌なアルトとは全く趣を異にした嬌声が唇から零れ。
縺れた足は、まるで不器用なダンスでも踊るみたいに、そのまま冷たい床へと、ぺちゃ、とへたり込み。
その床の冷たさに接した途端。びくびくとその華奢な肩が、跳ねて震えあがり。

「 ッ~~~~ ♡♡」

着衣に隠れて見えない下半身に、口が裂けても教えたくない何かが生じたのだろうは想像に容易いだろう。
その容貌が、赤面する。耳の末端迄真っ赤に。ふっ─…ふっ… 息を淡く荒げて。

キュリアス > 言葉をしゃべる余裕すらなくし始める娘に。
悪態をつく口はとても切れ味があるものではなく、むしろ聞く人間が違えば”そそる”ものであっただろう。
ぐぐぐとこちらを押す腕に、力など感じることもない。

「んにゃ?」

そして尻尾で軽く撫でてしまえば、さすがにそれだけでここまでになるとは思わず。
へたり込んだ娘の姿に、鳩が豆鉄砲を食ったような顔で見下ろして。
……すん、と鼻を慣らせば、すぐに状況を理解した。

「んにゃ~。僕ちゃんよりもずっと”ネコ”ちゃんだにゃ~?
 お名前もこれから聞かせて欲しいにゃ~」

んふふ、と気色悪い笑い声を漏らして、へたり込んだ娘の両脇に腕を入れて。
そのまま、挟み込むように娘を持ち上げる。
いくら口でも体でも抵抗しようとしても、ここまで来たならもう抵抗らしい抵抗は無意味だろう。
まぁ、そういう状態になっていたのは青年には最初から分かっていた事だったが。

「じゃ、もっと楽しい場所にご招待したげるにゃぁ……♪」

そう、耳元で甘く囁き……。娘との時間を、作ろう。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 酒場」からニュアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2 酒場」からキュリアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にオウルさんが現れました。
オウル > ――…貧民地区と平民地区の境界線。

路地としては比較的狭い道で、好奇心で貧民地区に入り込もうとする富裕地区の人間やラジエル学院の生徒が多く、稀に道に迷った一般人が良く現れる抜け道的な路地である。

少年は路地の壁に寄りかかってそんな『一般人』が入り込まないように、声をかけたり道案内をする仕事に従事している。

当然依頼主は『ギルド』ではなく冒険者ギルドの依頼である。

口寂しくないように咥えている棒付きの飴は暇すぎて暇すぎて立ったまま眠りそうになるのを防ぐ為の眠気覚ましの強烈なミント味、口の隅で息を吸うたびに喉どころか鼻の孔まですーっとする奴だ。

そうしなければ本当に眠りそう。
「ふぁ…………。」と欠伸を噛み締める事さえ出来ぬまま、欠伸をした瞬間に口の中の棒つきの飴がポロっとおちそうにいなって慌てて口を閉じるを繰り返していた。

「久々の安くて、安全で、楽な仕事なんだけど、暇過ぎるのだけがアレだよなー…アレ、アレだ……。」

言葉が続かない、続いたと思ったらまた「ふぁ……。」と欠伸を零してしまう。

無名遺跡に行くよりも、討伐依頼をうけるよりも、安全で安心で手軽で楽な仕事だが、この暇が最大の敵であり、時々ちゃんと仕事をしているか確認しに来るギルドの人間に寝ていたり飲酒しているのがバレると報酬が削られるので、何とか寝落ちないように、落ちないように……と睡魔と絶賛戦闘中。

『ギルド』の報酬みたいな汚い金ではなく、堂々と使える金を貯めるんだから我慢である、何て『ギルド』のお膝元である貧民地区では大っぴらには言えないが。

オウル > 飴玉が口の中で溶けきるまでが大体の仕事の時間。
口の中に広がるミントの強烈な香りが消える頃に、向こう側より顔見知りの冒険者がやってくる。

交代の時間のようだ。

少年は寝落ちる前の最後の力を振り絞るようにブンブンと手を振って見せると、小走りで冒険者に駆け寄り引継ぎを行う。

今夜は何があったとか、何人追い返したとか、何だが今日は特に何も起きず平和だったと伝えると、会釈をしてから帰路へとつくのだ。

帰宅先は平民地区の宿。
あんまりお高い宿ではないが、安くて清潔でお気に入り。
帰り際に何か飲み物を購入してから帰ると決めて、少年は平民地区のほうへと消えていく。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からオウルさんが去りました。