2024/11/09 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にリコッタさんが現れました。
■リコッタ > ───深夜、裏通りを小柄な影が音もなく駆けて行く。
特段目的があるわけでもない。ただの散歩。
どうにも月が明るい夜は目が冴えてしまう。
とはいえ、こんな時間に学生が1人で出歩いていれば、すぐに騎士や衛兵に見つかってしまう。
なので歩くのは人気がない路地。娼館や怪しげな店、廃屋が並ぶ裏通り。
フードも目深に被っているため、素性も簡単にはバレないだろう。
その代わり、なんとも不審な様相にはなっているが。
けれど、そんなことを気にする様子もなく、小さな影は警戒に路地を進んでゆく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からリコッタさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にルーベルさんが現れました。
■ルーベル > 貧民地区と平民地区を隔てる場所を示す様な広場。
気紛れな貴族が高貴な物の義務と声高に主張しては行われる『救済の炊き出し』。
参加する者の思惑は様々。それこそ気高い志の者もいるし、ただの偽善と割り切りながら金を出した手前と顔だけ見せる者もいる。
実際に一食にも困る者には受けもよいのだろうけれど、貧民自体への恒久的な救いには成り得ず。
むしろ餌に釣られて少々小奇麗にして寄ってきた顔立ち整った者などはこの場で囲われたり、後々所在が分からなくなったりと良い結果ばかりではないのが実態ではあろう。
それでも貴族同士や大店商人などは評判も欲しいからか開催は定期的に行われていて。
手伝いにと雇われた教会関係者、冒険者、平民なども入り混じる、一種独特の空間。
「面子の揃い用は兎も角、退屈に変わりはないのぅ」
そんな場所でも護衛に囲まれ施しの様子を眺めるだけの貴族たち。そのうちの一人であるルーベルが益体も無い事をはっきり告げては近くにいた貴族に苦笑される。
手ずから給仕めいたことをする奇特な貴族も居なくはないがやはり少数派。
一応は…と参加した多くの貴族はつまらない催しの一つとばかりに人の集団を離れた位置から眺めるばかり。
見るだけでは飽きたのか、何か興でも引いたのか、その席から離れて周辺へと足を向ける男。
衛兵らしき者が一応は止めるも手で構うなとばかりの仕草を見せては、人の間を歩いて周る。
なにか面白い手合いでもいないか、いっそ不埒者でもいれば面白いのにとばかりに。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > 肩にスライムを乗せ、白髪をオールバックに退屈そうな歩幅を続ける彼の鼻腔をくすぐる香りがある。
ポトフスープだ。
救済の炊き出しに並ぶ長い列からやや外れた敷地に張られたのは大きな天幕の下。そこは広い炊事場になっていて、組み合わされた青銅の梁に吊るされた大きな鍋があった。
そこで鼻歌交じりに片手におたまを持った褐色肌の娘がいる。
ギルドの依頼で炊き出しに参加している冒険者であった。
「よーし……!
じゃがいもも、たまねぎもちゃんと火が通ってる、と。
スープのお味は……。
うんっ!これならどんな腹ペコさんでも笑って元気を取り戻してくれそう」
木箱、樽に馬車。
貧民に施しを与えた貴族の家紋が記されているそれらは、救済の食料が満載されている。
時々その間に身体と手を滑り込ませ、調味料を取り出したり置いたりしながら。秋の深まる青空に広場に湯気立つポトフスープは上出来。
ふと視線を上げると、何やら歩き回っている相手の姿。
きっとこの救済の炊き出しに何らかの関わりがある貴族なのだろう。
それも、与える側として。
であれば、雇用側の立場。
雇われる側の自分は、小さく笑顔を浮かべてぺこりと頭を下げ。
何かを思いついたか、手近にある中で一番高級そうで清潔なスープ皿を取り出して。
拵えたばかりのスープを一杯、よそった。
「お疲れ様です、スピリットさま!
今出来たばかりのスープです。
お口にあうかわかりませんが、小腹を満たしに一杯、いかがですかー?」
身分違い立場違いも承知の上で、味見に誘う。
遊牧民なりの礼儀、土地や立場を持っている者への敬称で呼びかけながら。
■ルーベル > 恰好で流石に貴族と解るからか、ほとんどの者は男を見ては避けるように。
中には目を付けられるのは御免だとばかりに視線を下げる者もいる。
そんな者たちを視界の端にと捉えながら歩いているうち、炊き出しのその場に近づいていたらしい。
冒険者や教会の司祭たち、少数の変わり者の貴族たちがスープをよそおい配って回っている。
道楽とばかりに金をつぎ込まれれば多少中抜きされても手配されているのは上等な食材らしく、作りても慣れたものも多いからか一度に量を作るからか、そうそう妙な仕上がりにはなってないらしい。
食欲を誘う香りに招かれる者も居るのだろうなとも思っていたところ。
「…? スピリット。ふむ。流浪民族か」
幾人もいる雇われ者と思わしき者たち。一様に頭を下げる中、一人の少女が声をかけてくる。貴族に向けてスープを差し出すのに見ては、傍にいた同僚か、同業なのだろう冒険者らしい者がぎょっと目を瞬かせて。
貴族の男の方はといえば、少女の物言いと風貌に興を控えたか。記憶にある、権力者をそう呼ぶ民族が居たというような知識を手繰り寄せつつ。暗い金色を細めながら、差し出されたスープを受け取り、器の縁に口を直接つけて中身を啜るという貴族らしからぬ仕草で味を見ていく。
「ふむ。乞食どもには上等すぎるのぅ。冒険者を雇う金も安くはなかろうに」
小言めいたことを呟きながらも無礼だと騒ぐ様子も、必要以上に集まったものを厭うような雰囲気もない。
男はと言えばある種の懐かしさも思い出していた。魔族討伐への旅路。訪れたいずこかの場所、同じようにスープを差し出してきたのはやはり遊牧の民だったか。じろりと少女に視線を向けては記憶の相手とは似ていながらもやはり違うと、当たり前の感想を浮かべて。
■タピオカ > ゆるやかに風吹き、日差しにわずかな濃淡をはためかせる天幕の下にて。
相手にスープ皿を差し出した時に横でじゃがいもの皮を剥いていた、肩に黒猫を乗せた友人の冒険者が身を強張らせるのを感じた。
何か変だったかな、と一瞬だけそちらを見る。
また改めて、相手へ笑顔を向ける。
遊牧民にとって、身分の高い者は群れの父であり母であった。
未だ、王城や序列での礼儀をわきまえていなかった。
「うれしい!
……そうです、僕の一族では権威のある人をそう呼んでいました。
それを知ってる人とこんな場所で出会えるなんて!」
魔道士を思わせる仕立ての良い服を召すような人だ、敬称とは気づいてもその出自までは気に留める事も無いだろう。
そう踏んでいたが。流浪民族に自分のルーツがある事まですぐに悟ってもらえるのは故郷を知ってもらうような気がして喜色を覚える。
笑み深くしながら。両手で丁寧に差し出すスープ皿。
続けてスプーンを取り出そうとして。
そのまま口つける様子に瞬きひとつ。再び目元を細める。
自分のほうへと立場を下げてくれる人だ。そう思えたから。
「褒め言葉に受け取っちゃいますよ、スピリットさま!
ありがとうございます!
乞食でもまれびとの国の緑の下生え。
このお仕事の報酬の金額だけ、美味しいスープを食べてもらいたくって。
――?
僕の肌の色が珍しいですか?
こんな肌の踊り手を、いつか旅した砂漠のバザールの夜に目にしただとか」
勝手に良いほうに受け取ると、両手を胸にあててお辞儀。何やら思いふけった後、こちらに向ける視線に小首をかしげると。
悪戯気味に笑うと、あてずっぽうの戯れ。砂と石造りの都市で集まるキャラバンたちの夜に、焚き火のそばでヴェールと香水の匂いを振りまく踊り子となって。その場でひらりとスカートの裾を舞わせて一回転の舞踏。どこか艶やかに微笑みかけ。
■ルーベル > ひとところに留まらず暮らす者たち。彼らは家畜の餌場を渡り暮らすのだったか。
かつての旅路の折に誰かに聞いたそんな知識が頭の端に残っていて浮かんでくる。
少なくとも自分のような装いのものが身分の高い者とは判別できる見識はあるらしいことに僅かに感心しつつ。
「王国ではあまり通じん言い回しだろうのぅ。
冒険者なぞしておるということは、群れから離れての修練暮らしか」
かつての旅で出会った遊牧の民もそのようなことを言っていた。独り立ちのために、文字通り独力で所縁ない土地を旅するのだと。恐らくは元々の成人の際のた風習と、見知らぬ目ぼしい牧草地などを探すためなどの目的あってのものなのだろうけれど。
いつぞやの夜、寝物語に聞いたそんな話をも思い出す。同時に、王国の者とは違う、野性味を思わせるような肌艶や、その奔放な気質。馬に乗ることが多いからか引き締まりよく動く腰付きまでも思い起こせば、細めた視線をそのまま少女の体に向ける。
くるりと身体を回して踊って見せ、少女らしからぬ色をも見せる笑み。
遊牧の旅の中、長く身体を洗えぬからか発達した香水、香料を扱う技術、それを纏い誘う記憶の奥の誰かを若き日に褐色の肌理を組み伏せ貪った記憶。
「…ふぅむ。どれ、もう少しよそおってくれるかのぅ……っと、ぉ…!」
彼女の方に器を渡しては、追加のスープをと要求する。
それに従い少女がスープを掬って注ごうとするなら、なぜかその手元が狂い、男のローブの裾へと中身を飛ばし汚してしまう。
幸いにも身体には達しないのか熱さに身を跳ねさせるようなことはなく、おどろいたふうに声を上げるだけ。
魔力の関知に長けているなら、男の手から伸びる不可視の魔力触手で少女の手の感覚が狂わされたものと気付けるかもしれない。
けれどたとえ気付いたとて、そら惚けてみせるのだろう。今、少女にややきつく視線を向ける貴族の男は。
■タピオカ > 「ふふ……!かっこいい言い方をすれば、その通りなんです!
僕の一族は一人前になるために、皆旅に出るのですよ。
その途中で剣の腕を磨いたり。世界の空の色を知ったり。
あるいはこうして、……お料理をしたり!」
やはり学のある人のようだった。離れた親戚にでも偶然出会ったような気分。しきたりをかるくかいつまみながら、片手に持つおたまを揺すってみせるのだ。
肌の色に注視されるのには慣れているけれども。踊る事にも、それに人目を集めることもほとんど、故郷での牧歌的な生活から地続きで生活の一部なのだけれども。異性からの視線は少しくすぐったかった。気のせいか、自分の身体の曲線をたどられている感覚を覚える。己から始めた戯れだからと気を張って、まったく気にしない体を装うけれど。若干動きが大きくなってしまう。膝の上にまで、衣服の裾は揺れ。
「はーい!スピリットさま!
お気に召すまで、このタピオカのスープをどうぞ!
――っと、……ふあっ!?
ぁ、……ぁっ……」
照れ隠しを含む笑顔のまま、手渡される器にもう一杯。
焚き木からの熱がほどよくこもった大鍋から、ポトフの具材が泳ぐスープをよそった。――つもりだった。
何があったかわからない。魔力という存在にほど遠い己には、相手の不可視な手は認識外の出来事だった。
親しみ覚え始めた相手の口に運ばれるはずだったものが、不釣り合いに。だらりとじゃがいもの欠片と肉詰め、スープの色を上質な相手の布地に染み付かせてしまう。
「ご、……ごめんなさい……!
すぐに、……拭き取りますからっ……!
……どんな罰も受けますから……許してください……っ!」
褐色肌の血色が一瞬にて青ざめる。
食事をその人の衣服にふりかける。目上の人への最大級の侮辱だ。
すぐさま、手近にある清潔な布を手に彼の足元に跪き。飛ばしてしまった食材とスープを拭う。
混乱と粗相のあまりに手を震わせ、身を縮こまらせながら。
様子と機嫌を必死に伺う、すがりつくよな不安げな下がり眉。降ってくるややきつい金暗眼へと潤む青緑の瞳を向けて許しを乞い。
■ルーベル > 思わぬところでの、自身のルーツに触れる話に心躍った様子を見せる少女。
身体もそれにつられて、ではないだろうけれど、躍らせ男の視線を誘ったからにはとそのまま気にしないよう振舞う様。
遊牧民らしくおおらかで、かつ旅を苦にしないのなら人懐こさもあるのだろう。それをふんだんに活用して貴族の男と話をするのが、今回はその貴族の気には障らなかったのが幸いではあり。
そして同時に不幸でもある。男の記憶と戯れの興味を引いてしまったのだから。
しきたりが違えど身分のある者への振る舞いを知る少女に、わざと粗相をさせる。
そうすれば想像以上に立場の差を把握しているようで、足元に膝まづいてはすぐさまローブを拭い始め、赦しを乞う。
見おろす視線を窺うように見上げる青緑の瞳。それを覗き込むようなふうにしていれば、自身の顎に手を遣り、そこを撫でて。
「衣装なぞ替えは効くが…そうな。ただでさえ疎まれる心当たりもあろうよ。
好かろぅ。望み通り罰をくれてやろうかのぅ。ほれ、こちらへ来い、流浪の民の娘」
何事かと集まる視線、幾人かの衛兵が貴族への無礼があったかと身を乗り出すのを男が手で制する。
少女に向けるのは怒りや侮蔑というよりは、彼女のことを値踏みするような視線。
そしてやや声を張り周囲にも聞かせるのは、しっかりと罰を与えるという言葉。
彼女自らの申し出であることにも言及し恩着せがましく。けれど聞きようによっては、ここで男が喚きちらかし炊き出しが無くなったりすれば、他からの恨みが降りかかるだろうと配慮したようにも思えなくはない物言い。
少女の手を引き、その腰元に手を遣る。近くの衛兵にと貴族の休憩用の天幕の一つを空ける用に指示を出せば、そちらに彼女を伴い歩いていく。
少女らしい張りのある尻にと男の手が伸び無遠慮に触れる様子を見送る者の中には、その後の扱いを悟る者も居て、けれど誰も止めることはできず。
■タピオカ > 織物へ、濡れを伴った状態で強く拭くことは避けたい。
そんなことをすれば色があせ、ほつれ、汚れをぬぐうどころかずっとその汚れを残してしまう。
けれども自分の粗相を手早く拭い、元通りにしたい焦る気持ちで手が早まる。
そこに動揺からくる手の震えが混在して、まるで拭き仕事すらままならない役立たずなメイドじみた働きしかできない。
じれったさに息遣いばかり乱れ、うまく清められない醜態に慌てながら。跪いたまま上へ、下へ、視線ばかりが彷徨いて作業は捗らない。
「ごめんなさい……、お洋服を、……ぅ……、う……。
手が滑って、……汚してしまいました……。
施しの場を、……乱してしまってごめんなさい……」
まだ混乱するまま、反省の言葉を震える唇でつぶやく。
救済の炊き出しには、その日の食事どころか数日の後にやっとありつけた風体の者も集まってきている。
今ここで彼の機嫌を損ねれば、……強く右手を上げて制止の意を発すれば。食べ物にありつけずに飢える者も出るに違いない。
ギルドの仕事として失敗するだけではなく、数え切れない困窮の原因を作ってしまう。
その罪悪感が、この場から逃げ出す選択肢を完全に封じていた。
出会ったばかりなのに、相手に服従している所有物の奴隷じみて大人しく。値踏みの視線の中を俯いて歩く。周囲に響く彼の声が、ギロチンの刃が砥石で磨かれる音のように聞こえる。手を引かれながら、頬を強張らせ。
「……っ!
は、ぁ……っ、……どんな罰も、受けますから……、どうか……」
びく。小さな双肩が跳ねた。
お尻に触れるはっきりとした接触。
よく引き締まった弾力が相手の指の腹を撫でながら、怯えに吐息が滑る。
僅かな抵抗でも、この救済の場を破滅しかねない。
強迫感にされるがまま。小尻を彼に捧げながら、天幕の奥へと伴われて。
■ルーベル > 衣装に付いたスープと具を拭う手つきは震え、愚図な侍女めいたふうな様を晒す少女。
男はその手つきが上質の布地をむしろ気遣う故と見て取っては、遊牧民としての姿をしっかり残しながらに王国のことや、そのほかの知識も多分に学習しているふうな様子に瞳を細める。
それがもしかすれば、不興を買ったようにも見えるかもしれないが。
繰り返し謝罪をし許しを請う少女の小ぶりな、弾力の心地良く返る尻を撫で揉みながらに天幕へと。
人払いが済むそこは流石は貴族御用達というものか、上等な造りのソファが数個、わざわざ運び込まれている。
貴族用休憩所というような炊き出しの会場には似付かわしくない場所は、ある意味では施しをする側らしい特権意識の表れでもあり。
「鍛えられたよい尻よ。躾け甲斐のありそうな…♥ さぁて…まずは名を聞いておくかのぅ」
ソファの一つに腰掛ければ、少女を己の隣にと招く。
男の手は移動する間からずっと、掌に丁度良く押し当るような柔尻を揉んでいて。
そこには手のひらだけでなく、その指から伸びる魔力触手が這い廻り、触感ないまま少女の性感をいじくりまわし始めている。
魔力による干渉にどのほどの影響を受ける身体化にも寄るところなれど、少女が色を知るならじわじわと性感刺激され、男がどんな罰を与えようとしているかも予感することだろう。
隣に座る雄の欲の気配もまた、彼女がそういったものに敏感ならばすぐ悟れるはず。
なにせゆっくりと男の下肢の熱は首を擡げはじめ、遊牧民の少女の体への欲情を見せ始めているのだから。
■タピオカ > その天幕に入った瞬間、立ちすくんでしまった。
一介の冒険者が特別な用もなく入って良い世界ではない。
呼ばれるのなら、まだしも。
今は罪を贖うためにここにいる。
近づかなければわからないほど細やかな意匠が刻まれたソファ。
罰を受けるべき自分がここで何をもって許されるか。想像すると、緊張で四肢がこわばる。
それは当然、……お尻を触り続けている彼にも情けなく伝わった。
幼少から魔物と戦い、冒険者として経験を重ねた、切り結んだ剣の修羅場もくぐりぬけた、
今はそのどれも腑抜けてしまい。無力な村娘となって身体に力が入らなくて。
「ぅ……ぅっ……、……はぁっ……。
僕は……、タピオカです……、
スピリットさまの広いお心に、……甘んじる……、
スープもうまく、渡せない、……はぁはぁ……、
おろかな、……スピリットさまのはしため、です……っ。
ぁっ……ぁ……、
スピリットさまぁ……っ♥
タピオカを……っ♥」
血の気の引いた横顔、ソファに横並びになった表情に次第に血色が戻っていく。
それはいつもの元気さを取り戻すことなく、……行き過ぎて、火照っていく。
何にも触られてないのに、確かに触られている。
しかも、……未成熟で敏感な乳首や乳房、下着の奥にぷくんと丸い恥丘、尻たぶ、下肢。刺激をうけて、声は次第に雌に陥っていく。
従順さに、何も考えられなくなる。
性感帯が共振し、正常な思考を塗りつぶしていった。
一線をこえた時、甘ったるい嬌声が天幕内に響いて背筋がよじり。
「タピオカを、スピリットさまの性奴隷としてお使いください……っ♥」
ピアニストが一度に鍵盤を叩くように。
性感を高められた褐色の冒険者は褐色の雌に自らを貶めた。
魔力の触手と彼に導かれ。
■ルーベル > 冒険者として身を立てるなら、荒事もある程度は得手としていることだろう。
しっかりとした筋肉の上に乗る少女らしい肉付きの臀部からも、彼女がただ見た目通りの少女でなく、確かに元の部族で成人して送り出され見聞を広める途中の者だと知れる。
けれどその見聞の広さもあり、貴族に対しての、身分の違う相手へ対しての無礼が、多少の冒険者としての評価や経験などは全く関係なくその身を滅ぼすことにつながるとも解っているのだろう。
強張る身体。けれどソファに座るまでに皮肉にもそのこわばりを解くように這い廻る魔力触手からの愛撫を受けては、声を甘く震わせながらに自らを男の欲の捌け口にと位置付ける。
それは罰としてそう振舞えば赦されるという意図もあるかもしれないけれど、どこか自ら望んで振舞うようなふうでもあって。
「なんともはや。罰せられることに発情するとは、難儀な性癖をしておるのぅ…♥」
己で仕掛けた結果が思ったよりも少女の体を肉欲へ引き摺り落しているようであれば、更に耳元に囁く言葉で辱めてやる。
少女の上半身をそのまま、己の膝上にと屈めるようにしてやれば、ソファに腰掛けたまま尻を突き出し、頭が男の下肢にと寄せられるような姿勢。
鹿の皮製と思わしきマントを剥ぎ取り、身体の動きを阻害するものの少ない短衣が見えるようにしてやっては、先程彼女が翻して見せたスカートの裾を手繰り、下着に包まれた桃尻を晒してしまおうとしていく。
同時に彼女の頭が男の股間に押し遣られるなら、布地越しにも牡の臭いがその鼻腔に届き、己を性奴と位置付けた彼女の弄られた性感が疼くよう、牝の本能を刺激するだろうか。
少女が男の視線を窺えば、端女にでも奉仕を促す様な見下した視線。
一々命じるまでもないだろうとばかり、仕草で彼女に自ら望んだ立場らしい振る舞いをと求めていく、傲慢な態度を見せて。
■タピオカ > 「あぁぁっ……、スピリットさま……♥
タピオカは、……ほんとはっ、……いやらしい雌です……っ、
お仕置きによろこぶ、すけべな雌なの……♥」
魔力の触手に自由な冒険者としての表面がほどかれ、性感帯から漏れ出る本性が露見する。
目に見えないものに、目に見えない衣服を脱がされていくように。
実際に脱衣する前に彼の手によって。炊き出し場の雇われ人夫が雌奴隷へと変えられていった。
それは普段は気恥ずかしさとエチケットで覆われていた、ひた隠しにしていた変態性であった。
躾けられながら、元の姿に戻っていく。
言葉での辱めにも反応してしまう。
耳元犯すよな言葉に、甘ったるい鼻声で応じる。
「ぁ、あっ……、スピリットさま……。
スピリットさまに、お尻見られちゃう……♥
――はぁはぁっ……スピリットさまの、匂い……っ、
とってもいい匂いなの、はぁはぁはぁっ……。
……スピリットさまに、お口奉仕させてくださいませ……っ♥」
膝上に半身傾ければ、下肢を覆っていたスカートの裾は相手の手によってあばかれていく。触られ続けられていた小尻には、細い色糸でエスニック柄が縁取られた白い紐ショーツ。小さなサイズのショーツがぴちりと桃尻を浮かせている。恥ずかしそうに、けれど嬉しそうになよなよと腰を振って喘ぎ。
鼻先に触れる、股間。
刺激され続けた雌にとっては媚薬の香がする。
――主の牡臭を胸いっぱいに吸い込むと、痴れた雌の顔つきになって笑む。濡れて淫靡な笑顔をともに、主の下肢を結ぶ紐の結び目を唇に挟んで解く。下着をも同じように引き下げて、肉棒を露出させ。
……ちゅん……♥小鳥が啄むよな服従の口づけを先端に押し付ける。
小さな唇のグミの肉感が亀頭をくわえ込むと、まず浅く顔を前後させ。唇の裏をカリ首に引っ掛けては、亀頭の表面をすべらせて。繰り返して、完全勃起を乞う。
■タピオカ > 【継続】
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からルーベルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタピオカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区 酒場」にキールさんが現れました。
■キール > 店の奥小さな舞台が良く見える専用のボックス席から賑わう店内へと視線を向ける。
少なくとも男がいる時には争いごとは男が鎮圧するためにこの店の治安は良く、以外にも賑わっている。
たまに踊り子やら楽団を呼び演じさせたりもしていたり、出入りする娼婦たちにも艶やかな格好で給仕をさせているために男衆からの人気が高い店となりつつある。
そんな賑やかな店を眺めながら専用のボックス席で寛ぎ酒を煽っている巨躯の大男。
店主としてのただ酒ただ飯を堪能しながらジョッキで飲むウィスキー。
「最近は店で暴れる奴もいなくて詰まらんな…」
かといってここにいる娼婦たちを抱く気にもなれずに適当に客から絞って来い等と手をひらひらとする。なんてことはなく男とやれば暫く仕事ができなくなるからと逃げようとするので男も無理に追わずに適当に逃がしているために今は一人。
今日は何か面白い演目やら男に売り込みに来る女でも居なかったか等とつらつらと考えながらぐビリと喉を焼く様な酒を味わっている。