王都マグメールの王城近くに存在する富裕層が多く住む地区。
基本的な住民は貴族や資産家などになる。
豪奢な邸宅や劇場、音楽堂など文化的な施設が多い。
中には、アングラで悪趣味な施設やクラブも存在する。
見世物などにされる奴隷などは少なくない。

貧民地区や平民地区に比べれば治安はさらに良い。
しかしここも全て安全というわけではない。
金持ちほど人に言えない趣味を持っていることは多い。
ここに住む人間は特権階級が多い。
権力を持つ者が何か無法なことをしたとしても、もみ消されたり、衛兵たちも見なかったことにすることがあるだろう。

※富裕地区です。様々なシチュエーションや施設でお遊びください。
 ご自身で考えた施設や、貴族の邸宅内などでもOKです。

●フリー設定ルームです。最初に入室する人が部屋の設定を自由に設定できます。
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参加者(0):ROM(1)
Time:23:44:00 更新


ご案内:「王都マグメール 富裕地区/墓地」からヴァンさんが去りました。 (04/07-23:40:24)
ヴァン > カゲハと話している筈なのに、なんか哲学的な話になってきたぞ。
他者が生を認識することで対象は生きている――ふむ。

「魂の残滓が身近な人に残っている、と?」

煙草を手向けたのは俺の意思だ。
酒も博打も――あと女もやらない、何のために生きているのかよくわからない奴だった。
煙草を好んで吸っていたから供えるようにしている――俺の中に奴の魂があり、そうさせている、ということか。

魔剣の少女の価値観は人間とは大きく異なるが、だからこそ頷かされる所もある。
魂については主教が制限をかけていることもあり、まだ解明されていないことは多い。

「……なるほどな。そのためにも、俺達はうまく立ち回らないといけない。
そういうことか」

カゲハの嫉妬は露知らず、感心したように頷いてみせた。
ご飯を食べに行こうという言葉に、ころころ変わるのは外見相応だな、と笑って――
(04/07-23:39:47)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/墓地」からカゲハさんが去りました。 (04/07-23:27:11)
カゲハ > 「存在しない声に流されるのは人間の得意ワザでしょ?
でもそれが真だと思って、救いだと思って、思いたくて、縋り付く。
でも、そう思えるほどに声なき声を聞けたなら、その人は生きているのと同じじゃない?」

「で、本題だよ。存在しない声が聞こえる理由。これが単なる思い込みというのは本当かな?って。
私は何人も切ってきた。大抵はその断末魔が魂魄の声に連なる。これって"死んじゃった"ってやつだよね。
でも、魂魄の大きさとか、量とかは…"感じる"ことしか出来ないからわからないけど、少なくとも体や武器に残っている人だっている。
…それがヴァンの言う"蘇生される素質のある人"なのか"本当は死んでいない人"なのか、或いは部分的に生きていて、今ヴァンに煙草を吸わせるように仕向けたのかも。」

生死の話は面白い。いつだって隣り合わせでありながら、未知の世界である故だ。
主を失った私は"死んでいる"。だから、何度か死に、そして新た主に拾われ蘇った私はにも、成すべきことがあるのかも。
まあ、その成すべきこと、なんて皆目検討もつかないけれど。

「"生きること"とは"死なないこと"私をうまく使って、ヴァンが私を守るし、私もヴァンを守るの。
長々遠回りしちゃったけど、これが結論~」

無理やりな気もしなくもないが、着地地点はここ。だって、ヴァンにはいつも私を意識してほしいし。
ただでさえタバーンでも"アレ"のために追い出されてるのに。出先でも他人に意識が向いて、ちょっと嫉妬しちゃったのかも。

…そう思うとやっぱり嫉妬の感情が湧き上がってきたかもしれない。
同時にお腹も減ってきた。

「ね、ヴァン。じゃあ、さっさと終わらせてごはんたべよ?やっぱりおなかへってきたの。」

そうしてヴァンの袖を引き始め──
(04/07-23:27:07)
ヴァン > 「ま、戦場では死ねんな」

最後まで言わなくても確かにわかる。人がいつか死ぬように、物はいつか壊れる。
その理を無視する存在はとても貴重だ。カゲハは多くの人の手を渡ってきたことだろう。
――場合によっては、前の主を倒した者と契約を交わしたこともあるかもしれない。

「あぁ、生きている――俺もセカンドも、そう思ってる。
本来は魔剣という存在だが、意思がある。他の生物と『生きている』と思う理由はそこだけ違う」

カゲハが紡ぐ言葉に応じるように、思ったことを口にする。
意思を持たぬ魔剣は見た事も、振るったこともある。だが、生きているとは思わなかった。

「コミュニケーションがとれる――か。そうかもしれない。
ただ、そうならば。ここに彼等の魂魄は存在しない。あるのは俺が記憶している彼等だ。
記憶の中に生き続ける、というのと、実際に生きているのは違うように思う」

肉体と魂の繋がりが断たれた時を死だと言う者もいる。復活の呪文はその繋がりを取り戻すのだと。
とはいえ――俺はその魂とやらが見える訳でもない。案外、カゲハのいう事が正しいのかもしれない。

「俺を守ることが為すべきことだったなら、俺は何をすればいいんだろうな……。
彼等を死に追いやった連中への復讐は果たした。その後は――?」

穏やかな生活を始めようとしている。実家との和解はできた。親しい間柄の者もいる。
それで――それでいいのか? わからない。おそらく答などないのだろう。ゆっくりと歩く。
(04/07-23:10:22)
カゲハ > 「じゃあヴァンは何回でも蘇ってしぶとそうだ──ね。」

けらけらと笑い、あまり空気を冷たくしないようにと努める。これ以上辛気臭いのはゴメンだし。
けれど、途中に流れ込む一瞬の記憶。目前で着られるその者は、いまヴァンが口にした者であることに違いない。

「んー、ごめん。思い出させちゃった、ね。
蘇生するっていう話だと、私は何回も蘇ってるよね。"壊れない武器"が落ちている時って、その武器の持ち主がどうなってるのか、最後まで言わなくても分かるでしょ?」

「私はこうしてヴァンと話していると、…そりゃー非常識で怒られることは何回もあるケドさ。生きている人間みたいだって思われてる。多分私も自分のことを生きていると思ってるよ。
でも、武器なのに。武器なのに生きてる。それは…」

「私は、言葉を話すし、相手の言葉を聞ける。これが生きてるってことだよね?
ヴァンは、さっきの友人としっかり"お話"してた。声だって聞こえたのかも?」

救いのある死者蘇生の話。それよりも現実的なのは、死者が死んでいない可能性だ。
未練のある者が死してなお動き出す。この墓場で死者と会話をするものが多いのは、死んでいない死者が多いのではないか、と私は思う。

「あるいは、その声はコウイシサイ?が復活させてくれる予兆なのかも。
それとも、ヴァンを守ること、が成すべきことだったのかも。
…あ、ライバルだ。」

うまく言葉はまとまらない。私が始めた話だけれど、概念の話は人間と無機質で価値観が違いすぎる。
(04/07-22:50:48)
ヴァン > 「そうか? まぁ……そうかもな」

悲しい時も腹は減る。だが、普段ほどじゃない。
カゲハは共感性が高いというか、周囲の感情を察知しやすい。気分じゃなくなる、というのも納得できた。
撫でていた手をどけるようにした後、握られる。

「あー……いや、このままでいてくれ。ちょっと、話したい気分だ。
この中に眠っているのは片方は当時の恋人で、片方は部下だ。彼等は死に、俺は生き残った」

二人の顔を思い出そうとするが、曇り硝子の向こうのように朧気だ。決して忘れることはないと思っていたのに。
多分……多分だが、身近に大切な人がいるからだろう。彼等を過去の存在にできている。

「難しいな。主教の高位司祭が復活の呪文を唱え、神が祈りを聞き入れれば死の運命から戻ることもできる。
俺は幸か不幸か、死んだことは一度もない。ただ――現世で為すべきことを為した者は、復活はしないと聞いたことがある」

そう言いながら、奥歯を噛みしめた。つまり、二人は為すべきことを為したからという。
為したこと――俺をかばった、その後ろ姿を思い出す。伝わってしまったか。何も言わずカゲハを見た。
(04/07-22:33:21)
カゲハ > 頭に手を伸ばされて、怒られると思った。
不意に出てくるといつも怒られるから。けれど、力強く撫でられて唖然…とまではいかないけれど、彼の心情の顕れを感じて、なんとも言えない気持ちだ。

「んーん、付き合うよ。おなかは…んー。そーゆー気分じゃなくなっちゃった。」

その感情を感じると、此処を離れたい気持ちよりもヴァンの気が済むまで此処にいさせてあげたい、とも思える。
頭を撫で回す手に私の両手で掴んで押しのけようとしつつ、代わりにその手を握る。

「それとも、一人のほうがいい?それなら引っ込むケド。」

名前も顔も性格も知らない人だけれど、主が世話になったのならば私にも縁がある…といえるのだろうか。もしかしたら、ヴァンの想う彼が居なければ代わりにヴァンが墓の中で、私も此処に存在していない可能性があったのだから。
ヴァンが想うのは数多にいる死者ではなく、特別な死者。そう考えれば死者を想う、というのは少し分かるのかもしれない。

「じゃあさ、ヴァン。"死んでいる"ってどういうことだと思う?」

彼の袖を再び引っ張って促しつつ、移動までの間に私の話に付き合ってもらおう。
(04/07-22:17:56)
ヴァン > ――つまる所、自分勝手なのだろう。
ここ二十年ほど、神とかいう名のもとに、多くの人々に不幸をもたらしたという自覚はある。
彼等にも家族がいて、友人がいて、得られる筈の平穏や幸福があり――理屈ではわかるが、それに感情は伴わない。

少女の姿をしたカゲハに、伏せていた目をあげた。
周囲に目を配るが、突如現れた少女に驚いている人はいないようだった。
自分と故人のことで精一杯――そんな者達ばかりだ。

「ん……もう一人会いたい奴がいるんだが、また今度にするか。お腹でも減ってるのか?」

冗談めかして笑うと、カゲハの頭に手を伸ばしてわしゃわしゃと撫でた。
会いに行くのは死者のためではない。自分のためだ。
死者よりも己を優先するべきだし、己よりも周囲の生者を優先すべきだと俺は思っている。
――“周囲の生者”は時折あっさりといなくなる。死であったり、喧嘩であったり、転居であったり。
カゲハはこのどれにも当てはまる印象はなかったが、だからこそ大事にしたいと思う気持ちがあった。
(04/07-22:03:15)
カゲハ > 主の、ヴァンの思う事はわからない。
人を殺めて、しかし身近な人を殺められることには心を痛める。これは大いに矛盾していると私は思う。
でも、彼の故人を弔う感情は揺らぎ無い本物。私が彼の心に"踏み込む"以前に溢れ出るその感情が示している。

私は腰の鞘に収まったまま彼の行為を──私には儀式にも見えるそれを感じ取っていた。


一連の行為を終え歩き出す彼を見て、私は鞘から飛び出て、人の姿として現れる。

「…おわり?」

彼の袖を掴んで溢れるそんな言葉には、早く私がバカバカしいとも感じる辛気臭い此処を出たい気持ちと、思いふける彼の姿を見たくない、感じたくない気持ちが込められていた。
(04/07-21:51:24)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/墓地」にカゲハさんが現れました。 (04/07-21:50:39)
ヴァン > 王都中心部からやや離れた場所に、飛び地のように存在する富裕地区がある。
その一角にある共同墓地には、国に殉じた者達が眠っている。夕陽は暖かく感じるが、吹く風は未だ冷たい。

銀髪の男は軍服を纏い、簡素な二つの墓石の前にいた。
普段は茶目っ気のある目は伏せられ、深夜のように青い瞳は凪いでいる。喪った者を悼む以外の感情は読み取れない。

「10年、か……」

喪失の痛みは癒えるが、古傷のように時折痛む。そして、それはいくら年月を重ねても終わることはない。
紙巻煙草を取り出すと口に銜える。右手を顔の前に出しながら小さく何事か唱えると、親指と人差し指の間に炎が生まれた。
火に煙草の先端を近づけて、煙の存在を感じると消し、吸い込み――むせる。少し涙目。男に喫煙の習慣はなさそうだ。
わからないとばかりにゆるく頭を振ってから、墓石の前に供える。故人が好んでいたのだろう。

「またな……そっちに行くのがいつになるかはわからんが」

元同僚にそう告げると、顔を上げる。今日はもう一人、親友にも挨拶をする予定だ。
同僚と同じく、親友も騎士だった。
周囲を眺めると、同じように死者に挨拶をしに来た者がいる様子が見てとれた。
(04/07-21:07:47)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/墓地」にヴァンさんが現れました。 (04/07-21:01:08)
ご案内:「王都マグメール 富裕地区2」からエアさんが去りました。 (03/29-22:01:17)
エア > ……寒さ以外にも寒気を感じ始めた。
あまりによくない予感しかしない。
今更姿を何とかしても仕方ないだろう。

――…なので、走る。

貴族としてあまり優雅とは言えないが、走りだすと一度こけそうになるが、何とか寮まで無事駆け抜けたのであった。
(03/29-22:01:15)