2024/12/10 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にラッツィオさんが現れました。
■ラッツィオ > 平民地区の酒場が立ち並ぶ通りを男はぶらついていた。
冒険者ギルドに程近いせいで、昼夜問わず賑わっている。
厳密には冒険者ではないこの男も、冒険者には頼みづらい仕事が回ってくることも多く、王都の滞在中には足繁く通っていた。
そろそろダイラスに帰ろうかという前夜、飲む店を決めかねており。
「左曲がりの若木亭――……いや、あそこの可愛い看板娘は、嫁いで辞めちまったんだったな。
貴族サマに見初められたんじゃ、仕方ねェ」
考え事をしていたせいで前方への注意が少しおろそかになっており。
とん、と誰かと肩がぶつかった。
無用な諍いごとになる前にとりあえず詫びを入れておこうと、ぶつかった相手を振り返る。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に枢樹雨さんが現れました。
■枢樹雨 > その女はどこか覚束ない足取りで通りを歩いていた。
視線は足許ばかりに落とされ、右へ、左へ。
視界の端に路地を捉えれば、その奥へも。
時折立ち止まるのは、露店の影や立て看板の下を覗き込む時。
そうして時折首を傾げては、しばしの思案の後に再び歩き出す。
――――そんな繰り返し。
其れが止まったのは、額を何かにぶつけたから。
がっしりとしていて、けれど硬質な石のような感触とも違う、何か。
軽い身体は容易く後方によろめき、カツッ…と下駄を鳴らして尻もちをつきそうになり。
■ラッツィオ > 正確には衝突したというより、軽い物体を弾いてしまったような感覚。
こちらの身体はびくともしていないが、ぶつかった相手にとっては全く違うだろう。
眼の前でよろめきそうになっている相手へ咄嗟に手を伸ばし、体勢が崩れる前に二の腕を捕まえた。
力を込めて手前に引き、体勢を元に戻させる。
勢い余って胸元に抱き留める形になってしまうかもしれないが。
「悪ィ、余所見してたらぶつかっちまった。
怪我とかしてねェよな?」
目につくのは彼女の頭から生えた2本の角。
もし亜人ならば、外見に反して人間以上に頑丈と考えられなくもないが。
勢いよくぶつかっただけにまずは心配の声をかける。