2023/09/24 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区 古書店」からラリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区2」にロゼさんが現れました。
ロゼ > 休日の市場の賑わいは凄まじいものがある。
小さな軒から大きな店、風呂敷を広げる露天商があちこちで商いの口上をのたまい、市場通りは並々ならぬ活気に満ち溢れている。
其処に集った町民達もまた、日用品や食料、嗜好品や武具などありとあらゆる品を求め一挙に群がっていた。

つい先日この市場の元締めに融資の名目でばらまいた金は、なるほど大きな実りとなって自分のところへ帰ってきそうである。
今日は抱える男客もなく、爵位持ちとしての火急な要件もない。だから、視察を口実に気分転換で外へ繰り出していた。
思いの外金の周りが早く、読み違えの無かった先見を自分自身手放しで喜びたいところではあるが―――何しろ人が多すぎた。
人通りの多い場所だからと近衛を連れずに繰り出したが、人除けや足の確保に二三引っ張ってくればよかったかもしれない。

小さくはないがそこいらの異性に囲まれれば忽ち空しか見上げられなくなる視界を仰がせ、せめてどこか脇に逸れる抜け道は無いかと通りの端を選んで歩いた。

「……ッ (ドン!と後ろから何かにぶつかられる) ――――――ッわ、」

忽ち前のめりによろけ、たたらを踏んだ。

ロゼ > 壁に手をつき寸でのところで転倒を免れた。
小鳥のように早鐘打つ胸をひとなでして溜息をついた。
顰め面をし空と人垣を睨んだあと、ようやく通りを抜け出したのは日が暮れる頃だったとか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区2」からロゼさんが去りました。
ご案内:「平民地区 ヴァルケス武器防具店」にイーヴィアさんが現れました。
イーヴィア > (久方ぶりの帰宅……
店舗では在るが、兼自宅でもあるので表現としては間違って居ない
まだ、開店中であり、他の従業員も清掃や客対応をしている中で
軽く、戻ったと言う挨拶だけを掛けて、何時もの席へと腰掛けた
机の上には、己が不在の間見せて起きた事のメモが張り付けられて居る

無事に納品が終わった事、客とのいざこざが起きた事
店内で暴れた相手を放り出した事、己への注文が入って居る事
店を遣って居れば、この位の事は日常茶飯事として起きる物だから
別段、顔をしかめる様な事ですら無いし、何時も通りと言えるのだが
其の中でも、特段に己が気にしなければならない、危急の問題が、ひとつだけ。)

「―――――……やっぱり、そうなったか。」

(――一枚の羊皮紙を手に取れば、其処に記載されている文章に目を通す
鍛冶屋である以上、必須となるのは、修繕や製造に必要な素材の類だ
だが、其の羊皮紙には、各種素材の仕入れ価格が日増しに値上がりし
何より、流通量そのものが、減りつつある、という報告で在った

――原因は、容易に推測出来る。 アスピダの件だ。
軍が戦力を増強し、軍備を整えれば当然、必要となる装備に素材を消費する
元から希少な素材よりも、こう言う時は寧ろ、鉄や銅と言った
汎用性の高い素材の方が重宝され、消費される物
需要に対して、一時的に供給が間に合わなくなる事で、素材不足が発生するのだ

鍛冶屋連中の間では、凡そ予測されて居た事だ。
故に、此方も事前に対策を打ち、可也多く在庫を抱えるようにして居た
だが、其れでもこの調子が続けば、遠く無い内に商品への影響は出て来るだろう
其の前に、何処かで再び、在庫の確保や仕入れに目途を付けなければならない。)

「やれやれ、折角方々に根回ししたってのになァ…。」

イーヴィア > 「鉄…銅…、……そうか、銀もか。
まぁ、アンデッド相手じゃあ、銀はそりゃ重宝されるよなァ…。
……いっそ、他国からの交易品に頼るか…?」

(――仕方が無い。 アスピダの内情が分かったのは最近の事だ。
相手方に死霊の類が混ざって居るからか、銀やミスリルの類に関しては
需要が高まる一方となって居るし、此処から先も一層顕著となろう
元から希少な鉱石の類だ、王国の採掘関係が、軒並み国に抑えられている以上
流通の優先が、軍備拡張に中てられて仕舞うのは止められぬ

――だが、だからと言って、他国からの交易を頼った所で
次に纏まった量を仕入れられるのは、何時になるか分からない
鉱物は運ぶには重く、価値の或る物だ。 交易商たちも、王国の内情は把握してるだろう
不足している物だからこそ、相場よりも高く吹っ掛けて来る事だって十分に在り得る。

……己が個人で採掘に向かうにしても、限度は在ろう。)

「纏まった量で仕入れられなくても、小規模で買い取りを強化するか…。
……っても、今看板でも出そうもんなら、貴族連中に因縁でも吹っ掛けられかねないからなァ。」

(『この戦時下において不敬であるぞ』だとか
『余剰が在るなら国に召し上げるべきだろう』だとか
まぁ、其の辺りは色々だ。 在り得ない事では無い。
今でこそ、貴族階級からの嫌がらせ、めいた物はかなり減ったが

――少しでも穴が在れば、突いて来るのが連中だ
勿論、そんな人間ばかりでは無いと言うのも、重々承知はして居るが
小さく溜息を零しながら、暫く続ける、帳簿とのにらめっこ
多少の赤字を覚悟した所で、直ぐに如何こうなるほど体力不足ではない、が
せめて従業員の給金くらいは、確りさせたい所)。