2024/07/18 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にルルマリーさんが現れました。
■ルルマリー > 其処は平民地区と富裕地区の境界線あたり。
煉瓦敷の路は白亜へと変じ塀は高く長くなり、雑踏のかわりに衛兵が門扉を塞ぐ――そんな通りの謂わば一丁目。
花を売った帰り、…丁度この日は夕方であった。
貧民窟の孤児院に住まう花売りの少女はほんの時々、このあたりに現れる。
とはいえ、何をするでも無い。
佇んで、優美な曲線模様を描く鉄柵越しに聳える豪奢な御屋敷を眺め、ほぅと溜息をつき。
馬車で通りすがる貴婦人を柱の陰から眺めてドギマギする。それだけ。
もしかしたら自分も、救貧院に棄てられる前は此処で暮らしてたのかも…なんて夢想に耽り、
いつか見知らぬ淑女から貰った白いハンカチーフを口元にあてては甘い残り香に酔い痴れる。
ただそれだけのために、寄り道をするのだった。
「 ……大きい御屋敷…。きっと素敵な人が住んでるんだろうなぁ……」
そしてそれは自分の血縁だったりするのかもしれなかったりしちゃうのかも…。
そんなコトを考えれば、頬も染まるし心も躍る。妄想は捗るばかりだ。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にアリエッタさんが現れました。
■アリエッタ > 特に何かするでもない退屈な一日が終わろうとする夕暮れ時。
何か面白いことでもないかと欠伸を嚙み締めて家路につこうかと思い。
「退屈~なんか面白いこと無いかな~」
そう思っていたらこの辺りでは見かけないがかわいい子がいるのを発見し。
「……あ、貴族の子、ではないわね」
この辺りに住んでいる貴族なら女性は大体顔を把握している。
恰好からしてメイドでもない。
だがかわいい、少々挙動が不審だが慣れていないのだろう。
「こんばんは、何をしているのかな?」
正面から近づいて少女に元気に声を掛けた。
■ルルマリー > 殆どを売り切って残りも疎らな花籠を片手に携え、
お世辞にも瀟洒とは言い難い、町娘風情の格好をした桜灰のふわふわツインテール娘。
貴族の御屋敷を前にもわもわと空想に耽っていれば、周辺への注意も疎かになる。
故に、掛かった声に跳び上がるほど驚いた。寧ろ数㎝ぴょこんと跳び上がったかも。
「ひゃ!???!?」
がばと振り返れば、やわこく実ったバストの膨らみがぽよんと揺れる。
年の頃はさして変わらないのかも。話し掛けてきたのは黒髪の少女であり…
「ぇ、ぁ、 ぁ。 ぁの! ごめんなさい!!!
べつに不審者、とか、そぅいうわけじゃあなくて、あの… っ」
おろおろわたわた。わたつきっぷりは今にも踵を返して逃げ出しそうな。
■アリエッタ > 「きゃっ」
声を掛けたら思った以上に驚かせてしまったようで。
飛び跳ねた少女の胸が揺れる、自分より大きいな、と思いつつ少女の姿を改めて観察する。
花籠を持っているという事は花屋か何かだろうか。
それとも性的な意味の花売りだろうか、かなりスタイルいいし。
「あ~驚かせてごめんね、その、可愛い子だな、って思って声を掛けただけだから……ええっと、お花屋さんかな?それとも、体を売る方なら私が買ってもいいけど」
逃げだしそうな少女の手を掴もうと。
■ルルマリー > 相手からあがった小さな悲鳴に、今度は此方が恐縮する番だ。
眉がハの字に下がり、おろおろと申し訳なさそうに頭をさげて、
「ぃえ! こちらこそ、驚いて驚かせちゃってごめんなさい…っ…。 …ぇ、ぁ、っ…ぇ…あのっ」
そして、暇を告げる前に手を掴まれれば、その小さく白い綺麗な手に
そわそわと落ち着かず頬を染めた。
水仕事や救貧院の手伝いで荒れた指先がどうにも申し訳無くて。
「へ? ぁ ~~~~~ッ、ぃや!ふつうの、花屋ですっ…!
からだは売らない、お花を売る、花屋です…っ…」
相手の言葉にぱちくりと双眸瞬かせるも、
ぶんぶんと大きく首を振っては、花屋を誇示するように籠を持ち直し。
■アリエッタ > 「謝ること無いわ……綺麗な手、頑張ってる人の手ね」
荒れ切ってぼろぼろの手。
貧民地区で飽きるほど見てきた手だがこんな手がどうにも好きでたまらなく、両手でぎゅっと握って。
「そっかー普通のお花屋さんかーその体なら私高く買ったんだけど」
がっかりした声で。
この体ならさぞ需要があるだろうに、だが本人にその気がない以上はしょうがない。
「そういえばお名前聞いてなかった、私はアリエッタ、アリエッタ・アルカンシャルツ……そのお花、出会った記念に私が買いましょう、お幾らかな?」