2025/04/28 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にグスタフさんが現れました。
グスタフ > 街の宿屋兼食堂でパンをかじる。
今日は胡桃の入ったパンだが、噛んでも噛んでも飲み込めない。
仕方なしに、無理やりワインで流し込んだ。

食後に一服、煙草を吹かす。

この宿屋、食事もちょっとした有名店であったが。
出会い系の宿としても知られている。カウンターでいくらか払うと色つきの札がもらえる。
札の内容によって、友達募集やらセフレ募集やらいろいろあるわけだ。
今、男はセフレ募集の札を下げて、ぽけーっとしている。

グスタフ > ぼけーっとしたまま時は過ぎ、帰っていった。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にアデルさんが現れました。
アデル > 平民地区の大通りに面した冒険者ギルド。
朝から受けた依頼の達成報告を終え、多くない報酬を受け取っては次の依頼を探しに向かい。

「今の時間だろこんなものかな。俺だと受けれないのが多い」

依頼はあるのだが害獣や妖魔の駆除、九頭龍山脈を越えてダイラスへの荷運びなどランクや年齢で受けれないものばかり。
採取もあるにはあるのだが、自分の活動範囲では見たことがないもの、報酬が極めて安いものなどで受けれないや、受けようと思えないものばかり。
後は町中清掃や路地裏の見回りなど、冒険者?という依頼もあるがこれは最後の手段であり。

「臨時でもパーティ募集も…ないよね」

そう言うものも今は見られず、清掃でも受けるのが健全かもしれない。
そんなことを考えながら依頼を眺める。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にれあさんが現れました。
れあ > そこはお昼の冒険者ギルド。
仕事を求めてやってきたのは、見た目に反して(?)新米冒険者の異邦人。

場内はそれなりの賑わいといった処で、基本皆仕事に困っているのでしょう。
仕事斡旋の掲示を覗きに行き、「赤毛の子供」の隣に立って依頼を見る。

「ランクとかあるの?」

と、これは独り言。高額依頼の募集要項を見て、自分の冒険者登録証を確認する。
当然の様にランクを満たしていないので、ため息とともに肩を落とす。

後は町中清掃や路地裏の見回りなど、冒険者って何だろう?って感じの依頼がある。
まあお金をもらえるのならそれでもいいけど…と隣の「子供」をちらり。
この手の仕事は、まさに彼のようなお子様向けの仕事だろうから、自分が手を挙げるのを躊躇われた。

「ねぇ、もっといい感じの依頼ないの?」

なんて役人に声を掛けるけど無視されて、また仕方なく依頼板を眺める。

アデル > 何度も依頼をこなし実力を認めさせれば依頼の幅は増えていく。
しかし新米の自分は地道にこなしていくしかないが、その依頼が今はなく。
いつの間にか隣にいる女性に驚くも他に見落とした依頼がないかと依頼を探す。

「それはあるよ。貢献度とか依頼の達成率、後はどんな依頼を受けたかで変わってくよ」

依頼の下に埋まっていた依頼、内容はやはり採取であるが依頼料は普通で量が多い割りに合わないもの。
それを元に戻しては聞こえた言葉にそう返して女性を見ると肩を落としているのが見える。

報酬が少なく冒険者かと言われると悩む依頼ではあるが、清掃や見回りはギルドからの受けはよくあるもの。
これにしようかな、と依頼を見ては視線に気が付き女性を見るようにして。

「これ、受けるならいいよ。何人でも受けれるのだし」

それに何時でもあるんだよ、というように簡単に説明を依頼版を眺める女性に告げて。
変わった服装だなと今になって気がついて、つい珍しさに見てしまう。

れあ > 独り言に返事をもらってビックリする。
どこかぶっきらぼうな口調だったけど、今のは純粋な親切心からの説明だろう。

「へぇ。なるほどねぇ…」

達成率なんてものもあったのか。じゃあ私今盛大に×が一個ついてるのかな。
そんな事を思っていたら、私の視線を丁寧に読んで、こちらの気遣いを機敏に感じ取った「男の子」が、依頼を譲ろうとしてくれた。

「でもコレ、多分君みたいな子供用の案件でしょう?私みたいなのがとっちゃダメだってば。君がやらないなら、別の子用にとっておくべきね」

これは悪気があっての事ではない。
珍しさを淡青緑の瞳に湛えつつ、こちらを見ている男の子に、結構気安く話しかける。

「ねぇ。これ私の冒険者証なんだけど、これで受けれる、一番ヤバイ依頼ってどれかわかる?」

首から下がって胸前で揺れる証を男の子に見せる。身長差は殆どないので、身をかがめる必要はなかった。

「たぶん私相当腕が経つから、遠慮なくおしえてよ」

そしてニコニコとほほ笑んだ。なんか自然と笑顔造ったの久しぶりだわ~。

アデル > 「だってさ、信用できない人に任せれない依頼とかもあるから」

例えば護衛や荷運びなどは頼んだ冒険者が依頼人に危害を、荷物の持ち逃げをしたりすればギルドの問題になる。
だから中にはそういう依頼もあるよと返し。

「え、違うよ。これはどんな冒険者でも受けれる依頼だから。何時もあって、今みたいに受けれる依頼がない人や短期間で稼げるのを受けたい人が受けるやつだから。あんな人も受けるんだよ」

子供用という女性の言葉にそんなことはないと首を振り。
酒場で酒を飲んでいる、それなりに実力がありそうな大男で儲けるからと指をさして説明し。
そんな大男はこちらに気が付くが、酔った笑みを見せてカップを掲げるので知り合いかもしれずで。

「ん……俺と同じのだから…このあたりかな。でも一人だと無理だよ」

冒険者証を見せられて聞かれるとそれに目を向けるが場所が問題、胸前ということに少し赤くなりながらも確認し。
それなら、と依頼を眺めて森の狼退治かゴブリン駆除を示すが、一人だと無理だとも付け加え。
あとは……森の奥にある薬草採取かなと話していく。

れあ > 懇切丁寧かつ要点を押さえた説明をうんうんと聞く。

「実力証明だけじゃなくて、信頼の証として、か」

言われてみれば納得の仕組みではある。「とりあえず任せてみよう」が成り立つ母国の傾向とは少しだけ違う文化が垣間見えた。

「へー、そうなんだ。じゃあ隙間時間に受けてみるわ」

あんなイカツイ(うだつのあがらなそうな)オッサンもやってるなら、私もやっていいよね。清掃と見廻り、どっちかといえば見廻りがいいかな。

登録証を見せた結果出てきたのが。狼退治。これは分かる。
ゴブリン退治。これがわからない。
薬草採取は、とりあえず脇に置いておこう。
今の説明で気になることは2点。
まず私のランクは目の前の赤毛の子と同じである事。
そして…。

「ええと、ゴブリンってよくわからないけど、猿みたいなのだっけ。一人だと無理なのはなんで?」

受けれるのなら一人でうけちゃおうと思ってるけど、親切な坊やからの忠告なので、掘り下げに行く。
チームじゃないと受けれない依頼??

アデル > 「実力を見せて信頼を得れたらランクも上がるし、高額の依頼も受けれるよ」

実力があるのに信用できない、その逆に大切な依頼を任せれないよね、と口にし。
出した依頼が失敗ばかりなギルドなら依頼も来なくなってしまうので、ギルドとしても所属する冒険者も困るからねと。

「依頼がないときはそれがいいよ。こんなのでも2,3日の生活費にはなるよ」

もちろん贅沢をしなければ、とつくのだが。それでも新人には貴重な収入源。
逆に最高ランクが受けようとすればギルドが止めるが、自分たちなら問題はないと。

そして見せられた登録証で受けれる依頼は自分と変わらないので説明は楽。
どれもこれもが新人向けで余程に無知か無謀でない限りは失敗の可能性が低いもの。
ただその中でもゴブリンだけは別格であるのを不思議そうにされ。

「猿って……似てるかな。ゴブリンって俺達でも受けれるけど知恵が回るし数が多いのがほとんどなんだよ。
あとはね、女の人で増えるからかな」

告げたことを掘り下げられていくと、自分も聞いた話がメインだが説明をしていく。
どういう感じなのか、その生態を知っている限りで。
そして一人で無理は複数なら逃げれるか、最悪誰か捕まっても直ぐに救援を呼べるからなどと説明をしていく。

れあ > これは為になる子だわ。今度から見かけたら用が無くても話しかけてみよう。
赤毛の男の子の、なんていうか子供なのにしっかりしてる様に深く感心する。
見た目より育ちが良かったりするのだろうか。

ちなみに母国の狼はヤバい。
手練れの武芸者でも、夜の峠超えで狼の群れに遭遇して命を落とすことがある。

さて、ここからはゴブリンの話。
なにその「女の人で増える」って。
増える????

女で増えるって、つまり、女を見ると寄ってくるってことか。
それとも、女に……性行為で増えるってことか。
そこが気になって、残りの話、逃げる時の話は耳に入ってきても脳に収まってない。

目の前の淡い青緑の瞳をじーぃっと覗き込む。
何て言うか、私より3つくらい下かな。ほっぺがぷっくりしてるな。
怪我したら泣きそうだな。
等々考察しつつ、導き出した結論は無垢。
この子は無垢。かつウブ。さっき少し照れてたし。
だから「女を見ると寄ってくる=増える」で確定だろう。

「女好きの…猿って事?」

ちょっと一緒に見に行かない?なんて言葉が脳内に浮かんだ。

アデル > 珍しい格好なのでもしかしたら他の国の人かな。
そう思ってしまい、それなら自分でわかる範囲は教えた方がいいよねと思い。
色々な人に教わった知識が役に立つのは嬉しいのもあり。

この辺りの狼は数がいなければ大した脅威ではない。
ただその中から魔狼が生まれるとその限りではないのだが。

自分なりにゴブリンがどう危険かを説明しているが若干言葉が足りず。
ギルドや先輩に聞いた話では毎年に油断した新人がゴブリンに浚われ苗床にされているという事実。
それをストレートに話すには経験が足りないというのもあり。

説明は通じたかなと思い女性を見ていると、瞳を覗き込むように見られては恥ずかしくなってしまい。
自分と背はあまり変わらないが年齢はたぶん少し上ぐらいに感じ。
何よりその恰好は年ごろの自分、一度だけ経験があるだけに直視するのが恥ずかしくなってしまって。

「そうだけど…ちょっと違うのかな。ゴブリンって雌がいないから人間とかで繁殖するんだって」

女性の言葉に少しだけ違うかな、と説明で聞いた言葉をそのまま告げ。
興味がある様子にまさかと見てしまう。

れあ > ん?私をみて恥ずかしそうにしている?
なるほどなるほど、そーゆー年頃なのね~。
そんな事を考えている私を前に、男の子は必死に言葉を探し、一緒にゴブリンを掘り下げてくれた。

男の子は、多分私を気遣って、「性交渉」みたいな言葉を使わず、「繁殖」って言葉も使わず、「増える」でお茶を濁していたのだった。

「…そっち…だったか。人間との間に子供を作る。へ~。じゃあ私が思う姿を人に寄せていかないとね…猿人。人猿。うーん…こんなかんじかな」

大き目なお猿さん。でも身長は私達と同じくらい。体毛は薄く。でも言葉はしゃべらない。棍棒程度の道具は使いそう。
取り合えず、イメージはつかめた。
ずる賢いといっても、まあ程度は知れてる。

「色々ありがとう。ええと、私はれあ。2,3日前にここに来たばかりだけど、今後もここで仕事を探してると思うから、よろしくね。懐が温まったら今日のお礼に色々支援してあげるから、何かあったら話しかけて」

大人の余裕をにじませつつ、かっこよく伝えてから、男の子の目の前で掲示板にあった「ゴブリン退治の依頼」をピッと手にした。
一緒にどう?と思っていたけど、そこそこ危ないらしいので、一人で行こう。
いざって時にこの子を巻き添えにしたくないし、私なら一人で逃げれるに違いないのだから。

アデル > この国ではあまり見ない服装、そして雰囲気にどうにも慣れず。
何より一度意識してしまうとどうしても気になってしまうのもあり。
それでも言葉を選びながら説明を続け、そしてちゃんと伝えれたということに安堵し。

「うん、そっちだよ。人間以外でも大丈夫みたいだけど、依頼で捕まった人とか誘拐された旅人とか村の人も多いみたいだよ。俺は見たことないけど、不細工な子供みたいだって」

自分よりも小さい感じで見た目はよくないらしい、これも聞いた話と挿絵の知識なのでうまく伝わるかなと。
あと賢さも個体差らしいが、そこまでの知識はなくて。

「役に立ったならよかった。俺はアデル、ここで冒険者をやってるよ。その時はこっちこそよろしく。あ、一人だと受けれないよ、それ」

2,3日前と聞くと自分もそう長くはないがそれでも自分のほうが先輩。
そんな女性がゴブリン退治の依頼を手にすると、一人だと無理だよと改めて告げ。
きっと役には立てないが行くならついていくというように。

れあ > 「ぶっさいくな子供か…そんなのに組み敷かれるのはイヤかなー。ムカつくなー」

と口に出して、あ、これは子供の前で言うべきじゃない下ネタだったかと秒で反省。
まあいい。私は負けない。
ぶっちゃけさっきあそこでお酒飲んでたイカツイオッサンより強いであろう自負もある。

アデルと名乗った男の子と分かれ、今からいっちょそのゴブリンを拝みに…と思っていたのに「一人じゃ受けれないよ?」と腰を折られる。

「ええ!?そうなの??」

確認の為に、役人の所に行き、「これ私一人でも受けれますよね??」と半ば誘導気味に尋ねるも、無言で首を横に振られた。

「なんでぇ!?一人はダメって書いてないじゃん!!」

と食い下がっても相手にされず。
隣のアデルを見る。

そこそこの危険があるのだから、無理やり突き合わせるわけにもいかない。
でもゴブリン退治したい!駆除したい!
そんな女の敵みたいなのをしばき倒して高額報酬が得られるならやらない理由がない。

「えーと。アデルはまだ子供なんだから。何かあったときに申し訳ないから、あのさ、あとで紹介料はらうから、誰か紹介してよ」

ね?おねがい。と身をかがめ。
ウィンクも盛って、勢いで説得を試みる。

アデル > 「でもね、見た目で油断してそうなる人が結構いるみたいだよ」

組み敷かれるという言葉に頬が赤くなるが、それはそれとし。
見た目で実力は判らないが、ゴブリン駆除を選ぶ当たり実力はあるのはわかり。

依頼書に書かれてはいないがゴブリン退治は一人で受けるならもう一つ上のランク、自分たちなら複数でないと断られるもので。

「そうだよ、ランクがもうちょっと上なら大丈夫だけど」

その言葉に役人に確認する姿を見つめ、答えは思っていた通りのものであり。
女性が何を言っても役人は首を横に振るばかり。

そして今度は自分に目を向けられ。

「子供って……これでも15歳だし、冒険者として1年仕事してるよ。俺が紹介できそうなのって……」
そうは言っても知り合いは似たようなランク、強さばかり。
唯一強いといえるのは先ほどの酒場の大男、あれでもランクは2つぐらい上であり。
身を屈め、ウィンクをする姿に一瞬だけ見惚れ、さっきの酒場の大男ならと返して。

れあ > 「なるほどねー…あいつかー…」

いきなりアイツ呼ばわりはダメだけど、つい本音が漏れる。

「ほら。一応相手があって、命のやり取りをするんだから、最悪を考えないといけないじゃない?」

これから言おうとしてるのはただのワガママだ。
アレヤダ。それをどうやって伝えようか悩む。

「今回の最悪って、死ぬ事じゃなくて、そのゴブリンに犯されちゃう事な訳じゃないですか」

だよね?と念を押し。
いやー…子供に「犯される」なんて言葉使うの緊張する。なんか汗ばむ。

「つまり、最悪の事態になったら、そんな最悪の私を見られちゃうって事なんですよ。アレに。それは嫌かな~…って。最悪がもっと最悪になるというか。それならアデルがいいかな。一緒にいって、戦わずに遠くから見てて、もし私が……となったら、誰か助けを呼んでよ。どう?この作戦。完璧じゃない?」

たぶん何も完璧じゃない。

アデル > 「あれでも強い人だよ、面倒見も良いし」

登録した頃は本当にお世話になった、見た目と違い面倒見がいい大男。
アイツ呼びに仕方ないよねと苦笑を見せるあたりそういう扱いは多いようで。

「そうだけど……薬草採取でも運が悪いと命のやり取りはあるよ」

ゴブリンに遭遇はないが単独の狼や猪には遭遇したのを思い返し。
最悪を考えるという言葉に、そうだよねと頷き。

「うん、殺されなかったらそうなっちゃうよ」

念を押されるとそうだよと頷く。
犯される、その言葉はろくでもないことだが、この国では貴族が気まぐれに平民を襲うこともあるのであまり衝撃を受けた様子はなく。

「多分その時は、あのおっちゃんは死んでそうだけど……。それでいいの?俺本当に戦えないからもしもは助けを呼ぶでいいなら…」

完ぺきという女性に心配しかないが、大男が嫌ならば他に知り合いは今はいない。
女性が言うのが最善かなと思うことにして。

れあ > そうか、仮に私があの大男とゴブリン退治に行って、もし私が…なんて時は、大男さんも死んでる路線に入ってるのか。
あれ?私が思ってるよりも深刻そうだぞ!?

「え~…どうしようかな~?」

私の中の最悪が更新された。私がゴブリンに犯される、その隣でアデルが殺されてる。これがダントツ最悪だわ。

アデルを見て、視線をあわせて、ゆっくり首を右に傾ける。どうしよっかな?のポーズ。

「アデルはゴブリン見たい?」

見たい!と返事か来たら行っちゃえの精神だった。

アデル > 最悪は大男は死に、女性は犯される未来があるなら、その時は凄い数だろう。
そう思うぐらいには大男の実力走っているので、ないとは思っているのだが。

「危ないって思うなら別のがいいよ。俺でよかったら案内もできるし」

もしそうなったら自分は全力で逃げて直ぐに助けを呼ぶだけ。
実際はどうなるかはわからないのだが。

女性と視線が合い首が傾くのを見ては悩んでいるのがわかり。

「見たいけど…無理は駄目だよ?」

安全第一だよ、と女性に告げ、それでも行くなら自分で言ったのでついていく精神で。

れあ > 「はいはい。安全第一ね。じゃあ行きましょうよ。アデルは今は15歳の子供だけど、きっとゴブリンみたいなのはどこかで経験しとかないとダメでしょうから」

先ほど彼がもう15歳だよ!的な口調だったのを思い返し、それでもまだ子供だと念を押す。

行く!となったらもう心のスイッチが入った。
やっぱり私が後れを取るはずもない。
心配なのはアデルだけど、この子の面倒を見つつでも、行けるでしょ!
そうと決まれば、スッと役人の方に向き直り、依頼文書を渡す。

「という訳で、この依頼。私たちがするから」

文句ないわね?と一瞥をくれてやる。あースッキリした。

「えーと、この任務地ってどこかしら。いつ行く?」

コンビとなった赤毛の男の子に、ちょっとワクワクしながら訪ねる。
これで借金も返せるし、まともな食事もできるし、そこそこ清潔な寝床も得られる。
夢しかなかった。

アデル > 「15歳なら大人だよ。冒険者を続けるなら経験はしないとダメなのはわかってる」

子供と言われるが、大人だよと返すが怒った様子はなく。
故郷ではそれこそ一桁から家の手伝いをしていたので子供扱いは思うことはあるが今更なので気にしていなく。

役人のほうを向いて自分たちで受けると宣言。
二人ならとしぶしぶと受注する役人の姿は別とし、女性はゴブリン程度はどうとでもなる実力があるのかな、見て。
もし倒せるならその時は討伐についていくという経験を得、失敗になれば急ぎ助けを呼ぼうと決め。

「そこから……?俺が案内するから安心して。ただ今からでも大丈夫だと思うよ。帰ってくるときは日が暮れてそうだし、最悪は野営すればいいし」

女性の言葉に場所が判っていなかった事に驚くが、大体の場所はわかるので案内すると告げ。
出発は今からでも明日でもいいよ、とそう返し。
女性の返事次第でそのまま出発することになって。

れあ > 確かに私の国でも15歳は立派な大人…なんだけど、アデルの風貌がなんか年齢以上に子供っぽいきがして、どうしても大人に見えない。
素直な分だけ、余計に子供に感じるのかもしれない。

「まだこの街の地図しか頭にはいってなくて。一応なんとか闘技場って所までは出かけたけど、馬車だったから街道沿いしかわかんないの。アデルが一緒で良かったわ。今からいけそうなら、行きましょう」

まずは現地で実物見ないとね~って話しかけつつ、男の子の脇にぴったりと付く。
無意味に腕に抱き着いて、案内してもらう気100%のポジション。


「さあ!ゴブリン退治!」

ギルドにいるほかのメンツにも聞かせる様に、高らかに依頼スタートを宣言する。

アデル > 身長のせいで子供っぽく見られてしまうがこれでも大人という自負はあり。
ただ人と話すのが得意でないのをどうにか会話を続けようとするのが、子供っぽく感じさせるのかもしれず。

「街の地図を覚えてるだけでもすごいよ。闘技場だとダイラスかな……?いいよ、それじゃ行こうか」

2,3日で王都を把握している様子にそれは凄いと純粋に驚き。
今からという女性に分かったと頷き出発しようとする。
そして脇にぴったりと付き、腕に抱き付かれる感触に驚きを見せるが落ち着こうと深呼吸をして。

「うん、いこう」

ギルド内に聞かせるようにスタートを宣言する女性のしぐさに少し子供っぽさを覚えては笑みをこぼし。
ともにギルドを後にして出発して。

れあ > 「忘れないでね。安全第一だから!」

そう念を押し、戦闘に加わらないように言い含めつつ。揃ってギルドを後にする。

初心者二人でゴブリン退治か~って視線を背に受けての出発。
実際の依頼がどうなったのか。それは後日のお楽しみ!

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアデルさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」かられあさんが去りました。
ご案内:「冒険者ギルド」にミストさんが現れました。
ミスト > 冒険者ギルドには、凡そ似つかわしくはないだろう、格好の麗人が一人立つ。
軽く見れば、ギルドに依頼しに来た貴族とも見えるだろう、風体だ。
ギルドの職員や、同じギルドの冒険者から見れば、そうで無い事がわかる。
身長は171、男とも女とも、どちらにも見えるような雰囲気を持つ、青い髪を短く切った人物。
蒼い色の口紅を好んで塗っている所と、その顔立ちから、女性にみえなくもない。
しかし、燕尾服着ている上半身は、男性か、と見まごうほどのなだらかさで、しかし、お尻の方はぷっくらしている。
ただ、そのふくらみに関しても、燕尾服の裾で隠れているのだ。

女装した男性なのか、男装した女性なのか、一目ではわからない、それが、この冒険者の印象。
その冒険者は、鼻歌を歌いながらも依頼の掲示板のほうに歩み寄っていた。

「んっんー♪
 ………おやぁ?」

ハスキーボイス気味のアルトの声が、小さく漏れて、喧騒に消えていく。
冒険者の視線は掲示板に向けられている。
大小さまざまな冒険者への依頼が張り出された、クエストボードなのだけども。
その内容を、水色の瞳でまじまじと見た後に、ゆっくりと職員の方に向いた。

「えっとさ、無いの?」

主語が無い、指さしながらの質問に対しても、受付の人は慣れているのだろう。
ありませんよ、と返答を返してくる。
その返答を聞いて、再度、クエストボードに向き直る。
困った、細い眉毛がハの字に、へにょんと垂れる。

「ソロ専用の依頼がない時も、在るんだねぇ。」

しみじみと、新人冒険者は、言葉にして漏らす。
チームを組めばいいだけの話か、と思考を巡らせていた。

ご案内:「冒険者ギルド」にグラスシエルさんが現れました。
グラスシエル > 冒険者ギルドの扉を乱暴に開く音。
ドアが軋む音と来客に視線が向くが

「――あ?」

それを受け止める――というよりガンを飛ばすように冒険者を睨む瞳。 綺麗な紅い瞳ではあるがどこかぬるりとした、暗い焔がもえてるような瞳。
小柄で背は低く、少年といった容貌だがどこか猫科の猛獣のような気配をしている。
実際のところ少年はガンを飛ばしてるわけでも睨みまくってるわけでも喧嘩を売りたいわけでもない。 むしろそういう面倒事は嫌いなのだ。 気性は荒いので売られた喧嘩は容赦なく買うが

背の翼は隠している。 濃紺のどこかの軍服のようなぴったりした服に身を包んだ少年はガツガツと重い軍靴の音を鳴らしながら――ポケットに手を突っ込んで受付に

「おい、ねーちゃん仕事終わりだ。 これ依頼主の領収証明。」

どーーーーしてもと頼まれた依頼は貴族の屋敷の執事。
グチグチグチグチ内心で毒づきながらも受けた依頼を終わらせ帰ってきた。
ちらり、と男装の令嬢――なのだろうか? に視線を送る。
睨んでるような、敵意を向けてるような視線
実際その実は

――女かね、随分背の高い女だな、いや超美形の男か?

ぐらいである。シンプルに目つきが悪いのだ。

ミスト > 物凄い音がした、木の扉が一気に全開状態まで開いて、壁にぶつかったらしい音だ。
新人冒険者もまた、その音のする方に視線を向けるのは、まあ当然だろう。
余りにも大きな音があれば、何があったかと警戒と好奇心が沸き立つのだから。

そして、その扉の音を作ったのは、少年らしい。
こう、全ての存在にケンカを適正価格(大安売り)で売ってますよと、言わんばかりの雰囲気だ。
それは、貧民地区で日々生き死にを潜り抜けている物乞いの子供が持ちやすい不屈さと、卑屈さが同居しているようにも見える。
冒険者となり、それがすぐに抜けるかと言えばそうではない。
というのは、新人の冒険者が彼を見た時の第一印象であり、彼の本質かどうかは、知らない。
顔を見ただけでの判断だし、視線をずらせば。

「これはまた。」

ミスト自身も、この場にそぐわぬ格好だ。
他の冒険者のように武器や防具を身に着けているならともかく、ミストは燕尾服。貴族の格好。
彼は、この国のものでは無いように見受けられるが、軍服……に連なるような、制服に見える格好。
それが、受付へと移動して、依頼の終了を報告しているのが見える。

「ふぅむ。」

彼がこちらを見ているのが判る。
依頼を熟しているというのは彼が冒険者だという事も示唆している。
しかし、今彼は依頼を終えたばかりだ―――。

「ねえ、キミ。」

そんなの関係はない(彼が依頼を終えた直後というのは)
此方を見ているのだから興味があるのだろう、にぃ、と青く彩っている唇を三日月に釣り上げて。
こつん、かつん、と革のブーツ慣らして少年(グラスシエル)に近づこう。

「体力余ってるなら、一狩り、行かない?」

にぃぃ。としている不敵な笑みを浮かべながら。
掲示板に余っている依頼を。
パーティ単位での依頼を指さして問いかける。

グラスシエル > ――あー力加減間違えた。 ここ最初だけ重いし硬いんだよな。

などと注目を集めた事を内心では申し訳ないとは思っているがはためからしたらどう見ても小柄な細身の少年が荒くれ者として入ってきた感じ。
しかも視線を見回す視線がこれ以上なく喧嘩をふっかけてるような睨みを効かせている。
元々戦闘漬け、殺し合い――を生業にしてた分本能的に相手から視線をそらしたりしない。 目は最も重要な情報源だからだ。
その職業病ゆえ、冒険者達の視線に全部ガンを飛ばしてることになる。

「あ?」

にこやかに近づいてくるミストに首をかしげ
――珍しい奴だな、大体は喧嘩売ってくるか嫌悪むき出しにして距離置くのに
目つきが悪いのも粗暴に見えるのも自覚はしてる
なのでこのように自発的に声を掛けてくるのは珍しいし、依頼――仕事を一緒にやろうとか言われるのは初めてだ

――ひょっとしたら王国どころか生まれてはじめてかもな

そんな事を考えながら、指さした依頼書を見て、露骨に眉を寄せる。

「えぇーこれ? パーティ用の?
――ショボくね? なーねーちゃんもうちょい上のない? 勿論報酬良い奴。 5人用でも8人用でもいいから。
ええ?二人だから? ねー良いじゃん良いじゃん。 俺君等に泣きつかれてやりたくもない執事やったんだよ? ねえねえあるんでしょ?」

明らかにペアの話をしてそうな麗人を横に、受付にもっと報酬の良いものをおねだりしはじめる少年。

「ちょーっと待っててな、こういうトキは絶対高いのあるってことだから。
――二人だと出せない依頼って事は、高いってこった」

ミスト > 彼は、ミストの事を冒険者と認識してくれたようだ。普通に考えるなら依頼人の方面を考えるというに。
誘ったのはミストの方だから、それはそうかとも思わなくもないが。
ただ―――誘った依頼はお気に召さなかったようだ。
もっと上をと、受付のお嬢さんに交渉を始めてしまう。

「キミ、待ってくれたまえ、キミ。
 誘っておいて、なのだけど、その依頼が良いんだ。

 ボクは、キミの事を知らないし、キミは僕の事を知らない。
 連携を取れるわけでもないなら、まずは小手調べ、とあいさつ代わり、と行くべきじゃないかな?」

彼は、お金が欲しいのだろう、冒険者をするのだからそれは当然。
ミストも、お金が欲しいかほしくないかでいえば、欲しいので、実入りが良いのは喜ばしい、が。

「ボクはまだ、新人(ニュービー)なんだ。
 手加減をしてくれないか?先輩。」

冒険者ギルドに登録したばかりで、まだまだ実績が足りない。
一応、ギルドの登録試験には、優秀な成績で通り、期待の新人と言われているけれど。
新人はどこまで行っても新人だ。
経験が足りないのだから、そこで慢心(俺スゲー)をする気にはなれない。

つまるところ、ミストは、初心者向け依頼(ゴブリン退治)などで、討伐系の感覚をつかみたい。
彼に声を掛けたのも、彼の雰囲気と服装から。
そういうのが大好き(戦闘狂)ではないか、とあたりを付けたところも、大きい。
とはいえ、自分がどこにあるのか(実力)を図らない限りは、まだ無茶はしたくない。

グラスシエル > ――なあなあなあ、俺執事とか嫌だったなー。それをさあ、無理聞いたんだしさー、いいじゃん。 俺のギルドでの依頼達成って知ってるっしょー?

受付嬢は困った顔をして隣の受付嬢に目配せして――ミストがそれを止めた瞬間、引き出しから依頼書を出そうとしていた。
ギルドはクランアントの信用も冒険者からの信用も最重視する。  いくら高報酬を求めても依頼の失敗はクライアントの信用を失うし危険を通り越して無謀な依頼を冒険者に渡さない。

「―――あ? …………ああ、なるほど」

少年の背は低い。 近いとかなりミストが見下ろす形。
故に上目遣いに――睨みあげる形になって

「ふーんふーんふーん……えーっと、戦闘経験がないってこと?」

――じゃあだめだわ、ねーちゃんそっちなし悪い悪い
とあっさりと受付嬢に謝って、先ほどミストが指さした方をひっぺがす。

「じゃあこっちな、魔物と戦うのが新人? 依頼を受けるのが新人?」

元々人に優しい、という性格ではない。 だが魔物と戦う以上は簡単な任務であろうと万が一はある。
矢が直撃すれば最悪骨をえぐられる。 刃が突き立てば歩けなくなる。 格下だろうが格上だろうがそこだけは不変だ。
依頼書をひらひらさせながら、目の前の令嬢を知ろうとする

「ああ、俺はグラスシエル。 グラスでいいぞ。
あとアンタ――名前もそうだけど、男? 女?」

眉を寄せ首を傾げてる。 どうにもどっかの悪ガキのようだ。

ミスト > 受付のお嬢様は、良い具合に困っているのが見える。
もう、悪ガキにちょっかい掛けられてそれでも仕事だから笑顔を作らなきゃいけない系の笑顔だ。
ひきつってるのが、よくよく見て取れる。
とはいえ、依頼を熟した冒険者に対して、強く出れないのもあるのだろう。
凄く助けて、と書いている視線がこちらに向いているのがわかる。

「判ってくれて、ありがたいよ先輩。」

自分の静止に、行動を止めてこちらに視線を向ける。
下から上へ見上げるように、にらみつける様子はガンつけられているようにもはたから見れば見えるだろう。
ただ、そこに彼からの敵意はないし、唯々、そういう目だと考えれば、彼は成程、色々と損してるんだなぁ、と感じる。

「そうだよ、僕は冒険者としての戦闘経験はないよ。
 と、行っても、一応ギルドの試験を受けて合格できる程度の模擬戦くらいはしてるから。
 依頼に、関しては、ソロで受けられるような、薬草採取、とかそういったのは、受けたことあるよ。」

彼は、聡明だとわかる。見た目でいろいろと損をしているのがわかる。
ちゃんと話をすれば理解してくれるし、此方の事を見ている。
それが、最終的に自分の為という流れだろうが、此方の事を計算に入れられるのは十分に、頭が良いものだ。
だから、包み隠さずに経験は伝えておこう。


「じゃあ、キミの事はグラス先輩と言ったほうが良いのかな?
 ああ、僕は、ミスト。
 男か女かは―――重要かな?」

彼の名乗りに、自分も名乗りを返して見せて。
性別への言及には混ぜっ返すように、口元を釣り上げて、返答して見せて。
軽くウインクをしてから。

「どっちの反応になるかは、判らないけれど。
 無いよ

さて、何が無いのでしょうか、と言わんばかりに、冗談めかしてみせる。

グラスシエル > 「あー違う違う、コレ討伐系じゃん?
――殺し合い、したことあんの? って聞いてんだよ」

まっすぐ、見上げる。
先程より顎を上げ、上目遣いではなく――しかし先程の視線より、まるで射抜くように、鋭く。

「模擬戦とか訓練とかじゃなく、殺すつもりの奴に刃物向けられたことある? そういう奴を殺すつもりで、剣ぶちこめる?」

さきほどの目つきが悪い、ではなく
冷たい
どこまで冷たい氷の刃を喉元にあてて尋問するような目つき。
見下してない、軽んじてない、新人だからこそ――命のやりとりができなかった時――容赦なく殺されるからだ。
だからここはとても重要だ。
格下だろうと、ゴブリンの子供だろうと――小さな果物ナイフでも、胸をざっくり刺されれば死ぬのだから。

「――まあいいや、ド素人ってわかっただけ十分だ」

こいつがどうなるかわからない。 それだけでも十分だ。
おののいて動けなくなるかもしれない、勿論問題なくうごけるかもしれない。
可能性があるというのがわかってるだけありがたい。

「先輩とか要らん要らん、どう見てもアンタからしたらガキでしょ俺。 女か男かは重要だぞ、とても重要だ、言っとけ言っとけ」

と、さっきまでの冷たい、氷のような気配が全く無かったように

「……あ? お前はっきりしとけよ重要だって言ったろ。
女なら汚いモンとか力仕事こっちでやらなきゃならんだろうが」

言葉の使い方よりは随分とお人好しな少年は、怒ったように軽く睨む。

「あのな、レディファーストだか弱い女だって扱いはしねーけど男なら男の扱い、女なら女の扱いすんよ。
後衛の魔法使いに前衛の仕事はさせねえし前衛に繊細な後衛の仕事させねえだろ?そういう意味で聞いてんだ」

ミスト > 「したことは、無いね。」

流石にそんな経験がゴロゴロあるわけでは無い、そも、こんな身綺麗な格好をした冒険者がいるだろうか。
彼の視線が強くなる、質問の意図をミストが取り違えたようだ。
だから、端的に答える、殺し合いをしたこと自体はないよ、と。


しかし、その次の質問、殺すことができるのか、というのは。

「できるよ。」

これもまた、端的。
なんでそんなことを聞くのだろうか、と問いかけなおすかのように、静かな水色の瞳。
そこに気負いも何もなく、当然としての返答だった。
討伐とは、殺し合い、殺し合いに行くのに、出来ないとかいう事もあるまい。
新人ならではの生返事とか、知らないものの、ではない。

命のやり取り自体が、自然だと認識している雰囲気だった。

「おおっと。
 ごめんよ、そういう意味でいうなら、ちゃんと答えないと不誠実だね。」

そして、謝罪を。
性別を聞いた理由が下世話な物だったのかと思っていたから、だ。
そうではない、ちゃんとした意味のある質問でもあったことを、見落とした。
やはり、自分は新人なのだな、と彼の対応に感心を向ける。

「僕は女だよ。
 で、classは魔法剣士。
 得意属性は氷と闇。
 後衛として魔法で攻撃もできるし、氷を武器防具にして前線にも出れる。
 作る武器は、火力が欲しければ大剣や斧、バランス重視に、剣と盾。
 速度重視に短剣や、籠手。トリッキーに杖や根」

いわゆるオールラウンダーという奴だ。
力仕事に関しては、大剣や斧という選択肢が取れるだけでも、判ってもらえるだろう。

これで大丈夫かい?と改めて、少年を見やる。

グラスシエル > ――少年の瞳がすこし細まる。
一瞬だけ、かすかに殺気をこめたような瞳は一瞬で霧散しとぼけたような態度で

「ああそうかい、じゃあ大丈夫そうだ。」

経験があるかどうかというより、少年のカンだ。 魔族を殺すことが使命の少年と似たような、命のやりとりを当然にするような気配。 とりあえずあり得ないような大きなやらかしはしなさそうで安心する。

「ふーん、俺は近接専門。
武器は格闘、小剣投擲武器その他――クラス、なんだっけ?
えーと」

頭を掻いて、思い出そうとする。 ギルドになんて登録したっけか

「えーと、盗賊? シーフ? アサシン? まあそっちだ。
魔法は戦闘じゃ全然つかわんけど肉体は魔法で強化してる。

――で、どっちやりたいとかあるの? 前、後ろ」

経験をしておきたい、と言ったのだ。ならば本人にやりたいポジションを聞いておくほうが良いだろう。
ぶっつけで互いの身体が邪魔だとか洒落にもならない。

「ま、そこらは現地向かいながらでも良いか。 よろしく、ミスト」

大した報酬でもない、しかも新米の付き添いのようなもの。
とはいえ――別に断る理由もない。 なんか一人で困ってそうだし