2024/04/29 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエイリさんが現れました。
エイリ > 「せっかくワリのいいお仕事だったのに、欲張ったせいで損しちゃうなんてねえ……」

女は冒険者ギルド最寄りの酒場でカウンターにもたれ、昼から酒を浴びていた。
冒険者ギルドへの薬の納入を巡って同業者と口論になり、仕事を持っていかれてしまったのだ。
ギルドの仕事は大口なので手間がかかるが、そのぶん報酬もいい。
釣り逃した魚は大きく、鬱憤を晴らすため即座に酒場へ駆け込んだという流れ。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にエズラさんが現れました。
エズラ > 「でかい魚に逃げられたようだな、姐さん――」

彼女が酒を煽るカウンターの隣。
先客の男が声をかけてきた。
見るからに野卑な雰囲気を醸し出す、ごろつきという風貌。

「よけりゃおごるぜ、もう一杯――こっちはちと懐があったかいんでね」

どうやら一仕事終えた後であるらしく、気安い調子で誘う――

エイリ > ガラの悪い相手は見慣れている。
というより冒険者と呼ばれる人種の大半は、そういった連中だ。
なので怯えた様子もなく、奢られ慣れているといった自然な仕草で手をヒラリと振り、呼びつけた店主に追加注文を告げた。

「そうなのよぉ、ツイてなくて。
 といっても今回ばかりは(アタシ)がちょ~っとばかり欲張ったのが、拙かったんだけど。
 ……同じのもう1杯、アナタは?」」

もたれていたカウンターから上半身を起こし、彼のほうへ斜めに体を傾ける。
軽度のニンジツで見せかけを誤魔化している衣装だが、さてどう見えているのか。

エズラ > こちらの誘いを受けた相手が注文を取ってくれたのにあわせ、「同じでいい」と短く告げる。
さて、好色の男が酒場で女に声をかけるのはいつものことではあるのだが――
今回は特別。
身体を傾ける相手の姿は、一見するに色気のないローブ姿であったが――
こう見えて、意外に魔法魔術の類に心得のある男の目には。

「……それにしても、驚きだぜ――姐さん、“その格好”、目に毒だぜ――いや逆だな」

中空に指を踊らせる。
その指の動きは、ローブの奥に隠された、今にもはち切れそうな肢体の輪郭をなぞるような動きで。
どうやら、男の目には、うっすらとローブが透過されて見えているようであった。

――と、そこで酒が到着。
杯を傾け、乾杯を促し――

「――さて、どうだい――ひとつ傷心の姐さんを慰めてやりてぇって思っているんだが――」

それは勿論――酒を奢ろう、というのではない――

エイリ > 運ばれてきた酒を口につけながら、横目で彼の様子をうかがう。
術を見破れなければ、体を完全に覆い隠す地味で汚れたローブに見えているはずだ。
注目すべき部分があるはずもない。
しかし彼の視線は体の稜線を這うように熱っぽく、唇を三日月の形に艶かしく歪め。

「へえぇ、ちゃんと見えてるんだ、アナタ。
 だったら話が早いわぁ。
 どうする、ここでスる? それとも――」

間近にいる彼に手を伸ばし、カウンターテーブルの下でズボンに浮き上がる引き締まった腿に触れた。
長い指が腿の付け根まで辿っていき、股間に触れるか否かの位置を彷徨う。
目線を遣るのはトイレの方向だ。
あるいは店を出てもいい、と視線をドアへも移し。

エズラ > こちらの誘いを小気味よく受け入れた相手の態度に、男の表情も緩む。
するすると伸び来る手に抗うことなどせずに、こちらからも手を伸ばし――

「ムッフッフ、そりゃあ、姐さんのような極上相手にゃ、場所を選ばんとな――さっきも言ったろう、懐はあったけぇ、ってよ」

ローブの上から相手の腰を抱き――既に硬く屹立を始めている己の股間を、相手の腿のあたりに押し当てて。

「――馴染みの宿まで、案内するぜ」

そう告げるや、カウンターに二人分の酒代に十分な代金を置くと、相手を伴って店を後にする――

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエズラさんが去りました。
エイリ > 【移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からエイリさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシアンさんが現れました。
シアン > 平民地区。立ち飲み酒場――
ジョッキが打ち鳴らされる音に喧騒にちょっとしたステージの上で演奏されるロックな音楽にと賑やかな酒場。
そこな一角にて背の高い机に肘を載っけて寄っかかっては大きな大きな焼串を大口開けて齧り付く。
鳥串、焼き加減が絶妙だ、歯を少し押し返す弾力を噛み切ったら口内に溢れる肉汁で火傷しそうになりながら、
舌の上で油とここな秘伝のタレとかいう濃い味付けがよくよく混じって出てくる深い旨味をようく咀嚼して……

「ぷはー……!」

嚥下したあと舌に残ったしつこさは爽やかな酸味を伴うレモン入りのエールで流し込んで酒気混じりの一息を零す。
仕事終わりの一杯。
飯は済ませたがもうちょっと腹に入れたいし酒も飲みたいし、と、
ふらっと立ち寄った此処は大当たりだった。
腰を落ち着けられないのはちょいと慣れないが飯も美味いし酒も薄めちゃいないし客層も悪くなければ音楽もノリがいい。
値段も手頃ときてはこれは暫く仕事終わりには通うことになりそうな予感をひしひしと感じつつ、

「バフート、か」

ここへ来る途中に配られていたビラを思い出して目を通してみれば、フリーマーケット開催のお知らせ。ただ、普通のそれではなく、奴隷市場都市で催される人身売買のそれであったが。
あまり行ったこともなければ奴隷が入用でもない、けれど、冷やかしで見に行ってみるのも面白いかも知れない。
掘り出し物があるとかないとか?
どんなもんなんだろね、と、奴隷のフリーマーケットなんて想像に難く首を傾げながらまた鳥串をひと齧り。