2024/07/20 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエンさんが現れました。
エン > ざあざあ、ざあざあ、ざあざあ――
バケツをひっくり返したようなどしゃ降り。
大粒の雨粒がひっきりなしに降り注ぐ大雨。

「……降参だよ、いや、ほんと、マジで」

王都を走る河川。の、傍にある遊歩道の一角。
大きな街路樹を雨避けにして手近なベンチへと腰掛けて嘆息する。

ほんの少し前まで晴れ間も覗く曇り空だった。
陰ってきたな、と誰かが言っているのを耳にして、確かに湿気が増してきたな、と思った。
散歩も丁度終えようかと踵を返したがしかし遅かった。
お天道さまに白旗を上げてみるもののご機嫌は治らず。
濡れて帰るのは良いにしても、こう雨音が喧しくてはまるで他の音が聞こえない。

河川が勢いを増す、音。
川面に雨粒が当たって飲まれる、音。
手摺りや歩道に街路樹の枝葉へ雨粒が当たって弾ける、音。
大雨にあたふたと走る人の、足音、大雨に悪態を付く人声。
等など、等など、等など……
人混みの活気の騒音だけなら兎角こうあちこちに音の大洪水があっては、耳を頼りにしている己にとっては致命的である。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエンさんが去りました。