2025/01/04 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区「術符の酒場」」にニュアさんが現れました。
■ニュア > 貧民窟、路地裏。――不可視の結界呪によって隠された、所謂“非合法酒場”。
古今東西の曰く付きの原材料による密造酒から魔力を醸造した酒、或いは魔物を漬け込んだ代物まで
あらゆる安酒ドブ酒、珍酒奇酒、怪しくも妖しい酒が揃ったその狭く薄暗い酒場の店内、
カウンターの片隅に、やさぐれた剣呑な客が、今さっき入店したところ。
ガタつきの酷いスツールを雑に引き、腰掛けて。
「――――――…テキトウなツマミと、酔符のドギツイやつ!」
痩せ細った、青い顔の店主に声を投げる。
娘は普通の酒じゃ酔えぬ、そういう体質だ。故に、酔いたくなると此処に訪れる。
酒にイケナイ魔術符で手を加えた、所謂ドーピング。まあようするに、ムシャクシャしていた。
「貴族って何様なの???ばかなの????
3時間待たせて、今日はお会いにナレマセン、とかさァー…有り得ないんだけどマジで!!」
貴族邸に赴き散々待たされた商談は、見事にすっぽかされた模様。
期待していた収入も見事に御破算。由々しき事態に、すっかりと自棄酒モードである。
白く細い、繊細な手指が鈍色の杯を引っ掴み、
魔術符を舌に融かして、なみなみと注がれた安酒を呷る。
カッと火蜥蜴に噛まれたよな熱が咽喉を灼いた。
ぐび、ぐび、ぐび。 一気飲み。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区「術符の酒場」」にクロスさんが現れました。
■クロス > (夜も深くなり、真っ暗に染まった貧民地区。
そんな街のとある路地裏に一人の男が居り、その中へと入り込むのであった。
一仕事終え、今夜の締めにでも酒を飲んで床に就くかと思っていた矢先にその道に違和感を覚えていたのだった。
踏み入れば一見の怪し気な酒場にたどり着き扉を開けて中へと入っていったのだ。)
「…随分と怪し気な酒場だな。
まぁ、この街に相応しいと言えばその通りかもしれねぇけどな…。」
(店内に入り込めば目に入る様々な酒。
だが、どれもまともな物はない。
明らかに質の悪い安酒に何かを漬けている様な物、所謂『奇食』の部類に入りそうなものばかりを取り扱っていそうなのが一目でわかっていた。
そんな店内を眺めていれば一人大声を上げる客が居た。)
「おぅおぅ、随分と荒れているもんだな…。」
(大声を上げて明らかに不機嫌そうな様子をする客を横目で眺めて無視しようと思っていた。
だが、よく見れば顔も中々に良さそうな様子であるのを把握すれば、死体の様な店主に声をかけて酒を注文。
どうせ、まともな物が出るわけがないのならまだ飲めそうな不味い酒を飲もうと考えていた。)
「…よぉ、嬢ちゃん…随分と不機嫌な様子だな?
貴族の輩になんかされたのか?」
(出てきた酒瓶を受け取れば少女と思しき相手へと近づいて声をかける。
貴族に対して何らかの不満を持っているのには気づいたため、その話題に乗っかろうと話しかけたのであった。)
■ニュア > なにぶん狭い店で、且つ御一人様でもある。
大声――…というほどに喚いてはいない、店主に聞かせるか独白か程度の悪態の筈だけれども、
とはいえ、聞かれてしまったものは仕方ないと言えるだろう。
尤も。誰が来ようと関わりを持つ気は更々無い気質である。
此方に声が掛からなければ相手に視線すら向けなかっただろうが。
話し掛けられたなら、――…フードの内側より、ぬばたまの双眸を、じろりと相手に向けるだろう。
闇に融けるよな黒ずくめの大男に少しだけ視線を停滞させ。
「は?誰が“嬢ちゃん”? オンナ引っ掛けるなら別のトコいきなよ。」
男をナンパするなとでも言いたげな声は酷く素っ気ない。
内心としては舌打ちだ。もしも聞かれた声質で女だと看破されたなら、ソレはソレで厄介であるし。
それを聞かれた自身の落ち度でもあるのだから。
その少年風貌は、ふぃ、と視線を明後日に向けた。
「不機嫌だと思うなら声掛けないでよね。不機嫌な対応しかできないし。」
――にべもない塩対応である。酒瓶から酒を注ぎ、杯を傾けた。ぐびり。
■クロス > 「おぅおぅ、随分と冷たいご様子だな?」
(声をかけた物の素っ気ない返答だけが返って来る。
こちらに向けられた睨むな目線やフードで隠しているも隙間から見えるちょっとした様子を容姿を観察し、相手が女であると予想していたのだった。
だが、明後日の方角へ向けられる前に見えたのは少々少年気質な様子もうかがえており、現状はどちらかなのかはハッキリとはわからなかったのだ。)
「別に構わねぇよ、こんな寂れた店で騒ぐほどだ、よっぽどの事だろ。
それに、今さっき会ったばかりの野郎なんざに合わせて態度なんか変える必要ねぇよ。」
(元から声をかけたからと言って態度やら喋りが変わることなんか少しも期待していなかった。
ましてやそんな風になったとしたらこちらも予想外のあまりに対処するのも少々厄介だと思っていたのだから。)
「ま、やけ酒してぇんだったら付き合うぜ?
俺も貴族共にはちょいと恨みがあるしよ…ここは奢ってやるから好きなだけ飲めよ。」
(近くにあったスツールを持っていきながら近くに座る。
カウンターのテーブルの上にどっさりと金貨の入った麻袋を取り出し、こちらも注文して受け取って酒瓶をそのまま口付けて飲んでいく。
不味い酒を味わう気はない、一気に空っぽになるまで飲み切り、不味そうに舌を出しながら瓶を店主へと返すのであった。)
■ニュア > 「そう?急に話し掛けてくる不審なデカいやつに対する態度なら妥当じゃない?」
この娘――或いは少年、か。仲良く飲む、なんて頭がハナから無い。
酷く涼やかな一瞥をくれて、男が隣に留まるようなら、形の良い眉に皺を刻んでもみせるのだ。
如何にも面倒そうに、奇特な男へと、またチラリと視線を向け。
視線をまた別方向に逃がしかけたところで、
――…カウンターに置かれた金貨の詰まった麻袋に、思わず目がとまる。
「…や。別に付き合ってくれなくてイイし。
…………………てゆうか好きなだけ奢ってくれる金回りのイイ見知らぬ男とか、怪しすぎるんだけど??」
うっかり真顔。奢りに食いつくより先に、訝しさの方が先に立ったらしかった。
貧民街で金に飛びつくなんぞ碌な目に遭わない。学んでいる。
「酒で潰して持ち帰りたいとかなら、さっさと諦めなよね。俺、潰れないし。」
そして減らず口をつらりと返してまた、杯を傾けた。ぐびぐび。
■クロス > 「…へぇー、どうやら貧民地区に居て相当長いんだな?
この手の事、平民地区の奴らは特にどうとも思っていなかったがな。」
(仕事柄平民地区にも顔を出すことがありそれなりのコミュニケーションを挟むことも多々あった。
その場での経験であったが大抵はここまで訝し気にする様子が無かった。
敵意や危機感が無かったのか、はたまた能天気なのかはそこは対象を見ない限りわからないことだ)
「まぁまぁ、こんな寂れた酒場だ…お前さんもやけ酒でもして吞み潰したい口だろ?
だったら、こういう機会に乗っかるのも悪いことじゃねぇだろうさ…。」
(貧民地区において問題が起きる原因は人間関係よりも金銭トラブルがほとんどである。
そのため、大金を目の前にされれば警戒しろ。
それはある意味ここ貧民地区に置いての一般常識となっていることだろう。)
「…へぇ、そうかい…。
酒に対しては随分と自身があるようだな…?」
(『潰れない』と豪語する相手の言葉に耳がピクリと反応する。
淡々と喋れば座っていたスツールから立ち上がり、距離を詰めて目の前ぐらいまで近寄る。)
「じゃあ、その手はやめるとするか。」
(一言だけ呟けばそのまま、相手の首元を掴もうとする。
体格差があり、大きな手はまるで枷の様に首を囲い、しっかりと握力を出しながら掴んではカウンターの上、麻袋を潰しながら中に入っている金貨をまき散らせる様な勢いで叩きつけようとするのであった。)