2024/03/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からトーラスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からシアリィさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にメルヴィさんが現れました。
■メルヴィ > 今日は休日だったから、適当に済ませなければいけない用事を片して、それからのんびりとカフェで一服。
意識を遊びモードに切り替えたならば、その後は愛飲している煙草やお茶の葉等の嗜好品を買い漁りに出かけて。
そして、楽しい休みの締めくくりとして、美味い料理と酒を求めて平民地区の酒場へとやってきた。
今日の気分は煮込み料理に果実酒の類を合わせて、ほろ酔い程度に仕上がりたい所である。
「――と言う訳でお店に入ったは良いけど、迷うなぁ」
小さめのテーブル席に通されたなら、ちょこんと椅子に腰掛けてメニューのボードを見る。
煮込みと言っても具材の肉によって味も変わるらしく、トマト系に牛肉とあっさり塩で鶏肉があるらしい。
他にも色々メニューは在るが、気分の合わせて考えると食指が動くのはその二つ。二択まで来て手が止まる。
トマト系の牛肉煮込みはぶどう酒で嗜むのが良さそうな一品だ。ずしっと来る酒精を受け止める力強い旨味がポイントか。
対する塩味の鳥煮込みは優しい味が特徴らしい。葡萄なら白か、或いは他の果実の割と軽めのものが合いそうな気がする。
どちらも甲乙つけがたい。とは言え両方を頼んで食べ切る程の健啖家ではない。ふーむ。足をぶらぶら、優柔不断である。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」に”徒花”ジョーさんが現れました。
■”徒花”ジョー >
不死者は食事を必要とはしない。
生命の輪廻から外れる以上、生命維持なんて行動を必要としないからだ。
しかし、ジョーは味覚もあれば食事を摂る。単純に食事が楽しい、即ち趣味だからだ。
「(思ったよりも時間がかかったが……きな臭い経歴でも正式な教員になれるのが今の学院か……。)」
紆余曲折を得て、ついに必要としなかった一定の所属につくことになった。
それ自体は良いが、一応の経歴はそれとなくぼかしておいても入れたのは人員不足か。
或いは、それほどまでの体制が崩れているのか。恐らく両方だろう。
うんざりするな、と憂鬱な気分をため息に乗せながら歩く路地。
現世に嫌気が指しているのは何時もの事だが、こういう時は気晴らしが必要だ。
そう、手っ取り早いのは飯だ。何か手頃な場所はないかと早足になる。
「(焦るんじゃない。俺はただ、美味い飯を探しているだけだ。)」
胸中ぼやきながらふと、目に入ったのはとある酒場の看板。
酒場。騒がしい場所は好きじゃないが、この先に真っ当な飯屋があったか記憶に無い。
後で時間をかけるよりも、今日は此処で妥協してしまおう。
そう思い戸を開ければ思ったより人が多い。しまったな、と少し後悔。
とは言え、このまま出ていくのも後に引ける。
相席でも良いと、店員の承諾を得て案内された先には小さな少女の先客。
「……すまない、空いている席がないから案内された。相席でも問題無いか?」
メニューを決めかねているであろう少女に、抑揚のない声が断りを入れる。
■メルヴィ > あまり変わらない表情だが、その下では様々な思考が巡り、複数の観点からメニューを考察している。
鶏肉は骨付きだろうか。だとすれば手が汚れてしまう。しかし骨付きの鶏肉と言うのは豪快で良い。
或いは牛肉はどの部位を使っているのだろうか。あまり筋張って硬い所は嫌だが、確認する術はあるか。
ふむぅ、長丁場になりそうだ。そんな少女の様子を見て、店員が何やら声をかけてくるものだから。
「――とりあえず前菜……ハムを使ったサラダとレモンの果実酒をお願い」
時間稼ぎの注文をして、再びメニューに目を落とす。じぃ、と穴が空きそうな程に見つめての検分。
いっそサイコロやコインで決めてしまった方が楽なのでは無かろうか。とは言え妥協はよろしくない。
二度目の長考。チェスの指し手であれば持ち時間を目一杯に消費――否、浪費していると言っていいだろう。
尚も決まらない。むむぅ、なにか切欠があれば。再びメニューから顔をあげると、丁度相席の問いが舞い込む。
ちらりと視線を向けるも、そこに居たのは色合いの薄い青年だ。少女としては、特に断ることもない。
「構わないよ――あぁ、そうだ、君は牛肉と鶏肉、どちらが好みかな?」
相席の対価、と言わんばかりに問いかける。その答えを以て、少女は自分の晩酌のあてを決めるつもりだ。
何せ、世の中には十字路の真ん中に立ち、目を瞑って聞こえた声や音を頼りに物事を定める辻占いなども在る。
どうせ自分で決められないのだ。こういう時は他力本願。彼に選んでもらった方に、酒も合わせて頼むことにした。
■”徒花”ジョー >
「礼を言う。」
先ずは軽く一礼。
ゆるりと隣へと座れば、持っていた杖は足元に立てかけておく。
先ずは一息吐いた。酒場には似つかわしくない物静かな雰囲気だ。
「牛肉と鶏肉?……そうだな、今の気分は鶏だな。
特にそうだな……ササミとか、ぱっさりしたものの気分だ。」
食事に関しての好き嫌いはあまりないと自負している。
鶏肉も牛肉も、どちらも美味いものは美味いのだ。
ただ、今の気分で言えばどちらかと言いうと鶏肉の気分だ。
特にあの部位、鶏肉のパサパサと濃い味付けの雑味ある味わいが欲しい。
……考えていたら、本当にそういうのが食べたくなってきた。
口内にちょっと溢れる唾液を静かに飲み込んだ。
「お前は此の酒場によく来ているのか?
もしそうなら、オススメの品を聞きたい。」
ならば此方もと少女に一つ品を託すとしよう。
徐ろに開いたメニューを翠の双眸は静かに流し見。
酒場、というだけあって酒とそれに合わせたメニューが豊富だ。
酒を飲む気はないし、そもそも飯の気分だ。
「どうせなら、今日は油と雑味があるメニューが良いんだが……。
……別にそうでなくても、俺には関係のない話ではあるが……。」
「酒は飲める年齡なんだろうな?」
別にそうでなくても引っ張り出す気は毛頭ない。
自己責任の範疇ではあるし、存外見た目というものは当てにならない。
要するにお節介の範疇で、横目で相手を見やって訪ねた。
■メルヴィ > 方や外見だけはローティーンの少女、方や酒場には似つかわしくない静謐な雰囲気の青年。不思議な相席である。
とは言え、衆目は自分の卓に乗ったご馳走と酒に夢中で、わざわざこちらに注目してくる様な物好きは居ない。
問いかけの返答は鶏肉だった。であれば今日のアテは鶏の煮込みだ。だが、これは果たしてむね肉か、もも肉か。
どちらが使われていても美味いものは美味いから、どうせなら二人の好みが両方満たせるものだと良いのだが。
「なるほど、では鶏の煮込みを大盛りで。それから取り分け用の皿は二つ用意して欲しいかな」
相席の確認に着いてきた店員をそのまま呼び止めると、ようやく決まった回答を放り投げる。
質問の駄賃として、彼にも煮込みを分けてあげることにする。懐はそこそこに潤っているのだから問題ない。
続く彼からの問いかけには、はてさてどうしたものか。こちらも飛び込みで入った次第。この酒場の初心者だ。
とは言え、それだけを答えにするのも面白くない。ならば、自分が食べたいと思う別のものを挙げてみるのはどうか。
メニューの表を眺めつつ、続く彼の要望にも耳を傾けて。それを満たせるもので、被ってしまう煮込み以外だと――。
「油と雑味、ねぇ……例えば、羊肉の香草焼きなんかは油っぽい部位だと案外お好みかも?
だとしたら、合わせるのは口の中をさっぱりと流せる柑橘系や酸味の強い飲み物が良さそうだけど」
お酒なら葡萄酒やその他果実酒。酒精を含まないなら、果汁を水で割った果実水なんかが良さそうな気配だ。
或いは、油を流すという点では渋めのお茶でも良いだろうか。あれはあれで苦味や渋味が大人の味で快い。
酒は飲める年齢か。そんな問いには、一つ頷くと、珍しくくすくすと小さく笑ってから。
「大丈夫、見た目はこんな姿だけど、酒場の店主よりも生きてるさ。いくつかは知らないけどね
――あぁ、時間稼ぎに頼んだ前菜が届いた様だね。お酒は先に頂いてしまうが、サラダは摘んでも良いよ」
外見と実年齢が乖離している少女は、慣れた風に答えながらやってきたサラダと酒を受け取った。
ついでに摘み食いの許可も出しておく。一応使用済みの食器が触れる範囲には気を使う予定だが、少女的には間接キスなど気にもしない。
寧ろその本性――半分混ざった淫魔の性としては、多少の体液は味見に有用だよね、と前向きな評価ですら在るのは秘密だ。