2023/11/05 のログ
■イェフィム > 「…冗談なのかがわかりにくいわ。
んぬっ…!?ばっ、俺程度に相手がいたら幼女にだって相手いるわ!!!」
青年の言葉に思わず大声を出す。
美貌だなんていわれたことも無いからこそ、目元を薄桃色に染めながらきゃんきゃんと吠えた。
そこだけ見れば凛々しい聖騎士だなんて誰も思わないだろう。
「んっ…?
やぁれやれ、牙を剝く相手も選べないもんかね…ッ!!!」
何もまだ、殺すとは断言してないというのに。
男たちの短剣や斧を見れば、これで少年を脅さなかったのか?とも思った。
どんな事でも一時的にと言っても、相手を舐めてかかれば痛い目を見るものだと改めて実感させられる。
する、する、と、まず大ぶりな斧の一撃を躱し、続く短剣は剣によってはじき返し。
思い切り右手を振るえば、白銀色に輝く刀身はしゅるるっ、とまるで鞭のようにしなり男たちに襲い掛かる。
その一撃が短剣を持っていた男の手の腱の位置を切り裂けば男の口から醜い悲鳴が上がるだろう。
■チンピラたち > 「ひぃぃい!いてぇえ!?」
短剣を思わず手放し、切り口からの出血を抑えながら悲鳴を上げる。
その悲鳴を悲鳴を聞いて残っていた男たちも続々と逃げていく。
いつの間にか気絶していた男も逃げたのか。
現場には血の跡と、男が持っていた短剣のみが残された。
■アドラー > 「よく言われるよ。
はは、そんなことはないんじゃないか。俺程度、などと謙遜をするな。騎士様。」
このような状況下でも目元の色を変えて子犬のように吠える様子に力が抜ける。
大声と過剰な反応。からかい甲斐がありそうで悪戯な笑みが止まらず。
「お見事。流石は子供たちの憧れ。
私だったら制圧するのにもっと時間がかかっていた」
屈強な武器を持った男たちが撤退する様子を見て、ぱちぱちと拍手を送る。
言い回しはやや皮肉交じりにも思えるが、悪意のない表情や青い瞳で真っすぐと相手を見据えて
不思議と不快感は抱きずらいだろうか。
■イェフィム > 「殴られても痛いぞ、なんだったらそっちも今から味わうか?
ま、その腕じゃ今まで通りのおいたはできないだろ。
って、おーい、忘れもん……って、無用の長物か。」
地面に落ちた短剣を拾い上げたものの、その持ち主の男たちが走って去っていくのを見れば肩をすくめる。
気絶していた男も逃げてしまったのを見れば、こっちはちゃっかりしいてやがると思いつつ。
「よく言われるなら少しはわかりやすくしてくれ。
謙遜じゃねぇわ、事実だわ、あと騎士様って呼び方はやめてくれ。
あんまり善良な騎士じゃねぇからな。
あ、そういや自己紹介してなかったな、俺はイェフィム、イフとでも呼んでくれ。」
ぐぬぬ、とうめき声を漏らしつつ、
男性の言葉に対して激しく噛みついてしまいそうになるのを堪える。
いつの間にかからかい甲斐のありそうな相手と認識されていることにはさすがに気づけず、
むむむ、と眉間に皺を寄せるにとどまる。
「バカ言わないでくれ、俺みたいなのが子供のあこがれになったら色々終わりだぞ。
それに、お兄さんも実力者だろう、弱い奴がそんな余裕綽々で見守るわけがない。」
ぱちぱちと拍手を送られれば、ふう、と一つ息をついて。
それでも不快感は抱かない言葉とは言えど、
いやいや、とそこに関しては謙遜というか、
手放しにありがとうと言うわけにはいかず。
そんなところに視線を感じて振り返れば、
先ほどの少年が物陰からこちらをうかがっているのが見つけられるだろう。
声をかければ「お兄さんたちにお礼言ってない…。」と、
とても子供らしい言葉が述べられて。
■アドラー > 「すまない。これからはわかりやすくする様努力させてもらおう。
子供と見知らぬ一般人を助けた君は立派な騎士だと思うが。
あぁ、私はアドラー。アドラー・アリストテレス。好きなように呼んでくれ、イフ」
うめき声を漏らす様子を見てに笑いながらも胸に手を置いて自己紹介をする。
相手の言葉に従って、親しみを込めて愛称で呼んでみよう。
貧民地区で活動する騎士。仲良くしておいて損はない。
「後ろめたい部分でもあるのか?私が子供の時分は騎士というだけで憧れの的だったが。
ははは、君と比べれば私なんて取るに足らないただの冒険者さ。内心はこちらに攻撃が来ないかヒヤヒヤしていた」
彼女の言葉にさらに冗談をかぶせるように述べる。
本当なのか虚言なのか、掴み処ない言葉遣いや態度で相手に接する。
すると、物陰からの少年の声が耳に届き、そちらを振り向く
「私への感謝は不要だ、少年。
それよりも、そこのお姉様に言うことがあるじゃないか?」
とイフの方へと視線を送って
■イェフィム > 「……むぐ…、まぁ無理にとは言わないけど…。
そうかね、結果論でそうなっているだけで、実際は私刑みたいなもんだぞ。
それじゃ、アドラーさん、そっちこそ十二分にいい人みたいだぞ。」
笑っている様子を見てジトリ。
また金色の瞳を半目にして男性を見やるものの、
それ以上強要する言葉は出てこない。
「後ろめたいっていうか…、俺みたいな騎士で溢れたら国が終わる。
真面目さんな騎士がいて、俺みたいなのがいて、ちょうどバランスがとれてんのさ。
……とりあえず今日のところはそういうことにしておいてやるよ、アドラーさん。」
明らかに普通の冒険者、というには肝が据わりすぎている。
そう思いつつも、のらりくらりと躱されてしまえばこちらには強く出るための駒がない。
「お前…わざわざ戻ってくるなって…っと。」
男性に対して「ありがとう…。」と言った後、
女の方に視線を向けられれば、しゃがんで目線を合わせたイフにしがみつき、
胸に顔を埋めるようにして「イフ、ありがとう。」と、少年は紡ぐ。
そして続くのは「二人ともありがとう。」と。
「不要って言うけど、こういうのは言いたいから言ってるんだ。
受け止めるかはアドラーさん次第だけど、言わせる分には問題ないと思うぜ。」
なぁ?と、胸元の少年の頭を撫でる。
■アドラー > 「何はともあれ、助かった。感謝する。
君の言い回しを借りるが、私がいい人だったらさっきのチンピラたちもいい人達になるかもしれないな」
ジトリとこちらを見る様子にも自身のペースは崩さず。
息子の下りでの彼女の発言を借りつつ、謙遜めいた冗談を述べてみる
「そういうものか。ま、騎士とて人間であることには変わりない。
様々な人物がいてこそ、国が保たれている。そういうことだろう?
そうだな。私の強さはいつか君自身の目で確かめてみてくれ」
少年の方に目をやりつつも、先ほどのチンピラが戻ってこないか周囲を警戒しておく
幸い、増援を引き連れて戻ってくるにはまだ時間的猶予もありそうだが。
そして、少年とイフの言葉を聞くと、なぜだかソワソワと背筋に違和感を覚える。
「子供から真っすぐと感謝されるのは慣れていないのさ。
でも、その言葉は受け取っておこう。どういたしまして、少年」
態度は可能な限り取り繕うが、言葉では素直に慣れていない旨を語って
イフに甘えている様子の少年を優しい瞳で見つめて
■イェフィム > 「そうかね、それならばよかった。
一応こんなんでも、一般人を助けるのは務めの一つだと思っているからね。
ンなこたぁないでしょ、少なくともこいつ(少年)にとってはアドラーさんは良いお兄さんデショ。」
個人的な意見も入ってるけどさ、と、肩を揺らして見せつつ、
ゆーるゆる、と首を左右に振ってみる。
「そうでしょ、騎士の中にも俺みたいに泥濘に浸かってるやつもいるさ。
首までずっぽり泥に浸かってるやつもいるだろうし、本当にきれいな奴もいる。
堕落していると思う人もいるかもしれないが、俺は人間である以上清廉潔白は無いとおもってるしね。
…そんじゃ、いつかお手合わせ願える時が来るのを楽しみにしているよ。」
少年を抱き留めつつも剣を手に取ったまま警戒は怠っていない。
正直、そんな状態で少年を抱き留めている方が危ないと思っている。
にへら。
何やらちょっとばかし違和感を覚えているっぽい男性に緩い笑みを向けた。
さっきから言いように扱われている反撃になっていればいいと思った。
「だったら今のうちから慣れればいいさ。
とりあえずこいつは礼を言いたいみたいだしね。」
ククク、と愉快そうに笑みを浮かべると、少年の頭を撫でた。
少年は少年で、少し照れくさそうにイフの胸に顔を埋めている。
■アドラー > 「はは、さすがは騎士様だ。頭が上がらない。
善人のレッテルを貼られるのは悪い気はしないな。今夜はよく眠れそうだ」
微笑みを続けながらも、相手をからかうような発言は続く。
自分は後悔のない選択を続けているだけだが、それが結果として自分の評価に変わるのは悪い気はしなかった。
「…詳しいんだな。私よりも年齢は下だろうに、余程の人生歩んできたと見える。
その時はお手柔らかに頼むよ。イフ。
中身の詰まった彼女の言葉を聞いて、一瞬だけ間を開けて述べる。
自分よりも年下なのに騎士になり、この地区を守っている。その現状だけでも彼女の過去を察するにあまりある情報だ。
「そうだな。
ところで、そろそろ移動をした方が良さそうだ。
君は奴らのプライドに傷を付けた。君なら簡単に返り討ちにできそうだが、少年が危ない。
教会まで行こう。少なくともここよりは安全だ。」
愉快そうな緩い笑みを浮かべると、自分がからかった分の反撃を食らう前に背を向けて歩き出す。
向かう先は知ってか知らずか、彼女が育った協会。
周囲を警戒しつつ、すっかりと日の傾いた貧民地区を進んでいった
■イェフィム > 「そこは騎士とか関係ないと思うがね。
ま、なんにせよ、よく眠れそうならよかった。
安眠は何にしても大事だからな。」
相手のからかうような発言に、最後は軽く肩をすくめた。
自分で自分を善人と思うわけはないところも存じております的な。
「ふははは、そりゃあ、自分の置かれている立場くらいはわかっているつもりだからね。
それ以外の時ではぼんくらもいいところさ。
お手柔らかにはこちらのセリフ…と言いたいが、本気で来てくれることを楽しみたいところだね。」
クスリと笑みを浮かべつつ、ようやくそのころになって剣を鞘に仕舞った。
「ああ、そうだね。
今のうちに退散した方がよさそうだ。
アドラーさんも必要なら安全なところまで送るよ。」
そう言って胴体にしがみついたままの少年を連れて歩き出した。
向かった先の教会を見れば眉を顰めるしぐさもあっただろうが、
確かに少年にとって今のままより安全なのは事実だった。
去り際に「また来るからな。」と、神父に向かって言ったのはバレなかっただろうか…。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区2」からアドラーさんが去りました。