2025/05/25 のログ
■ヨハンナ > 王城の長い廊下を、かつかつと軍靴の音を響かせながら、ヨハンナは歩く。
その光景自体は、何ら珍しい事ではない。王国軍を構成する騎士団長の一人として、
戦場と同じ程度には彼女には王城でやる事がある。
軍議、軍議、戦力の陳情、戦果報告、戦力の陳情、補給の催促、軍議、軍議、軍議…。
王が決まっていない、つまりリーダーの居ない今の王国では、こまめに粘り強く要請しなければ満足に補給も受けられない。
(しかし…長引きますね、アスピダの争乱も)
考え事をしながら、ヨハンナは歩く。
ヨハンナも属する北部の貴族達は魔族に対する防衛線。
王国、というよりも己の領地を守る為に中央に戦力の増強を要請し続けている。
それは王国西部、ハテグ近辺でシェンヤン帝国と対峙している貴族達も同じ事であり、
北部貴族のヨハンナとしてはそちらに戦力を取られぬよう頭を使う必要があったのだが、
近年では王国東部、九頭龍山脈で新たな頭痛の種が生じているのだ。
(アスピダが使えぬままではタナールの防衛にも支障が出る。何とかしてほしいものですが…)
しかし依然、そちらでは睨み合いが続いている。
王国中央は未だにそちらへの総攻撃命令も出さず、事態は長引くばかりだ。
「……参りましたね、本当に」
ヨハンナは廊下を歩きながら、独り言を呟く。
■ヨハンナ > 歩いているうちに問題なく予定の会議室にたどり着いたヨハンナ。
ドアの前の兵士がこちらに敬礼し開けてくれる。
今日も、軍議の時間だ。
(戦場が恋しくなりますね…)
ヨハンナは内心ため息をつきながら、部屋へと入っていく――。
ご案内:「王都マグメール 王城【イベント開催中】」からヨハンナさんが去りました。