2023/09/13 のログ
ご案内:「王都マグメール 富裕地区/夜会場」から刘 若汐さんが去りました。
セリアス > おそろい、と、音なく揶揄うように告げられる言葉に、くすりと喉を揺らして。
彼女が見せる嬉しそうな様子にも、自然と男の表情も和らいでいく。
ミレー族とも、どこか違う雰囲気を持つ彼女。
帝国からの留学者というところを加味すれば、似て非なる種族なのかもしれないと思いながら。

「りゅう、るおしー。……宜しければ、ルオ様とお呼びしても?」

呼び方に、慣れない発音と、あとは親し気に話せればという打算もあって愛称を提案し。
彼女が告げ来る土木建築の話、職業的な話を聞けば、そこに偽りはなさそうだとも感じ、笑みを深めて相槌を返す。
自分の積み上げた実績に基づく職業観は、好感を持てるもので。
猶更、彼女への興味も深くなってゆき。

「お気遣い有難く。練香……なるほど。こちらの香類より、柔らかく薫るように思えますね」

彼女の傍に近づき、名をうまく呼べないこちらを気遣う仕草に苦笑を浮かべ、
身体が触れそうなほどに近づき上向きに向けられる、その瞳が潤みを湛えているのを見つけては。

そっと彼女に、その特徴的な耳に向けてどちらの問いにも了を返す囁きを。
それに応じてくれるように腕を取られれば、二人で会場を後にして――……。

ご案内:「王都マグメール 富裕地区/夜会場」からセリアスさんが去りました。