2023/12/04 のログ
アドラー > 「…皆まで言うな。」

ふわりと裾が捲りあがる様子にはさっと視線をそらして
相手も以前のことは後悔というか、恥ずかしく気まずいことだったと思っていたようで
自身と同じ気持ちで少し安堵して

「頭痛がするな。誰にそんなことをしろと言われたんだ?」

眉間に皺を寄せながら、目頭を抑えてそのように述べる。
彼女の下腹部にある呪いの印、それとドレスという恰好。
場所が場所なだけに襲われに行けと言われているようで、友人がそのような辱めを受けていると知り、気分が悪い。

「不可逆的である、といった所か…
 なるほど。飲ませる。衛生的に良いとは言い難いが、身体を重ねるよりはマシか?」

顔を赤くする相手にこちらは何やら真剣な表情で考察する。
前回の対応は正解とはいえ、むやみやたらに身体を重ねることは良くない。
彼女は大事な友人なのだから、と変なところで真面目な紳士なのがこの男なのである。

今もやや相手は呪いの影響が出始めているようだが、今の自分の状況で出せるのかを苦い顔をしながら考える。

イェフィム > 「…ん、うん……。」

ぽひ、と赤くなる顔。
それでも後悔はしていないので、感謝していることは伝えようと思ったが、
相手はそれ以上に気まずそうに見えてそれ以上言えずに。

「……義両親…に…。」

さす、と下腹部のあたりを擦る。
趣味が悪いと言われても仕方ないことだ。
自分の性癖がそういう性癖だともわかっているが、
それにしても義両親のやり方は悪趣味だ。
実際に襲われて来いと言われていると同等の考えなので、
男性の表情には僅かに苦笑を浮かべて見せる。

「ん、…ちゃんとするよりは効果は薄いんだけど、
 それでも何もしないよりはマシ…かな。
 ……い、いや、でも何もアドラーが頑張らなくてもいいんだよ?」

変なところで真面目で紳士で、そして義理堅いようだ。
男性の言葉にゆるゆると首を左右に振り、
此処にいればそのうち誰かしらに…とは思っているようで。

…まぁ、それが良いことじゃないことはわかっているが。

アドラー > 「…」

真っ赤になる彼女になぜだかこちらも少し恥ずかしくなって
表情には出てないが、背筋が少しぞわぞわとする。
気まずい空気が乗り移るが、次の発言を聞いて…

「…難儀だな。私が口を出せることじゃないか」

家族絡みの事となると、流石に口を出せずにため息交じりにつぶやく。
正義感に駆られて無責任に手出しをする方が相手をより不幸にしてしまう場合がある。
自分のようなただの友人が中途半端に介入して何になるわけでもなく、非常に歯がゆい。

「そうか。わかった。
 困っている友人を放置出来るほど、私は人でなしではない。
 …相手を探しているのだろう?飲ませるの、試してみるか?」

誰かしらに抱かれるよりも、それならば自分がと申し出てみる。
見知らぬ人であれば抱かれた後に金品を取られたり、身の安全が確保できない場合がある。
それならば、事情を知っていて、経験がある自分ならば、多少も彼女は安心できるだろう。

飲む方法も試せるだろうしと、提案してみて。

イェフィム > 「……。」

なんというか、この場所でもじもじするのも変な気がするが。
それでもそわそわとした様子は隠し切れずに。

「……まぁ、もう慣れた…かな。」

もう十年以上の月日が流れたのだ。
そりゃあ、慣れもすれば、諦めもする。
それでも最近少しだけ動きが見えてたのだ。
少女はこれでも少し、救われている身だ。

「……ん、う…。
 …俺としてはありがたい…けど。
 …でも、アドラーはいいの…?後悔とか…そういうの…。」

大丈夫?と。
きゅ、と、震える指先が男性の衣服の裾を握り締める。
助けてもらえるのはありがたい、ありがたいに決まっているのだ。
けれども怖いのはそれによって相手が苦しむことで。

僅かに潤んだ瞳で男性を見上げると、くい、と小さく首を傾げた。

アドラー > 「そうか…辛かったな」

慣れたという言葉に短くそう告げる。
彼女の背中を小さく叩き、少しだけ身体を近づける。
友人である自分には、これくらいしかできず。

「そんな顔して言われても、説得力がないな。
 …私は平気だよ。それより、このような形でしか力になれなくてすまない。」

裾を握りしめる手に自身の手を伸ばし、優しく包む。
自分が感じる気持ちなど、相手の苦痛に比べれば大したことではない。
それよりも、その場限りで相手を安心させるという、ほんの些細なことしかできず謝罪をする。

「…行くか?」

きゅっと相手の手を暖かい手で握って、問いかける。

イェフィム > 「…辛かった、のかな。
 よくわかんないや…、生きるためだから…。」

短い言葉に、どうだったのか、それすらわからないと。
ぽん、と背中を叩く掌が温かくて、僅かに目を細めて、
少女も男性にそっと近づく。
その様を見て、さすがに周りの男たちも静かにしているようで。

「…う。
 ……ううん、俺の方こそ、こんな身体でごめん…。」

すり、と冷えた指先が温かい掌に包まれる。
その温かさが、ただ嬉しくて、目元を染めていた色がほんのり色濃くなる。
男性の謝罪には、ぶんぶんと、先ほどより強く首を左右に振り。

「普通なら…面倒くさいって切り捨てるだろうに。
 ……ん、ありがとうアドラー…、行こうか……。」

きゅ、とその手を握り返して、コクンと頷くと、相手に続く形で歩き出す。

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアドラーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にクロスさんが現れました。
クロス > (貧民地区に存在するとある建物
そこはクロスの事務所であった。
この地区で金融業を行っており、それと同時に何でも屋も営んでいた。
そんな彼は資料を眺めて、最後のページを確認すれば、そのまま投げて机の上へ)

「はぁぁ……めんどくせぇ」

(確認すれば返済日が近ずいている客、追跡や調査、尾行等の時間のかかる依頼。
終わらせなければいけない物が多くあり、ため息を貰いしていた。)

「……ま、仕事が終わればまた風俗にでも行くか……」

(面倒な仕事を終わらせた後の褒美を考えながらタバコを吸い、とりあえず気持ちを整える事にしたのだ)

ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」にクロスさんが現れました。