2024/05/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 美術・工芸品サロン」にプシュケさんが現れました。
プシュケ > 富裕地区のとある中堅貴族の屋敷の離れで、今回の美術品、工芸品のサロンが開かれていた。

このイベントは、美術品や工芸品を売りたい者と買いたい者を橋渡しする場として機能していて、商人や冒険者、金に困った貴族などが売り手、美術品や工芸品に興味を持つ貴族や、一点ものの魔法の装飾品のような掘り出し物を求めてやってくる上級冒険者などもちらほらと。

そんな場に一人の少女がぽつねんと、椅子に腰かけて周囲の品々を見渡していた。

「……相変わらず、ピンキリ。」

誰にも聞こえない程度の小さな声でつぶやいた。
この場にいる理由は、鑑定人としてと、このサロンの顔として。
王族であり、年少である自分が立つことで人を集める効果があるから。
だから、このように顔を出しているわけなのだが、出来れば本当は、芸術品や美術品とだけ向き合っていたいのが本音なのだが。

プシュケ > 椅子に座ったお飾り状態もずっと続くと面白くない。
故に、傍らに立つ護衛に声をかけて、隣をついて回ってもらいつつサロン内を歩き始める。

1つの物品の前で足を止めて、しげしげとそのものを満足いくまで観察してから次の物品へと。
数々の物品をその調子で見ているので、非常に時間がかかる。

時間がかかるので、途中で誰かに声をかけられて会話をしてからまた戻る、といった動きもしばしば。

流石に今回自分から物品を持ち込んでいないので、商談、という話にはならないが、会話を行うサロンという場であることを考えても、普通に声をかけること自体には特に違和感はないだろう。

プシュケ > 程なく声がかかる。
少し大掛かりな物品の鑑定。

はい、と声をかけて奥の方へと。
来客と、管理者とともに消えていく。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 美術・工芸品サロン」からプシュケさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 富裕地区 貴族邸」にドリィさんが現れました。
ドリィ > とある貴族邸宅──…。
鉱山で一財を築いた豪商として名高い老貴族の蒐集した宝飾披露と商談を兼ねた場。

女がそんな場に何故侵入を果たせたかといえば、偏に前職の縁様々。
賓客として招待を受けた所縁ある貴族に、“華”としての同伴を請われ、二つ返事で承諾した。

理由は「面白そうだから」。

比類無き垂涎の“価値”を持つ宝飾品は拝むだけでも興味深いだろうし、
あわよくば、──…斯様な場に集う慾と財を携えた人脈と、お近付きになりたい魂胆がある。
あとは単純に、興を惹く何某かに出逢えれば、それもまた。

だから女は今宵、己が前職で培った高級娼婦としての美を、惜しみなく纏った。
香油を馴染ませ流した艶髪を緩く遊ばせ、唇には紅を引き。
その昔、ハイブラゼールで指折りの服飾職人から求愛めいた口上とともに贈られた、
一見にしてシンプルで──その実、上質な漆黒のクチュールドレスを纏い、
零れんばかりの嫣然なる白妙の肉体を、蠱惑的且つ気品すらも宿して見せつける。

まぁ、片手に酒があるのは、普段と変わらぬのだけども。
そんな蒸留酒も、今宵は随分と御上品なグラスにて女の片手で揺らめいていた。

「さぁー…て。 なぁにがー…釣れるかなァー………?」

要するに──自身が「釣り餌」の、遊興だ。
諳んじる独白だけは、常と変わらぬ暢気なもので。

ドリィ > 暫しの後、女はグラスを置き。貌をあげて──…誰ぞへと微笑む。
言の葉は軽やかに出逢いを謳い、誘惑を囀り、そして。

嫋やかく腕を絡めて帳の奥へ──。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区 貴族邸」からドリィさんが去りました。