2024/12/28 のログ
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ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」にプリシアさんが現れました。
プリシア > 此の場所に来たのは本当に偶然の事だった。
平民地区に住んでいるお友達との約束を終えた後の帰り道、其の古書店が目に入る。
色んな事に興味を持つ好奇心旺盛な性格も在れば、こうしたお店は物珍しく面白そうに映るもの。

静かに入り口の扉を開けるのだが、ドアに設置されたドアベルが音を鳴らす。

「あ……え、えっと…」

其の音にちょっとだけ吃驚してしまい乍も、店内に入れば先ず入る人の姿は奥に見える少年の姿。
此方へと目を向ける彼からしても、物珍しい客と為るだろうか。
一見すれば幼い少女でも、特徴的な頭から覗かせる角、背中の翼にスカートの裾から見える尻尾。
小さくも其れ等は竜を象徴するものなのだから。
取り敢えず、とペコリと小さく頭を下げて挨拶をすれば、なるべく音を立てない様に静かに移動。
ズラリと並ぶ本を特に何か目的を持たない侭に探り始める事にした。

ラリー > 「…、…」

視界に飛び込んできた客の姿に、少年は思わず瞠目する。
…といっても少年の表情筋は硬く、よく見ていないと判らない程度だが。
とにかく、竜の特徴も露な幼女という珍客の姿に、少年は2、3度瞬きをしながらその動きを目で追った。
特にあちらから声をかけられることもなければ、少年からも何か言うこともなく。
本の並ぶ棚に向かう様子を見届け、顔を本に向け直しながら思考する。

…あの少女を獲物とすべきか否か。
ドラゴンの少女というのは珍しいし興味深くはある…が、如何せん幼すぎる。
実年齢がどうかは判らないが…見目は幼女のそれだ。相手の体型などにさほどこだわりのない少年でもいささかの躊躇が出た。
それになんというか…自分の中の何かが警鐘を鳴らしているような感覚がある。
妙にネガティブな要素を探しがちな思考になっていることからも、それは伺える。
…ならば今回は、やめておくべきか。

そう結論付けると、椅子の背もたれにゆっくりと体重を預けて本の文字を追う作業に戻る。
その後は、客である少女から何か話しかけられない限り少年は動かないだろう。
立ち読みして時間を過ごすも店をあとにするも、少女の自由で…

ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
プリシア > 此れといった目的は無くも、知らない事を知りたいといった考えを強く持っている。
此処に並んだ本は見覚えの無いものが多く、どれも手に取って見てみたいと考えるのは当然で。
然し、学院の図書館と違い並んでいる本はどれも商品として在るものだ。
だからなのか、取り敢えずはタイトルだけでも見てどんな本が在るのかを探ってゆく。

何れは何処かで知って、其れを深く知ってみたく為った時にでも手に取れば良い。
そうして、特に其れ以上の何事かも起きないのであれば、其の侭時間は過ぎ、此の古書店を後にするのだろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からプリシアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にアキアスさんが現れました。
アキアス > 「冷えぇ冷えぇ。ホットエール頼む、あとは腸詰かなんか適当に」

平民地区の食堂兼ねた酒場、駆け込むなり口早に注文をする男。
人も疎らな昼下がり。冷える店外から暖かい店内に入れば、
窓際の席を陣取り、巨躯を包む冬での活動時に纏うコート、革手袋を脱いで傍らの席に放る。

まだ雪が降り積もるようなふうではないにしろ、底冷えするような季節は冒険者は仕事の様相も変わる。
実りの季節を過ぎて採取依頼は少なく、かわりに季節なりのものの採取が増え、
けれど普段なら手ごろな駆け出し向けのそれは、気候や生息地の都合で逆に難度が上がり。
討伐依頼自体は場所や冒険者たちの都合にも依るが、活動する獣が減るも討伐に出る者も減るから、ほどほどにある……が、やはり気候のせいで野営までして繰り出すには準備が要り、手間が変わる。

程よく稼げて懐具合に余裕を残せるなら、そして季節ごとの依頼の傾向を知っているなら、冬越えのために蓄えを残して過ごすことを選ぶものも多い。

窓から道行く者を見れば、冒険者らしきものも幾人も見えるが、はてさて彼らはどう過ごすのだろうか。

「ま、俺はゆっくりさせてもらうがねぇ……おっと、あんがとよ」

男はこの冬は首尾よく蓄えを置けるほどの稼ぎがあったらしく、あくせく働くほどではないらしい。
日の落ちないうちから、運ばれたホットエールで身体を暖め、腸詰にかぶりつく。
あとは女癖の悪さから散財でもしなければ、悠々自適に過ごせるはずで。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアキアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエリビオさんが現れました。
エリビオ > 歩む夜の街並みにくるりくるりと視線を巡らせる黒瞳が物悲しげに細まる。
かつては聖夜を祝う巨木の飾りつけは取り外され、街並みを飾る灯火も飾りつけはない。
どこかで楽団が奏でていた聖夜の祝福歌も聞こえない。

「時間が移ろうのは早いね。
 クリスマスの雰囲気、好きだったのにサ」

呟く声もシンシンとした夜の空気に響き渡るほど、人の気配は少ない。
年を越そうと忙しく走り回る配達人が時々通りすがるだけ。
は、と吐く息すら白く色づきそうな寒さの中で、中央広場のベンチに腰をおろした少年は。
何をすることもなく冷たくなった手に熱い吐息を吹きかけながら周囲を見渡していた。

エリビオ > 行き交う人々をぼんやりと眺めた少年は、ぽん、と軽やかに膝の反動を活かして立ち上がり。
再び街の中へと消えていった。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエリビオさんが去りました。