2023/09/10 のログ
■ヴェルソート > 「…~♪」
そのまま、甘い旋律を引き連れて…隻腕の歌唄いは路地の奥へと消えていく。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からヴェルソートさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にオウルさんが現れました。
■オウル > ――…貧民地区と平民地区の境界線。
路地としては比較的狭い道で、好奇心で貧民地区に入り込もうとする富裕地区の人間やラジエル学院の生徒が多く、稀に道に迷った一般人が良く現れる抜け道的な路地である。
少年は路地の壁に寄りかかってそんな人間が入り込まないように、声をかけたり道案内をする仕事に従事している。
当然依頼主は『ギルド』ではなく冒険者ギルドの依頼である。
口寂しくないように咥えているこれは、暇すぎて暇すぎて立ったまま眠りそうになるのを防ぐ為、わざわざ強めのミント味を選んでいる。
そうしなければ本当に眠りそう。
「ふぁ…………。」と欠伸を噛み締める事さえ出来ぬまま、欠伸をした瞬間に口の中の棒つきの飴がポロっとおちそうにいなって慌てて口を閉じるを繰り返していた。
「安くて、安全で、楽な仕事なんだけど、暇過ぎるのだけがアレだよなー…アレ、アレだ……。」
言葉が続かない、続いたと思ったらまた「ふぁ……。」と欠伸を零してしまう。
無名遺跡に行くよりも、討伐依頼をうけるよりも、安全で安心で手軽で楽な仕事だが、この暇が最大の敵であり、時々ちゃんと仕事をしているか確認しに来るギルドの人間に寝ていたり飲酒しているのがバレると報酬が削られるので、何とか寝落ちないように、落ちないように……と睡魔と絶賛戦闘中。
それも限度が有るようで、暫くするとズリズリと背中で壁をすりながら座り込んで昼寝を始めてしまうのだった。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からオウルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」にタピオカさんが現れました。
■タピオカ > 冒険者とは、何でも屋でもある。
戦えと依頼されたら戦う傭兵になり、立哨しろと言われたら兵士になる。
守れというなら護衛になり、踊れと言われて踊り子に。
そんな冒険者は今宵、ガラス瓶を片手に貧民地区付近の歓楽街に立っていた。表情は、愛想笑いを浮かべようか迷って苦笑みたいな微笑を浮かべている。
「どこかにー、……むらむらしてる男の人は居ないかな?」
場所は窓の無い宿が立ち並び、一夜の寝台を共にする相手を見つけるような場所。しなだれかかる男女の人通りの中で、手に持つガラス瓶に視線落としたり。あたりを見回したりと落ち着きのない様子。
冒険者ギルドを介して引き受けた採取依頼だった。
急患が居て医者が薬の素材を求めている。
その素材とは、精液。
「患者さんも待ってるから、早く採取してあげたいけどー……!」
ご禁制ではないが、感覚的にはほとんどそれに近い。
ひとまずその目的の濃ゆいモノが見つかりそうな場所に来たものの。
そこから先はなかなか行動に移せずに居た。
恵んでくれそうな人影を探す。
冒険者とは、何でも屋でもあった。
■タピオカ > ちょうど良さそうな人を見つけると、声をかける。
歓楽街の一夜はこうして更けて――。
ご案内:「王都マグメール 貧民地区」からタピオカさんが去りました。