2024/06/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にルルマリーさんが現れました。
ルルマリー > 夜の貧民窟に、ぼんやりとしたカンテラの明かりと少女の声。
足元を、路地の先を覗きながら、覗き込むように視線を向けて。

「トビー! トビー…っ!」

口元に手を添えて呼ぶのは救貧院で暮らす年下の少年の名前だ。
腕白な盛りの少年は最近、夜遊びに興味を覚えてしまったよう。
こっそりと時折ベッドを抜け出しては、こうして共に暮らす大人や年上の孤児を困らせるのだ。
彼が抜け出すと、少女もこうして救貧院周辺の捜索に駆り出される羽目になる。

「 ───…もぅ、何処に行ったの…。」

溜息。夜の町は危険だと、いつもあれほど言っているのに。
こうして必死に探して這々の体で帰ってみれば本人は既に戻ってベッドでぐっすり…なんて事もよくあるのだ。
むむ、と眉を顰めさせて…少し考えるように俯いた。

「一度、戻ってみようかなぁ……。」