2024/12/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 王城2【イベント開催中】」にイザベラさんが現れました。
■イザベラ >
「…それじゃ、たっぷり可愛がってもらいなさい?」
王城の貴賓室の一つ…その厳かなドアに靭やかな指をかけた女が囀る様にそう言葉を手向ける
向けた先は…豪華な寝台に落ち着かない様子に腰掛ける、年端もゆかぬ美しき王女、そして…
その王女に下卑た笑みを浮かべながら躙り寄る、身なりの良い超えた男
『……待って、イザベラ!私やっぱり───』
縋るような、助けを求めるような声を気にも留めず、無常に貴賓室のドアは閉じられ、更に…外側からガチャリと施錠が為されてしまう
「王位の継承権ももたない妾の子なんて、お国の役に立てるのはこれくらいでしょう?」
空間を遮られた向こう側に聞こえるわけもない、笑みを噛み殺す様な小さな声色
それだけを残し、女は貴賓室の前から歩き去る
豪華な絨毯を高いヒールで練り歩く黒衣の女はこの王城の宮廷魔術士…筆頭侍女でもあり、多くの王女や王子と関わりを持っていた
無論腐敗したこの国の闇を知らぬ筈もなく、それどころか迎合するかの様に、己の私欲のために犠牲を積み上げる──悪人である
■イザベラ >
「…美しくて、若くて、処女が良い…だなんて」
「まったく、金と家柄しか取柄のない男の言いそうな言葉だわ」
つまらないものを吐き捨てる様に口にしながらも、
これで己の懐に転がり込む財と立場に北叟笑む
こうやって物わかりの良い世間知らずな、見目だけは良いような姫を、
性欲が服を着て歩いているようなこの国の癌へと提供する
勿論秘密厳守…それでも顧客は、この城の中だけでもわんさといる──引く手数多だ
「あの子はどうせ嵌め潰されるだろうし…次の次、あたりは目をつけておかなきゃいけないわね」
独り言ち、薄く細められる紅玉の瞳は私利私欲の色に満ちている
■イザベラ >
思い通りになる「商品」…見目麗しい王子や、王女
関係値を築き足場となる「顧客」…醜い性欲に支配された王族や貴族
そのどちらもある程度の確保は終わっている
あとは己を覆い隠すベールとなる「保険」が担保できれば良い
───もちろん、新たな「候補」達を探すことにも女は余念がない
大階段の手摺に手をかけ、階下にその邪悪な視線を向ければ…そこにはうら若い騎士の青年と、まだ少女と言ってもよい時分の姫の姿
身分の差が隔てる禁断の恋…夜の近づいたこの時間に、ひっそりとこうやって会っているのだろう
……「秘密」を持った者は御しやすい。……あの姫は、どこの家の者だったか
新しい獲物を見つけた女は眼を弓形に歪め、一旦はその場を音もなく立ち去り回廊へと戻る
慌てる必要はない、ああいったものを"覚えておく"だけで、後々自分の役に立つものだ