2023/11/21 のログ
■”徒花”ジョー >
「……………。」
返って気を使わせてしまったことが申し訳ないと心が軋む。
長い年月を、恒久の時間の中で数えきれない失敗をしたはずなのに。
小さな積み重ねの一つ一つが、ノイズがかった嫌な記憶を思い起こす。
どれだけ突出した"個"の力を持っていたとして、情勢という"全体"の流れでは小さなものだ。
「……いや、余計な手間を掛けただけだ。俺のことを気にする必要はないが……。」
「……お前がそういうのであれば……、……」
そうだ。本来出過ぎた真似をするべきではない。
現代を生きるものに不用意に関わるべきではない。
それが善意であれ、悪意であれ、時代の傍観者である以上はそれでいい。
それが、最適だ。彼女もそう言っている。……そう言い聞かせれれば、楽なのだ。
顔を伏せてはいられない。ただ静かに、彼女からは目を背けない。
「……いや、だが俺にも責任がある。とは言え、意思を無視した行為はすべきではない」
本来なら、此処で終わるべきだ。言うべきではない言葉。
そう、学院の彼女にだって言うべきではなかった。それでも……────。
「一応買った身だ。お前がそう思うなら、一夜の夢と思うことも出来る。
……それでも拒むなら無理はしない。それに、一夜限りとは言え、手間を掛けさせた手前もある」
「もしお前が……呪いの束縛から逃れたいのなら、俺も出来る限りの事をしよう」
自分から見たその諦観した笑顔を見過ごすことなど、出来はしなかった。
確かにあの人は大事だが、目の前の出来事を見過ごすことを許すのだろうか。
実にお人好しとも言うべき言葉だ。彼女が望むなら、もっと根底まで関わる気でいる。
お節介と言われても構わない。
静かな翠の瞳は、背ける事なく。
そっと、彼女へと手を伸ばした。取るかどうかは、向こう次第だが。
■イェフィム > 「…。」
失敗なんて誰だってするだろう。
半不死になった自分だって当たり前にすることだ。
長い時間を生きたからといってそれから目を背けては生きられないもので。
「……でも…。」
男性の言葉に、少女の言葉が詰まる。
まだ二度会っただけの仲、たまたま出会っただけ。
偶然というには少しばかり意地悪な状況下だったが。
「うん、意思を無視したことはするべきじゃないね…。
だから、お兄さんの意思も、無視するべきじゃないと俺は思う。」
静かな翠の瞳を見て、金色の瞳は僅かに揺れる。
終わるべき、終わらせるべきだっただろう。
呪いは結局、関わった人間を不幸にするものだ。
男性のことも、自分に関わったことで不幸にしてしまうかもしれない。
「………一夜の夢か。」
これからどれだけ、一夜の夢を見ればいいのだろう。
「…お兄さんが本当に、後悔しないのなら…。」
きゅ、と引き結んだ唇。
震える手は、迷子の子供のように、恐る恐るという様子で延ばされ。
「………可能なら、…今夜だけでいい、助けて、ください。」
卑怯な言葉だと思う。
優しすぎるのだ、この男性は。
その男性に対して、逃げ道を作ったようで、逃げ道を奪っている。
震える手が、男性の手を取った。
■”徒花”ジョー >
「…………。」
"後悔しないのか?"。
するに決まっている。だから敢えて、答えなかった。
例えそれで後悔しても、今目の前の彼女を救えないなら意味はない。
どちらにしても後悔するなら、"ずっと続けている後悔に、もう一つ上乗せするだけ"だ。
震える手を優しく握る不死者の手は、何の変哲もない普通の人の暖かさを持っていた。
そのままゆるりと手繰り寄せると彼女の体を柔く、抱き寄せる。
密着する、人の温もり。せめて、他の連中には見られないようにとローブが広がる。
ローブ自体は変哲のない、魔術師がよく使う魔力補助の装備。
それ自身を媒体とした"帳"、人避けの遮断魔術。
二人を包む帳はテントのように二人を暗闇に隠し、周りの連中には二人が話しているようにしか見えない。
「……望まれるなら、何度でも助けてやる。」
現代を賢明に生き、善性を失わぬのであれば何度でも手を取ろう。
静かな声音が囁いたと思えばふぅ、と吐息が耳にかかる。
するりと下腹部に伸ばした手は、彼女の割れ目をなぞり、濡れ具合を確かめる。
それと同時に先ずはゆるく、優しく、指一つで割れ目ゆるりと広げて、感覚をを確かめていく。
時折、その突起を指先が優しく撫でたりと、愛撫するその指先は随分と手慣れていた。
「……何年ぶりかはわからん。痛かったら言え。」
それこそ数十年、数百年ぶりかもしれない。
初めて"禁"を破った。今その翠は、彼女だけを映していた。
■イェフィム > 「…。」
優しすぎる不死者の手を取った半端者。
答えが返ってこないことが答えだった。
男性の手は温かくて、そっと手繰り寄せられる身体は、もう抵抗なんてなかった。
ふわりとローブが広がり、帳が下りたならば、もうそこは二人だけの空間。
「…はは、甘やかされてるなぁ。」
くしゃり、と歪んだ表情は、ちゃんと笑えていただろうか。
「……ンっ…。」
そして静かな声が囁かれ、吐息が耳にかかれば、ぶる、と少女の背筋は切なげに震えた。
するりと下腹部に伸ばされた指先が無毛の割れ目をなぞるなら、とろりと愛液でしとどに濡れていることがわかるだろう。
そのまま緩く優しく、指先が別の生き物のように割れ目を愛撫し、
時折、その突起を撫でられれば少女は甘い声を零し始める。
「……大丈夫、ありがとう…。」
ごめんなさい…。
最後の一言は言葉にはならず、少女の口の中で転がった。
そのまま、金の瞳は男性のことだけを見つめて…。
■”徒花”ジョー >
「……少なくとも、お前よりは年上だ。甘えてくれても良い。」
子どもは大人にもっと頼るべきではあると説く。
子どものうちの特権だ。こういう時に言うべきはないだろうが
それこそ甘やかすように愛撫する手とは反対側の手が後頭部を撫でる。
「……覚えておかなくて良い。俺はジョー。"徒花"ジョー。
名も知らない相手を抱くは、お互い無いだろう?お前は……?」
もう誰も覚えていない、本当の名とも言えない唯一の自分の名前。
常にその耳元に囁き、鼓膜を揺らし、耳たぶをかぷ、と甘く噛んだ。
かつて、抱いたあの人が悦んでいたことを、ノイズがかった記憶を呼び起こし再現する。
ゆるりと割れ目を愛撫していた指先は愛液を指先で弄ぶように動き
更に二本重ねて、ずぷ…と、ゆっくりと割れ目の中に沈めていく。
丁寧に、ゆるく中で動く二本の指先は彼女の弱い所を探すようであり
同時に、これから挿入れるものへ馴染ませるための下準備。
とても器用に指先を操り、突起を撫でていた指は時折早くなったり、遅くなったりと緩急を付けていく。
「……礼を言われるような事はしていない……。」
寧ろ、罵倒されて叱るべきだ。
例えその謝罪が口に出ていたとしても、不死者の心が軋むのには違いなかった。
暗い空間の中で、淫靡な水音と互いの声だけが響いている。
二人だけの空間が、罪悪感と後悔を薪に嫌気が差すほどに劣情を燃やしていく。
それから目を背けるように、愛撫により一層力は入った。
「……どうだ?具合は。昂ぶっているなら幸いだが……。」
■イェフィム > 「………俺だってもう、大人なつもりなんだけどな。」
もうこれでも18だし、騎士として働いている身でもある。
まぁ、男性から見たら赤ん坊みたいなものだろうけれど。
それでも、後頭部を撫でる手には目を細めて。
「……ジョーさん…。
俺はイフ、イェフィムでも、好きなように呼んでくれていいよ……っぁ…。」
男性の髪を撫でるように手を伸ばす。
そして耳たぶをかぷ、と甘く噛まれれば、ヒクン、と小さく身体が跳ねる。
少女は可能なら声は押し殺しておこうとしているようだが…そんな余裕があるだろうか。
「っぁ……ぁ、……っん……。」
くちゅ、くちゅ、と鼓膜を震わせる濡れた音。
ゆっくりと男性の繊細そうな指が入り込んでくれば、
膣はきゅうん、と甘い刺激に切なくそれを締め付けた。
膣の中を探る様に優しく動く指先が、弱い箇所を擦れば、少女は小さく甘い声を漏らす。
クリトリスを擦る指先の刺激には思わず声が上ずってしまい。
「っは……ぁ、…ぁ…。
だって、助けて…もらってる…し……んっぁ…。」
ふるふると小さく身体を震わせながら、
男性の言葉には小さく首を振った。
どれだけ謝っても足りないことをさせている。
少女もそのことだけが気がかりだったが、
身体は確かに昂らされていき…。
「……ん、気持ちぃ…よ…。」
とろりと愛液を滲ませる割れ目、その上に浮かび上がった紋様、確かに少女は昂っている。
■”徒花”ジョー >
白髪は触れればさらりと揺れる。
さらりとした感触は何処となく撫でるのが心地よい。
「……助けて"もらっている"なんて思うな。
本来なら、助け合うべきが人の形だ。気にかけることじゃない。イフ。」
している行為自体はともかく、それが本来のあるべき姿だ。
今のこの国は、それを忘れてしまうほどに腐敗しきっている。
……うんざりする、ままならないことかも知れないが、それでも生きてる以上は手を取り合うべきだ。
至近距離で交わる表情。
ジョーの表情は相変わらず涼しいままであり、彼女のように表情が赤くなっているわけでもない。
恥じらいがないように見えて、それでいて無機質な感覚を覚えさせるかもしれない。
ただ、交わる吐息の感覚。細かく、短くなっているのは確かに興奮している証。
今はただ、一夜の夢として彼女を見ている。……強い罪悪感と劣情に押しつぶされて、嫌気が差そうとも表情に出さない。
「……そうか……。ん……。」
それなら何よりではある。
此れで錆びついてて悦ばせれないとなったら身も蓋もない。
指先を伝わって十分、くちゅりくちゅり、と絡みつく愛液の量を感じれば一度指を離した。
自らのズボンをずらせば、そそり立つ"それ"が顔を出した。
その肌色と同じ白いが、その見た目以上に太く、大きく、何よりも"雄らしく"反り起つ男根。
強く膨張しているそれが、興奮を何より如実に表している。
「挿入れるぞ……?」
彼女を抱きかかえるように、ゆっくりと下から割れ目を押し開けるように、慣らすように、根本まで挿入していく。
■イェフィム > サラリと揺れる白髪を撫でられれば心地よさそうに少女は目を細め、
男性の綺麗な色素の薄い髪も、触れればサラリと揺れるのだろう。
「そうかな、…それを当たり前にするには人間は弱いからね…。
でも俺がお礼を言いたいだけだから、言わせておいてよ…。」
この行為はさておいて、男性の言葉はそうあればいいなと思う。
自分の身に刻まれた呪いゆえに、それを忘れそうになることもあるけれど。
少女はかりっと床に爪を立てていく。
男性の表情が涼しいままでも、致し方のないことだろうと思ったから。
男性はあくまでも付き合ってくれているのだと思っているから。
けれども、交わる吐息の感覚が短く細かくなっていれば、これが独りよがりな行為ではないと思わされる。
それは、嬉しいと思ってはいけない行為だと思っているのだけど…。
「んっく……ん、ん、……っはぁ…。」
ヒクン、と震える膣から指先が引き抜かれれば、とろりとしたそれは膝まで垂れていく。
そして男性のズボンがずらされ、それが現れればコクン…と少女の喉が鳴った。
色素の薄い色をしていても、見た目以上に太く大きく雄らしく反り立っていた。
強く膨張していて、それが男性が自分との行為で興奮してくれているとわかって、少しだけ嬉しかった。
「……ん。
――――――――――ッ!!!」
身体を抱きかかえるようにされれば、男性の肩口に顔を埋める。
そしてそのまま、無垢そうな割れ目を押し広げながら、
ゆっくりゆっくりと根元まで入り込んでくれば、きゅう、と少女の膣は切なげに男性器を締め付けて。
■”徒花”ジョー >
「……っ……。」
久しく、女を抱いたことはなかった。
だが、この熱を帯びた感覚が久しく覚えている。
妻を抱いたあの日、ノイズがかかった記憶にに思い起こさせる。
何もかもが懐かしく、忘れたくないはずの思い出。
今、目の前で抱いている彼女と別の人間を思い浮かべてしまう程に、その経験はは久しかった。
全ての罪悪感を快楽で押し殺すように、強く奥歯を噛みしめる。
「入りは…したな……動かすぞ?」
それこそ生娘を扱うような気遣いだ。
根本まで入ったことを確認すれば、彼女を抱きかかえる形でゆるりと腰を動かしていく。
結合部から漏れる淫靡な水音が互いの鼓膜を揺らし、欲情を掻き立てる。
気づけば、その音はどんどんと感覚を短くし、激しくなるばかりだ。
彼女が快楽にどう溺れるかはジョー自身のみぞ知るが
少なくともジョー自身は汗もかかず、涼しい顔のままではあった。
彼女が満足するまで、二人だけの帳の中で永遠と勘違いしてしまうほどに、永い夜が過ぎていく。
……次、彼女が目が覚める頃には何処かの宿のベッドの上。
ジョーの姿はそこにはなく、朝日がカーテンから漏れている。
それは正しく、一夜の夢のようだったのだろう──────。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」からイェフィムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区/酒場」から”徒花”ジョーさんが去りました。