2024/04/01 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区」にノイさんが現れました。
ノイ > とある宿。
富裕地区の只中に在る其処は、必然的に貴族、豪商、その他の御用達。
其処から更に当然の如く、其処彼処の地下サロン等と同様の――良からぬ遊びに金を掛けられる者達が。集う場所となっていた。

其処に。表の身分と裏の性質、双方の力で入り込んだ少女が。本日何をしているかと言えば――

入浴、である。大宿に相応しい浴場、広い湯船に。手脚を伸ばし身を沈め。心地良さ気に目を閉じていた。
湯面の彼方此方花が浮き、甘い甘い香りが濃密に立ち籠めている、その情景は。
いつもの「良からぬ遊び」の一貫。この季節の祭にかこつけた物。
浴場を出入りする者達は。或いは掬い上げた花で男を、女を誘う。
また或いは、妖精だか水妖だか気取って、自らに侍る者を集わせる。
彼等彼女等からすれば、古き良き某という物も。年に一度の盛り上がりも。
特別に豪華という訳ではなく、あくまで、季節を感じさせる一要素…という事か。

「――ニンゲンって。ご都合主義――?」

少女も半分人間の癖。さも不思議、と小首を傾げ。
…もっともそんな贅沢者達の遊びに便乗している事は否定出来ない。
濃い、濃い花の香りに。己が発する淫気を交え――浴場に集う誰かを。餌に、しようとしているのだから。

ノイ > ――――来た。

未だ、こういった背徳に慣れていないのかもしれない。
背を丸め、おどおどと周囲を見回す何処ぞのお嬢様…だろうか?

そういう手合いは瞬く間に暴力による手籠めとなるか――或いは。
少女のような、搦め手に呑み込まれるのである。
次第酒気に中てられていく如く。頬を染め目を潤ませて、此方へと振り向く彼女の様子に。うふふ、と喉の奥で笑いながら。

「…はじめまして?ねぇあなた。こういう所に来るのは――」

不慣れなお姉様をエスコート。そんな手付きで招き寄せれば…きっと。
罠に掛かった彼女を連れて。何処かの部屋へ向かうとしよう。
――魔性に囚われた犠牲者が、如何なる末路を辿るのかは…他の者達に見せてやる事もないのだし。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区」からノイさんが去りました。