2025/05/05 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にグスタフさんが現れました。
■グスタフ > 街の宿屋兼食堂でパンをかじる。
今日は胡桃の入ったパンだが、噛んでも噛んでも飲み込めない。
仕方なしに、無理やりワインで流し込んだ。
食後に一服、煙草を吹かす。
この宿屋、食事もちょっとした有名店であったが。
出会い系の宿としても知られている。カウンターでいくらか払うと色つきの札がもらえる。
札の内容によって、友達募集やらセフレ募集やらいろいろあるわけだ。
今、男はセフレ募集の札を下げて、ぽけーっとしている。
■グスタフ > 「ごちそうさまでした」
丁寧に挨拶をして、札を返すと出ていく。
肩をコキコキならしながら、路地裏に向かって――。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にれあさんが現れました。
■れあ > 平民地区にある冒険者ギルド。
お昼盛りに、役人を引き連れてギルドの入り口を通過した女冒険者。
依頼関連カウンターに向かうと、まず連れてきた役人が、ギルド役人と会話し、何か書面での手続きを行って、帰っていく。
「じゃあ、褒賞つけてよろしくね」
凶悪な5人で構成された盗賊団の全員を誅した、そんな達成報告は、おおっぴらに語られることはないだろう。
次なる依頼を求めて掲示板の方には向かわず、ギルド内酒場へ向かい、お酒を手にして、休憩用のテーブルに向かい、腰を落ち着けた。
がんばりすぎてしまった。というのが正直なところ。
しばらくは平和な依頼にしようかな~なんて思いながら、果実酒を喉に流し込む。
やっぱり殺伐としたのはヨクナイ。
悪人とは言え一晩で5人(そのうち2人は同士討ちだけど)はやりすぎた。
心と体のバランスが乱れる。
そんな中、この異国の地で一番出入りしてきたここ冒険者ギルドが、思いのほか精神的な憩いの場になっていた。
これには自分でもビックリ。
ふと目が合った男性冒険者(見た目は大ざるって感じで全然好みではない)にウィンクを返しつつ、自分でもちょっとテンションおかしくなってるなーと思う。
実際ちょっと気味悪がられる始末。
この世には癒しが足りてない。
■れあ > 昼間から飲むそれなりに良いお酒。
その味もわからないままにグラスを空けて、いつまでもこうしてる訳にもいかないか、と重たい腰を上げる。
私の生きる道しるべになるのは、幼いころから培ってきた忍びの技。戦いの技。そして殺しの技。
九死に一生を得る形で、この国に来て、当然のように冒険者になったけど、自分で選べるはずの仕事で、殺人の技を使った。
胸の奥の深い所に、棘が刺さった感覚がった。
「潮時なのかな─…」
例えば、母国に帰り、大人しくお縄に着く。そんなこともぼんやりかんがえなくはない。
あとは、冒険者をやめ、なにか戦いとは無縁の世界で生きる道。
自分にそれができるとは微塵も考えていないが……。
ちらりと壁にある、この地域の地図を見る。
新天地にいけば、何か道が開けるだろうか。
お財布袋を取り出して、中身を確かめる。
新生活を始めるには、明らかに心もとない金額だった。
依頼掲示板の方に視線を移す。
「まあ…これでもいいか」
掲示板には立ち寄らず、脚はギルドの出口へ──。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」かられあさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」にアルカさんが現れました。
■アルカ > 赴いた冒険者ギルド。
仕事を求める者、仕事の報告に来た者、依頼しに訪れた者。
様々な目的を持った人々が集う場所に初めて立ち入った男が一人。
小綺麗な法衣を纏った彼は見慣れぬ景色が落ち着かず、慌ただしく揺れる顔と瞳。
田舎者丸出しの姿を見つけた優しい受付嬢に此処に来た目的を告げ、案内通りに手続きを済ませた。
少し待つよう伝えられ、ベンチに腰を掛けていると多数の依頼が書かれた紙が貼られているクエストボードに新たな一枚が追加される。
『九頭竜山脈の温泉宿までの護衛任務。護衛対象1名。食事有。』
他に、やや安価な報酬金額が記載された紙を遠目で確認して肩を撫で下ろした。
近頃の道中は治安が悪いと風の噂で聞き、安全を買う為にダメ元での依頼。
鮮やかな長蒼髪を持つ依頼人は落ち着きなく、そわつきながらも膝を揃えて姿勢良く、ベンチにちょこんと座って依頼を受けてくれる人を待っていた。
「 ……やっぱり、安すぎたかな。 」
ご案内:「王都マグメール 平民地区2 冒険者ギルド」からアルカさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にラリーさんが現れました。
■ラリー > 平民地区内のその小さな古書店は、わりと地区の中心の近くにありながらほとんど目立たず、立ち寄る者もそう多くない。
また古書店という性質上、商品の劣化を避けるために出入り口の向きなど日差しが殆ど入らない設計になっていて、店内は薄暗い。
そんな店の奥、接客カウンターの向こうで椅子に座って文庫本を読んでいる店番らしき少年の姿があった。
この店は少年の実家が経営しているもので、書類上は別の人間を立てているが実質的な店長は少年が務めている。
それ故、この店は少年にとって学院の図書館以上に自由のきくテリトリーである。
獲物となる対象が訪れれば、ほぼ確実に術中に囚われる羽目になるだろう。
もっとも、客足の少なさから獲物の出現は図書館以上に運任せではあるが…その時はその時、が少年のスタイル。
ただ静かに、読書に没頭しながら客の訪れを待ち続ける。
なお主な客層は通常の書店では見つからないような商品を求めるマニアックな本好きか、
遠方の客との本のやり取りの依頼を受けた冒険者あたりとなる。
少年の修理の腕はそれなりに定評があるため、そうした依頼もぼちぼちやってくる。
「…ん」
そうしていれば来客を告げるドアベルの音が響いて、少年はゆっくり本から顔を上げ
珍しく現れた客の姿を視界に入れた。
さてその客は少年の獲物になりうるような者なのか、それともなんでもない一般客か…。