2025/04/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 オープンカフェの一つ」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。
メイラ・ダンタリオ >  
 大通りに位置するオープンカフェ
 店内だけではなく、パラソルを設置した野外でも茶と酒精が楽しめる場所は人気がある。

 ごちゃごちゃとさせず、決まった席と決まった人数 その席に座る以上、独占料とメニューの代金を払うものだろう
 富裕層ならなおさらだろうか しかし、席を買い取っておきながら、あえて立ち見で通りの桜を眺める者もいる。
 立食の会場さながら、席の代金を払って手に入れた桜並木の景観。
 メイラは一人酒なのか、手には彫り物がされたギヤマンの杯に満ちた白桃ワイン
 時折唇と舌を濡らす程度のときもあれば、景気良く中を空けるときもある。
 都度空の器を示すそれに、スタッフらは目ざとく対応していく。
 次の代金を順調に重ねようと新しい杯を示す言葉と、よく冷えたワインを差し出すだろうか。


   「―――あの子は元気にしているかしら。」


 ふと思い出すのは、桜並木の通りを歩いていた時
 声をかけられた同性と長い時間遊んでいたときのこと。
 依然と違い桜の愛で方をこうして店の領域の中の野外に設け、酒を片手に桜を眺めることに切り替えているが
 やや強い思い出なのか、ふとそんなことを口にしている。

 メイラの黒い髪 赤い瞳 ギザ歯がきれいに整い並ぶ歯列
 顔を知る者は自然と多く、特徴的な姿は声を掛けられることもあるだろう。
 酒飲みを片手に、まだほろ酔いですらないのか、喉と臓腑を桃色の酒精で灼けつかせるそれ。
 肉など肴もない姿に、あまり肩肘張らずに聞いた者がいた。


   『お嬢 なんもツマまないんすか?』


   「桜」


 そう一言述べて、視線を白桜群れる枝先がやや垂れた、たっぷりと花をつける一群の列。
 そこへ移動して、また杯を傾ける様子に黙って納得し、酒と花見を楽しむ姿に早々と下がっていくだろう。
 むろん、片手をあげて対応するくらいはとっただろうものの、一人酒故か反応は小さく淡いものとしていた。

ご案内:「」にメイラ・ダンタリオさんが現れました。