2023/11/15 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」にギュンター・ホーレルヴァッハさんが現れました。
ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
王都の中でも、此の地区は治安も良い区域だ。
各々の貴族が雇っている私兵だの、憲兵だのと、配備されている兵士の数が平民地区や貧民地区とは比べ物にならないが故に。

逆に言えば『治安の良さ』というのは支配者側に都合の良い治安でしかない。
此の地区に住む者の気紛れや気分で、迷い込んだ平民だの貧民だの異邦人だの…そう言った者達が欲望の捌け口にされる事も、日常茶飯事なのだ。

「……欲望に素直である事は悪では無いが、それをもう少し国政を重んじる方向に発揮してくれればな」

とある夜会からの帰り道。
普段は馬車で自身の屋敷へと戻るのだが、今夜は少し夜風を浴びたい気分だった。
それは、夜会という名の乱痴気騒ぎに当てられたから…かもしれないが。

「とはいえ、ああも下品に宛がわれてはな」

自分も王族の一人。夜会の主催者から夜伽相手の奴隷をと差し出されはしたが…今夜は"準備された料理"に手を付ける気分では無かった。別に毛嫌いしている訳では無いが。

それ故に、酒精の籠った溜息を小さく吐き出して。
礼服姿の少年は護衛もつけずに一人石畳を歩いて行く。
冷たい夜風が頬を撫でる感覚が、心地良い。

ギュンター・ホーレルヴァッハ >  
夜風と共に、少年は欲望の街中へと消えていくのだろう。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からギュンター・ホーレルヴァッハさんが去りました。