2025/05/02 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にれあさんが現れました。
■れあ > 「こら!まちなさーいっ!」
貧民地区の汚路地を疾走する女冒険者の姿があり、その視線の先には、全速力で逃げゆくキッズギャングの一団がいる。
彼らは勝手知ったる地の利を生かして、成人女性から逃れようとするも、その女冒険者は東邦国の忍びだった。
少年たちが違法建築や杜撰な都市計画で迷路のようになった路地を曲がり、曲がり、また曲がり、「撒いたか!?」なんて言いながら脇腹押さえてぜぇぜぇと呼吸をしているそのど真ん中に、上空から着地。こちらは屋根伝いに追っていたのでした。
「うおおお!?」と驚き、ついにはナイフまで取り出すキッズギャング集団に、警告する。
「武器を取り出したら、子供でも本格的に痛い目を見てもらうことになるけど。それがわかっているなら来なさい」
現役時代の冷徹な声色でそう告げると、5人中3人がじょぼぼとおしっこを漏らした。
ただでさえ臭いキッズギャング達なのに、なんか更に路地全体の臭気が強くなる。
お漏らししなかったリーダー格の少年は、ガクブルしながら「かかったな!ここに誘い込んだのはわざとなんだじぇ!」と、若干噛みながら、なんか言い出した。
■れあ > 「撒いたか!?とか言ってたじゃん…」
ため息つきながらブラフを看破。
そもそももし仮にここに誘い込まれたのだとしても、相手がキッズギャング団なら100人の兵力が伏せてあったとしても問題にならないのだ。
「うおお~!」と切りつけてきたのは、おもらししなかったもう一人の子供。
彼はガキンチョながらに結構立派な体格…身長だけなら私より上で、顔なんかを見ても、こいつの5年後10年後みたいなの、冒険者ギルドに沢山いるなぁ…と思うような、エリート体力バカって印象の子供だ。
でも、基礎からなにも積み上げてない。恵まれた体格と恐れ知らずの性格で、キッズギャングのナンバー2とかの座に君臨しただけにすぎない。
「はいっ」
向かってきた少年にカウンターの股間蹴り。
身体が浮く程の衝撃を急所に受けた少年は、上からは吐しゃ物、下からは汚物を噴射して、ビクンビクンと倒れこむ。
「峰蹴りです…大事なタマタマは潰してません。感謝しなさい」
■れあ > 大柄な仲間が一撃で倒れこみ、ゲロにまみれながら海老みたいにピチピチしているのを見て、先に失禁していた3人は「あばばば」とか言いながら腰を抜かして座り込む。
なので、目下のターゲットはリーダー格の少年あと一人。
みれば、まあそれなりに精悍な顔つき。人望もあり、子供ながらに腕も立つ。といった感じでしょうか。
彼らも生きるために徒党を組み、裏路地で犯罪に手を染める。そこはわかる。
きっと選択の余地なく、否応なしにキッズギャングとなり、才覚があってリーダーになったのだろう。
しかし、その生い立ちはどうあれ、他人に振るった力はいずれ自分に戻ってくるのは学ぶべきだ。
「まあ、これも勉強よね」
一歩。また一歩と彼に近づき、ナイフを構えた少年は、じりじりと下がって壁際に追い詰められた。
彼が助かる道は、ナイフを捨てて降伏すること。
それ以外は突然悪の救世主みたいな変なのがでてくる超展開しかありえない。
■れあ > 結局キッズギャング団リーダー(12)が選んだのは、子供ながらに男としてのメンツを優先した玉砕だった。
大人に、まして女に屈する等ありえない、そんな心境だったのでしょう。
まあプライドは大事よね。
“わからせる”ために、とりあえず好きに攻めさせ、それらを最小の動きでひょいひょい躱す。
少年は自分の腕肘を痛める程に凄絶かつ気迫のこもった空振りを繰り返す。
「ほら。そんなんじゃ自分より弱い者を食い物にして生きるだけの、クズみたいな大人にしかなれないでしょ」
躱して、そのおでこに指ピン(デコピン)。
躱して、その鼻の頭に指ピン(ハナピン)。
躱して、そのちんちんに指ピン(チンピン)。
将来的にはイケメンになれる素養がある男の子も、泣きが入って鼻水垂らしながらナイフを振り続ける。
「ほら。子分たちも見てるんだからがんばって!」
躱して、脚を引掛け転ばせる。
はたして彼は立ち上がってくるでしょうか。
揶揄っているのでも、遊んでいるのでもない。教育です。
結局のところ彼らがやっているのは、この下層の裏路地で、自分達よりも更に弱い者を力で虐げているだけで、ぜんぜんかっこよくないのだ。
■れあ > リーダー少年は、実力差からの絶望と、身体の痛みと、あとはまー多分、私への恐怖で這いつくばったままだ。
私は、彼らの被害にあった一般市民の依頼をギルドが受けたその先にいた一人の冒険者に過ぎないので、起き上がってこないのなら、この5人を拘束して、冒険者ギルドに付き出すまでの事。
「ほら。もう終わりにしたいの?」
四つん這いしてる男の子のお尻を痛くない程度に蹴飛ばす。
起き上がってきたのなら、次は遊ばずに、ちゃんと敵として一撃でノックアウトしてあげましょう。
この敗北から彼が何かを学ぶのか、それとも捻じ曲がるのかは、当局の関知するトロコデハナイ。
個人的には、立ち向かって来て欲しい。
その上で、キッズギャング団を卒業してほしい。
まあ、おせっかいっていうヤツです。
もう少し追い込めば、ボロボロに泣きながらも立ち向かって来てくれるでしょうか??
「弱いもの虐めて、刃物まで持ち出して。最後はそれ?もう痛いの嫌ですぅ❤って言うのなら、パンツ脱いで正座しなさい」
私って性格悪いですかね?
この挑発はリーダーの少年一人に向けたのだけど、他の4人が速攻でパンツ脱いで正座した。
うん。また路地裏の臭気がきつく…。
■れあ > 個人的に将来性を感じさせたリーダー少年は……私の挑発に立ち上がった。
その目には怯えがあり、その手は震えている。
「なんだっけ。えーと怒羅権騎士団?とか名乗っていた、大き目のキッズギャング団あったでしょ。昨日潰れたの知ってる?そのリーダーがさ、大人顔負けの体格した15歳だったんだけど、キッズギャングしてるの居心地よかったのか、まだまだキッズ顔してたのよね。超かっこ悪かった」
私は雑談しながら、彼の前に立つ。
「アレ、潰したの私。最近ギルドでキッズギャング団関連の仕事多くて」
リーダー少年の顔の絶望が色濃くなる。
彼のギャング団はアレの下部組織で、怒羅権騎士団リーダー(15)にビビッて下についていたのでしょう。
その怖いボスをボコったのは、私です。とキチンと教えて、構える。
「きなさい」
貧民地区の裏路地に、微かにだけど「本当の戦闘」の気配が漂いだす。
■れあ > リーダー少年は、緊張で吐くのを堪えてナイフを握り直し。
じょぼぼとおしっこを漏らしながらも、彼の中の「男の欠片」をかき集め、「うわあああああああ!」と雄たけびをあげて、泣きながら、めっちゃかっこ悪いながらもつっこんできた。
ナイフは私の胸──心臓をねらっているつもりか。
その手をビシッと蹴り上げ、彼の手から離れたナイフが上空に跳ね上がる。
そして彼の無手の拳は私の胸にぼふっとめりこんだ。
「うん。殺し損ねたわね。じゃあ次はお前が殺される番」
その腕をガッチリ抑えた後、死の恐怖を与えて、彼のお腹にそこそこの威力でズドンと膝をめり込ませた。
マーライオンの様に口から体液を吐く少年。
私はサッとその吐しゃを避けて、上から落ちてきたナイフをキャッチする。
これにておしおき完了。
パンツ脱いでた4人に告げる。
「じゃあ今から冒険者ギルドに行くから、この子担いでついてきなさい。地獄をみたいのなら逃げてもヨシ」
彼らは超従順に私の言動に従う。逃げる勇気なんて微塵も感じさせない。
そんな子供たちに、私はもう一言付け加えた。
「平民地区行くんだからパンツは履いてヨシ」
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」かられあさんが去りました。