2024/04/14 のログ
■バゼムス > 人はおろか、この王国すら存続しているかすら分からぬ年月に男は思わず目をぱちくりとさせてしまう。
そのような時間感覚は流石に持ち合わせてはおらず、しかもその年月も目の前の少女の容をした神からすれば大した時間の長さではないのだろう。
それ故に。
否、己との短いやりとりの中で――仄かに見せた感情の揺れの方が己の琴線に触れた。
己が望むモノ――淫心交じりのそれを知って抗うことも拒む様子もないのに、愁うその表情がそそられてしまうのは、少女の容をした神を矮小な己が揺らがせることができる、その余地にある種の征服欲染みたものが生まれてしまう。
「早く済ませられるかどうかは…お嬢さん次第だな。」
己の方へと歩み寄りを見せた少女へと手を伸し、ふとすれば折れそうな腰へと腕を回して引き寄せた。
互いの距離が狭まり、耳に届く鈴の音と、下駄の音――それに紛れさせるようにれろ、り、と舌先で少女の耳先を舐め、軽く口づけを落とした。
■ミコト > 耳たぶへと与えられる舌使いに白い首筋がゾクリと粟立つ。
うっすらとした桜色の唇を奪われると脳裏に浮かぶのはこの30年直接顔を合わせることを許されていない夫神の顔。
「ここで……なのか?」
奪われた唇を取り返すよう顔を背け、呟くよう問いかけたのは見世物のように男の味を教え込まれた苦い記憶から。
それでも己には拒絶する権利すら与えられていないことを理解している少女の形をしたそれは、恭順の意思を示すよう男の胸へと頭を預ける。
その様は、傍から見れば父親に甘える娘のよう。
■バゼムス > 耳朶への愛撫――というには軽いものではあるが、少女の反応は存外良い。
見た目によらず、随分と"慣らされて"いる様子には男の瞳は愉しげに細まる。
けれども、続く言葉――否、僅かその前から少女が浮かべたであろう"誰か"に気付けば、
抗う素振りは見せずとも屋外での行為には逡巡を示す様子に気付けば、
「整えられた場を穢すのも心惹かれるがね。
まあ今は気分が良いからな――強請るなら、宿にでも連れ込んでやるぞ。」
己の胸元に頭を預ける少女の髪の毛を我が物顔で撫で回し、指先に絡ませて戯れる中、
今度は頭頂部へと口づけを落として答えを促した。
■ミコト > 頭上から聞こえる男の言葉はつまりは恥辱と尊厳のトレードオフ。
この場で鳴かされる恥辱を選ぶか、尊厳を投げ捨て己から求めるか……。
「ぅぐ……。」
男の胸に頭を預けたまま、苦しげな吐息が盛れる。
そして、しばしの後に男の股間へと右手を這わせ――
「見えない所で頼む……。」
己の意思で夫神ではない男を受け入れる決心をする。
王国の所有物として拒否権が与えられていないとは言え、無理矢理と言う体であれば言い訳のしようもあったが、ただ恥辱を避けたいが為だけに自ら股を開く決心をしたとなれば、果たして夫神はどのように思うだろうか。
そんな罪悪感から逃れようとするが如く、早く移動しようと男の袖をくぃくぃと引っ張る。
■バゼムス > どうやら己の問い掛けは――随分と少女の容をした神の心を揺らしているらしい。
少し前までは作り物めいた、感情を表に出さぬ様子だったが、
「…――ああ、良いぞ。
その方がお前さんも"愉しめる"だろうしな。」
己の股間を指先で触れながら囁かれるお強請り――己が思うよりも直接的で、己を興奮させる仕草のそれには細めた瞳はどこか楽しげなそれ。
少女が選んだ選択を揶揄うように、或いはそう曲解するかのような物言いで少女を弄ばんとするかのよう。
急かされるまでもなく、少女の気が変わらぬうちにと近くの連れ込み宿――己が商会の持ち物であるそこへと少女と伴い向かっていく。
■バゼムス > 【移動落ちします。】
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からバゼムスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からミコトさんが去りました。