2025/01/26 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からロスクさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にリーさんが現れました。
■リー > 平民地区の冒険者ギルド。
午前中に受けた依頼を完遂し、その流れで次の依頼を受けようとするも依頼がなく。
受付で何度か押し問答して、それでようやく依頼があれば声をかけると約束する事ができて。
「ようやく討伐も受けれるようになったし、何かあればいいな」
まだ簡単なものではあるが討伐も受けれるようになり仕事の幅が広がり。
今の勢いでもっと依頼を受けたい、その考えを隠せないままに依頼の張り出される掲示板が見えるベンチに腰を下ろし。
新しい依頼が出ないか、受付嬢が声をかけてこないか、他に自分のように依頼を待つ、探す冒険者がいないかと視線を動かしたりとしながら時間を潰して。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にニュアさんが現れました。
■ニュア > 活況のギルド内、掲示板の前に佇む冒険者らに雑じり、
フードを目深に被った華奢な外套姿が一人、佇んでいた。
フードが齎す翳りより覗く、沫雪のように白い膚とさらりとした漆黒の艶髪が唯一の特徴か。
起伏の少ない痩身は一見にして少年のように見える。
「………………碌な依頼ナイじゃん。」
ぼそり、アルトの声がごく小声でぼやく。
少年――或いは少女か。その人物が見遣るは掲示板依頼の、採取やアイテム納品の掲示された板だ。
時折実入りが少ない時にこうしてギルド依頼を覗きにくるのだが、生憎そそられる依頼は少なかった。
とはいえ金は欲しい。ので多少マシだと思える依頼を一枚二枚、引っぺがす。
あまり労力がいらなくて持ち合わせの素材で拵えが利きそうなヤツだ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」にグライドさんが現れました。
■グライド > この時間はギルドの中も、ごちゃついて居るとは言い難い。
午前中の野暮用、と言う名の短い護衛を終えて
報告がてら立ち寄った室内で、掲示板を覗くも
生憎ながら、対して興味をそそる様な依頼は見当たらなかった
がしゃん、と歩く度、金属鎧の音が、少しばかり目立つだろう
「相変わらず、何処も出し渋ってんのかねぇ。」
時勢が微妙なのだ。
争いの前触れが目の前に有るが、未だ火蓋は落とされて居ない。
正確には、突端こそ始まって居るが、市井に影響が迫る程ではない。
それでも、怒るかも知れに、と言う圧迫感や閉塞感が
財布の紐を閉めがちにしている、と言うのも在ろう
―――まぁ、一方で、これを好機とばかりに金を回して居る連中もいる。
そういう連中の依頼であれば、報酬も比較的高く
其れで居て、何らかの裏がある可能性も高くなる。
目の前で、先んじて採集系の依頼を剥がした者を一瞥しては
背丈的に、目の届いて居無さそうな掲示板の上の紙をぺらりと剥がす
それもまた、採集系。 薬品の調合に使う素材を集めるのが目的で
比較的報酬も悪くは無い。 が――最低二人、と言う条件付き。
採集依頼で、人数に条件が在るのは珍しい。 故に、僅かに片眉跳ね上げ。
「……碌なもんじゃあねぇんだろうなぁ。」
思わず、小さくない独り言。
■ニュア > 何やら重い金属音が聞こえて、フードの内側の尖り耳が、ぴくと動く。
が、それだけだ。
目を向ける必要性は感じない。
首を動かす労力が無駄だし、見たくないものを映すのも不健全なので。
この少年風貌、若干――いや、相当面妖な性格だった。
剥がした依頼2枚程を片手に、こんなところかと思う。
己が手では届かない高い位置にある一枚の採取依頼があるが、
酷くマニアックな原料素材。中々面白いのを欲しがる奴がいるな…なんて意味で
少しばかり気になるけども、まぁ人数条件がある時点で請ける気は無い。
でも、果たして依頼主は誰なのか。興味本位で目を凝らしたところで――…
ぬっと伸びた腕に紙を剥がされた。
「……………」
いや、別にイイ。請ける気は無いから別に良いけど。
読みたいところで剥がされて少しムカついたから振り返って、
じとりと顔を眺めるくらいはしてやろう。
斯くして背後の大楯携えた巨躯へとフードの内側、ちかりと光るぬばたまの瞳が、
ごく短くではあるけども身勝手な睥睨として向けられる筈だ。
■グライド > 依頼主の名前は、無い。 いや、正確にはギルドの名前が記載されて居る。
この場合、ギルドが主立って募集して居る依頼か、或いは
依頼主の名前を伏せる為に、ギルドの名前が代理で記されて居るか、何れかだ。
何方なのかを聞いても、恐らくは守秘義務だとかで教えてはくれないだろう
嫌なら受けなければ良い、と言うのは間違いないのだ
ただ、事情を知らぬ新人だとかが。
『ギルドの名前が記されて居るのだから安心だろう、採集依頼だし』
なんて考えて手に取る事は儘有るのだ。
「―――――うん?」
ふと、視線に気が付く。 こちらを見上げる妙に剣呑な視線。
顔に覚えは無いが、先刻依頼の紙を剥がした冒険者だ、恐らくは
特段恨みを買った覚えも無ければ、如何したのかと考えて
――嗚呼、これか、と、手にした依頼書に思い当れば
ひらりと、相手に其の書面を向けて、口元に弧を描き。
「何だ、参加希望かい、嬢ちゃん。」
――さも、当たり前の様に相手の事を、女であると断じつつ。
己と組みたいのか、何て問うのだ。 勿論、当然、戯言めいて。
それで、もし本当に、そうだ、と言われたら、其れは其の時考えねば。
■ニュア > ――――なんか目に鬱陶しいな。
否、背丈だけなら屈強な冒険者には珍しくはないかもしれぬが
強靱そうな体躯と使い込まれた鎧相俟って存在感が、こう。デカくて鬱陶しい。
それがこの小柄の抱いた、失礼極まる第一印象だった。
しかも、顔だけ眺めるだけで別段目が合う予定はなかったのに
確りと目が合ってしまえば、ますますにイラッとした。実に身勝手。
しかも組みたいのか、なんて問われれば露骨に厭そうな顔になる。
「は?」
何言っちゃってんの?とでも言いたげに、一言を返し。
「断じて違うけど。…てゆうか嬢ちゃんじゃないし。」
そして、靴底を一歩、男と離れる意図で、とすんと横にずらすのだ。
いっそ鮮やかな程自然に、酷く分かり易い拒絶をしてみせるのである。
白皙の小綺麗な横貌に、これ以上話し掛けてくるなオーラを振りまきつつ。
■グライド > 「おっと、そうか、そいつは悪かったな。」
まったく悪びれていない顔で、豪放に笑う。
己だって、別段受ける気は無い。 だからこその戯言だ。
手にした依頼書を掲示板へと張り直しては
己の傍から去るならば、別に其れで良し、たった其れだけの邂逅で終わり
――に、なると勝手に思って居たのだが。
ちょいちょい、と、背中を誰かに突かれる。
振り向くと、ギルドの受付職員が良い笑顔で立っており
其の指先が、掲示板横の一文を示すのだ。
「―――――おいおい…今どき守ってる奴いねぇだろ…?」
嘘だろ、と言う声が響く筈だ。
其処に記されて居たのは、今では形骸化して居て誰もまともに相手なんてしない規則
"張 り 戻 し 厳 禁"
なら見えない所に張るんじゃねぇ、と言いかけたが
実際其処に記されて居たのは確かだし、此処で騒いでも立場が悪い
ぐ、と、一寸眉根に皺寄せてから――ちら、と、先刻の横顔に視線向け
「―――――よう、御前さん、巻き込まれねぇか?
御前さんが7割で良いからよう…。」
―――道連れを増やそうとした。
当然、ギルド職員の笑顔も向けられる。
■ニュア > 相手は別段何を続けるでもなく、あっさりと引き下がった。
それならそれで良し。其れ以上の横柄を重ねて下手に絡まれる方が面倒だし
男の鬱陶しい存在感は、これより先は無きものとして扱おう。
ならば己はもう、手にした依頼書に受諾印を貰って帰ればいいのだ。
先程の男が何やらギルド職員と悶着しているが、最早どうでもいい。
だって空気だし。目を向ける必要性も意識を向ける必要性も無いよね、とばかり
窓口へと歩もうかと思った矢先――…。
「……?」
御前さん。何。誰に言ってんのコイツ。――自分?
うっかりと振り返って心底後悔した。
その悔恨は露骨過ぎる程露骨に表情に表れていただろう。
「は? 絶対ヤですけど何か???
そんな面倒な採取請けるの、文無しの莫迦か脳筋くらいじゃん。
勝手にいけよ。絶対ヤダし。」
そして、温度もへったくれもない声音でにべもなくお断りするのだが。
とはいえ、語外にうっかり伝えてしまっているのだ。
この娘は記載の素材の採取知識を持ち合わせているのだと。
■グライド > 成程、面倒なんだな。
相手から向けられた一言で、其れだけは良く理解した。
ついでに、面倒だと正確に判断出来る知識がある、と言う事も。
己も多少なりとの知識はある、が、専門家ほどではない
精々が、昔農家であった時代の、一般人よりは、はみ出す程度の物だ
特に、其れが調合や薬剤に関わる物であれば、完全に専門外
故に、もしこの場で"知識人"を逃した場合、先ず人探しから奔走する必要が出て来る
――其れは、流石に面倒この上ない。
「俺様だって文無しじゃあねぇのよ…。
頼む、これで準備に数日取られる方が、よっぽど面倒だぞ。」
――依頼書の報酬自体は、可也良い。
しかもそれは、複数人で受けた場合にも満額支払われる。
だがこの際、報酬よりも優先されるべきは、面倒な依頼を如何に面倒を少なく済ませるか
己の分の報酬を上乗せすれば、報酬としては破格にもなろう
少なくとも、採集依頼で得られる金額としては、そう見かける事は在るまい
――だが、逆に言えば、相手は気付く筈だ。
もう少し吹っ掛けたり、条件を求めても、恐らくこの金属鎧は頷く、と。
「護衛はしてやる、これでも傭兵だからな。
馬鹿でも阿呆でも構わねぇから、ちょいと助けてくれねぇかね。」
■ニュア > まず、採取地が拙い。
特定の魔物の巣の寝藁にのみ孵る幼虫に寄生する茸なのだ。
材料としても随分とマニアックで、しかも持ち運びに少々専門的な加工が要る。
どう考えても請負は御遠慮したい代物であったから
どんな輩が発注をかけたか気になっただけだというのに、何なのだこの仕打ちは。
しかも、自分から最適人員だと口を滑らせた事に娘が気付くのは
男の頼みようが少々色を変えだした所為だったろう。こればかりは自業自得。
フードで隠れた少年と称するには些か繊細に過ぎる小綺麗な容貌が
その顔立ちに似合わぬ不機嫌を描き。
「…は?オマエの落ち度じゃん。勝手にすればイイよね。
ソイツだって元冒険者じゃないの? ソレ誘えばイイじゃん。」
ソレ=ギルド職員だ。突如顎でしゃくられて話を向けられ、彼はぶんぶんと首を振った。
とはいえ……厭そうに覗き込む書面の報酬は、正直心が揺らぐ。
あとは、あわよくば己の分まで調達できたら俄然美味しい。
到底単独では向かえぬ採取地であるのは確かで、仕入れ値は相当に高い。
この男の鬱陶しい存在感は、言い換えれば手練れの持つ秀でた体躯と堅牢な装備であり。
「…………………………ウッザ。」
何がウザいって、何となく此方の言いなりになってくれそうな男の雰囲気と、
其処に美味しさを見出して断る理由が失せてきた自分自身がである。
暫くの沈黙の後、その少年風貌は、渋々と口を開くのだ。
「……俺、肉体労働しないから面倒なコト全部オマエがやってよね。
7割プラス諸経費しっかり請求するし。
あと男同士で馴れ合う趣味ないから無駄に話し掛けてきたり触ってきたら殺すし。」
矢継ぎ早に身勝手に過ぎる労働条件を押しつけつつ、――多分、一応、許諾した。
■グライド > 露骨に安堵した表情を浮かべた事だろう。
こういった採集知識を持つ手合いは、必ずしも戦闘が出来るとは限らない。
研究気質な人間であれば、先ず外に連れ出す事が難しかったりもする。
その点、自ら採集依頼を剥がしていた相手ならば、問題も無かろう
別に、己自身が嫌われて居るか否かなんて物は、気に留めない
傭兵稼業なんてやって居れば、大抵がそんな物だ。
「おおう、御前さん、そいつは止めとけ。
……職員に喧嘩売ると、後が面倒だぜ?」
ひとつだけ、注意、と言うか、宥めて置くのは
己ではなく、ギルド職員に矛先を向けた事だ
世渡りの面で、其れは賢くない、と告げて置けば
若干肩を落としながらに、手にしていた依頼書を職員へと渡して。
「判った判った、ある程度、俺様のやり方で良いならな。
流石に、味方に刺されたくはねぇからよう。 ……まぁ、何かの縁だと思って、宜しく頼まれてくれよ。」
諸条件については、渋るでもなく、受けてくれるなら其れで良いと了承向け。
其れは其れとして、厄介な物を引き受けちまったと、溜息を。
幸いな事が在るとすれば、護衛を終えた帰りであるから
ほぼ装備の準備が、既に揃って居る事、だろうか。
悪かったな、と。 其ればかりは本心で、相手の背中をぽんと叩いたのは。
はてさて、相手に禁じる触れ合い、に入るか、否か。
■ニュア > 男へ向く態度の悪さに頓着を向けず、ギルド職員への振る舞いを窘める。
傭兵稼業という場数に割切った男は随分と親切であると言えるだろう。
それは察する。己が態度に非がある事も。
だから、その射干玉色の眼差しを、男と職員に交互に流し。
「…………。」
不平を発することをせぬかわり、…ぷい、と視線を背ける事で返答とする。
まるで懐く気のない、可愛げの無い猫のようでもあった。
「お前が鬱陶しくしないでくれるならどうでもイイよ。
コッチだって、――――…やることはするし。」
不機嫌に紡がれる言葉は、弁えてはいるようだった。
請けた依頼を蔑ろにすることは、少なくともしない。
役割に於ける矜持はあるし、全うはするつもり。…宜しくを告げる気は無いけれど。
男がひっそりと洩らす溜息を横目で見遣る。
恐らく相手の請負うべき依頼の本領はこういった採取等では無い筈だ。
ともすれば彼も自業自得とはいえ災難なのかも知れない。…知ったものか、とは思うが。
詫びと共に背を叩かれた。着衣越しとはいえ男と断じるには薄く折れそうな背。
その少年容貌は矢張り、こう告げるに違いない。
呆れめいたものはあれど、邪険にする響き迄は含まずに。
「…触るなって言ったばかりなのに、バカなの?」
そして、すたすたと窓口へ歩く。黒い外套の裾を、猫の尾めいてひらりと揺らし。
先に剥がした己の依頼を受諾するため背を向けて。
その後は、手短に出発への段取りを打ちあわせる事になるのだろう。
採取地へ向かうは夕刻か、明朝か。
鷹揚な傭兵と神経質な薬師。何方にしても珍道中になるのは間違いなく――。
■グライド > ――先刻までよりは、ましだろうか。
同じ依頼を受けた以上は、仲間内で在る――とまでは行かずとも
その態度が、毛嫌いするほどの其れで無いならば
成程、先刻から抱いたこの感じはあれだ。 野良の猫。
そう考えると、少しばかり面白くなって仕舞った。
相手からすれば唐突に、何の予兆も無く、くはは、と笑う声が響き。
「そうかそうか、いや、判った。
――そうだな…まぁ、夕飯くらいは先ず、奢らせてくれるか。」
出発の話し合いはこれからだ。
何れにしても、其れは夕食を取りながらとなるだろう
道連れにした侘びだ、と、ギルドを後にしながら、そう言えば
後は、運悪く組む事になった二人組の行く先は、如何なる事やら――
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からニュアさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区 冒険者ギルド」からグライドさんが去りました。