2023/11/22 のログ
■アザン・フェーグス > 『後日継続予定』
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からアザン・フェーグスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からフワラさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にチョンウェンさんが現れました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にシャーニィさんが現れました。
■チョンウェン >
夜のマグ・メール平民地区。夜の街道を歩く人物が一人。
星空満点、街灯の光に煌々と乱反射する銀髪を揺らし、ルンルン気分だけ歩いていく。
その散歩後ろには礼装の女性。秘書として今日は連れているメリルという女性。
凛とした雰囲気で歩く彼女と比べて、先を歩く人物は何処か軽い。
「しかしねぇ、メリルくん。今日の市場はめぼしい子はいなかったねぇ。」
趣味で行っている奴隷巡り。奴隷市場で求めるものは性奴隷だけではなく
今はどちらかと言えば村の開拓に役に立ちそうな人材を探していた。
ふぅ、と残念そうな中性的な声が溜息とともに吐き出される。
メリルは『そうですね』と、素っ気なく返した。彼女は会話が得意で無いことは知っている。
相変わらずだねぇ、とチョンウェンは肩をすくめる。
「今日は収穫なしかぁ。ま、帰ろうか。メリルくん。寄り道するには遅いしね」
秘書といえど、四六時中連れ回すのも可哀想だ。
のらりくらり。二人で人気のない帰路を進んでいる最中だった。
■シャーニィ >
ぼう、とした人影が一つ。
それは、どう見ても少女なのであるが……特徴、といわれると判然としない。
十人いれば十人が違う回答を出すことだろう。
そんな奇妙なソレは
「む、ぐん……」
がぶり、と手にしたナニカの獣にかぶりついていた。
生で丸ごとかじっているのはご愛嬌……と言っていいのだろうか?
「うまい……のか? いや、多分うまい。
よくわからぬな……」
めり……むにゅ……ごり……
時折異様な音が混じって咀嚼音が静かに流れる。
「……しかし、だ。なぜにこんな真似をせねばならぬ。
これというのも、ヒトの世がややこしくなっておるからではないか?」
少女は色々と思い起こす。
金 金 金
とかくヒトの世は金とやらがいるようだ。
いや、かつても在ったような気もするが、そんなの興味なかったしろくに記憶はないのだが。
「やるべきこともまだ決まっておらぬというに。
これでは、その前にどうにかなってしまいそうだが……」
夜の街道を見回す。
薄暗くなってきた辺りは、おそらくは物騒、といってもいい具合にはなってきたかもしれない。
よく走らないが。そもそも多少のことなら怖くもない。
むしろ怖いのは退屈に殺されたり、空腹に殺されることだ。
さて、今後どうしたものか……
そう思った矢先
「……うん? ヒト……ヒト、か? 2…か?」
向こうからやってくる気配に注意を向ける。
些末な物なので気にかけてはいなかったが、近くともなれば流石に多少は気になる。
しかも、なんだか妙な匂いがする気もする。
やや警戒の視線をそちらに向けた。
■チョンウェン >
そうこう歩いていると正面に人影が見えた。
此処は街中だ。人とすれ違うこと自体は珍しくない。
さて、誰だろうと目を凝らしてみても……よくわからない。
眉間にシワを寄せ、表情が険しくなる。
「んん……?ん~、なんだろうねぇ。女の子に見えるけど、ねぇ……」
それ以外の特徴ははっきりとしない。
有り体に言ってしまえば、それこそ"少女の人影"と言うべきしか無い。
彼女から漂う空気感が、此方を警戒していることをチョンウェンは肌で感じた。
怪異の類と思ったが、思ったよりも"可愛い"存在かも知れない。
毒気を抜かれた。そう言わんばかりにふ、と笑みを浮かべた。
「メリルくん。ちょっと待っててね。ボクが見てくるよ」
ひらりと手を振り、一歩、二歩。ゆるりと足取りが少女の人影に近づいてく。
メリルは心配する様子もなく、チョンウェンに一礼。信頼の証だ。
にこにこ糸目の笑顔を崩さず、その人影に声をかける。
「やぁ、こんにちは。良い夜だね。ちょっと肌寒いけど、夜空も綺麗だ。
所で、お食事中だったかな?ソレ、おいしいの?」
なんて、矢継ぎ早に訪ねていく。
さて、彼女にとって"どっち"に見えるだろうか。