2024/11/25 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタマモさんが現れました。
タマモ > 王都マグメール、平民地区。
気紛れなだけに、連日姿を現わす時もあれば、数日ぐらいは、ぱたっと姿を現わさない時もある。
…もっとも、それを確かめられるような者は、そうそう居ない、とも言える訳だが。
なんせ、散歩をすれど、利用するのは屋根の上が多い。
そう考えれば、実際に少女の姿を見る事は、そんなに無いのか、とも言えるかもしれない。

ともあれ、そんな少女は、今日の散歩も屋根の上。
とん、とんと、跳び移って移動をしながら、視線は足元、幾つもの通りへと向けられている。

「ふぅむ…さてはて、今日も何も無く終わりそうじゃろうかのぅ…?」

すとん、と着地をし、一度移動を止めたのは、少し大きめな建物の屋根の上。
見晴らしが良いところであれば、面白そうなものも、少しは見付り易いだろう、と思ってもの、だが。
まぁ、どうであれ、見付かる時は見付るし、見付からない時は見付らないものさ。

タマモ > と言う訳で、今日は何も見付からない日、となった感じか。
周囲を見渡した後、再び屋根を蹴れば、ふわりと身を宙に舞わせ。
とん、とん、と再び屋根の上を跳び移る。

ここに無くとも、他ならばどうか?
まぁ、そんな考えも、移動を続ければ、そう言った日であると、確信を持てるか。
後はそのまま、適当に休める場所にでも移動して、のんびりと過ごす事だろう。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」からタマモさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にオウルさんが現れました。
オウル > 今日の仕事は『見回り』
ごく単純ですごく安い賃金の仕事である。
冒険者ギルドの依頼争奪戦に負けて、嫌々……いや喜んで選んだ仕事であるが故に、たとえ小雨が降りそうな空であろうとも仕事を全うしなくてはならないのだ……帰りたい。

さて見回りというと凄く単純に思えるが、その実すごく単純である。

不審者を見つめ、けんかを止め、引ったくりを捕まえ、迷子の案内をし、……諸々。

今もどれかに該当しそうな人物と、お財布に隙がありそうな人物を探して、欠伸を噛みしめながら、夜の平民地区の大通りを行ったり来たりしている。

さてはて厄介ごとに巻き込まれないことを祈ろうか。

ご案内:「王都マグメール 平民地区」にタピオカさんが現れました。
タピオカ > 「……オウル!どうー?
そっちは何か異常あった?」

小雨の降りそうな夜の下、見知った褐色肌の小さな人影が相手のところに近づいて。手を振りながら近づく。

ギルド同士にも繋がりはあった。
自分が所属しているギルドに、こぼれたり予定していた人が急遽キャンセルして飛んできた依頼が舞い込む事もしばしば。
今晩のお仕事は、そんな不意な見回り業務であった。

そしてそんな不意のお勤めには偶然、以前ポーターの依頼で同僚になり、既知の相手との再会があった。
巡回すべき範囲が広いから、平民地区の反対側で一度別れて。こうしてまた顔をあわせたところである。

「……あくびしてるとこ見ると、特に何も無さそうかな。
夜は長いし、寒いし。
ほら、これ差し入れ!
飲むとあったまるよー」

彼の様子に小さく笑み。
差し出すコルク付きのガラス瓶。
中にはホットレモネードが入っている。

オウル > 寒空の中、雨の降りそうな曇り空の下で一人は本当に寒い。
何度も欠伸を零しながら、何度も欠伸を噛み締めながら、眠気と暇と戦うのだが、不意にこのまま寝たら結構ヤバいのでは?と。

その時耳に聞こえてくるのは聞き覚えのある声である。
全く知らぬ声なら聞こえぬふりでもするつもりだったが、聞き覚えのある声、それも異性の声なら無視もできず、もう一度だけ欠伸を噛み締めた後に緩慢な動きで声の主の方に視線を向ける。

眼帯に隠れた異形の左目、裸眼の右目、その両方で声の主を見やれば、フッと表情を緩めるのだった。

見知った顔どころか一度同僚として仕事をした相手。
名前も覚えているし、顔も……覚えている。
表の方の仕事で絡んだ相手だから表情は人懐っこい奴を浮かべた。

「やっ!タピオカちゃん!
 なーんもないない、無くて寝ちまおうかと思うくらい。
 まあ寝たら寒さで死にそうだけどな。」

へら、と締りのない人懐っこく見える笑みを浮かべて答えながら、ひらひらっと手を左右に振って、歓迎の意思を。

直ぐにその手は少女から差し入れを受け取る手になり、コルクの蓋がついたガラス瓶をその手で受け取ると、逆の手で自分の肩掛けカバンに手を突っ込んでゴソゴソと漁り始める。

そりゃレモネードのお礼をしなくちゃって事で。
確か、試作品でもない口寂しくなった時用の飴があるはずだ。

「ありがとよ、悪いねー!
 何今日の交代要員ってか同僚はタピオカちゃんなん?」

年齢的にも背丈的にも左程変わらぬ相手には砕けていく。
へんにツンケンしても仕方ないのだ。

タピオカ > 「ふふ。しっかり!
オウルが寝ちゃったらまれびとの国の夜は誰が守るのさー?」

向けられる笑顔と揺られる手。表の仕事で少し緊張してた時、年も背丈も似た彼とこうして打ち解けた事を思い出しながら。
冗句めいた事を言って返す。

「どういたしまして!
はちみつも入ってるし、お腹をあっためつつやる気も出してー。
――うん!なんでもオウルとペアになるはずだった人が急にキャンセルしちゃったらしくて。僕が代わりなの。
その都合で後からの合流になっちゃったけどね。
よろしく、相棒!」

カバンに手を入れてる様子を見守りながら。
自分が今夜の同僚になったいきさつを説明し。
笑いかけながら、彼の眠気を追い払うべくちょっとした悪戯。
巻きスカートの両裾を摘んでご挨拶のよろしく――なのだけれど。
わざと大きくたくし上げてみせ。腿の上の、白いショーツのクロッチが見えるか見えないかのギリギリまで持ち上げ。
顔に浮かぶ、白い八重歯の笑み。

オウル > きっとこの近辺を管轄とする衛兵さん達だろう。
とは流石に空気の読めぬ言葉はぐっと飲みこむと、早速頂いたホットレモネードを頂くべく、口でコルク蓋を咥えてキュッと捻りながら引き抜くと、瓶を持つ手の指の間にコルクの蓋を器用に挟み、瓶に口をつけて余計な一言ともに温かなレモネードを喉へとコクッと流し込む。

「ぷはっ」と一口飲めば瓶から口離して、レモンの香りと蜂蜜の混じる甘い香りが混じった白い吐息を吐き出した。

「至れり尽くせりって奴だねぇ。
 そのキャンセルしてくれた人にゃ感謝しないと、っとー……。」

言葉を終えたと同時に「こふっ」と咽た。
続きケフケフっと咽るた吐息を繰り返し吐き出し、吐き出し終えた後は深呼吸を繰り返す。

――…何故って。

眼帯の下も裸眼の方も、両方の瞳に白く眩いショーツが見えそうで見えない角度で、位置で、……でも何よりも健康的な小麦色の生足が見えたのだから、咽もする。

もう少し、もう少し上、と言葉にしなくても視線は思わず丁寧風なご挨拶にしては大胆なたくし上げより見えた彼女の足に視線は釘付けになる、当然目も覚める。

けれど、そのタイミングで、ポーチより薄い紙に包まれたレモン味だと思う飴玉を取り出すと、掌に乗せて差し出して。

「ほい、レモネードのお礼と、生足の代金。
 もうちょっと上まで上がったら飴玉2個分だったな。」

冗談半分をいいながら、キヒッ、と、人前ではあまりしない素の奇妙な笑い声をあげるのだった。

タピオカ > 「あはっ!そうだね、それには僕も感謝しないと。
こうしてしばらくぶりにオウルと会えたしー!」

美味しそうにレモネードを飲み下す様子に瞳を細める。
ここに来るまでの途中、たまたま見かけたスタンドで買い求めたもの。
気が向いて足を止めてよかったと笑みを深め。
仕事に不真面目な衛兵さんの存在が再会のきっかけになる。
その妙に彼の顔を覗き込んだり。

「へへ、だいじょうぶ?」

咽る仕草に、逆にちょっと満足げ。
悪戯成功とばかり、健康的な褐色肌の腿を際どいとこまで露わにする。
こうすれば咽るのも収まるかな、そんな呟き残しつつ。そんな巻きスカートの裾をふりふり揺さぶってみせたり。

「はーい、ありがと!
あははっ!残念ー。この飴玉、僕のお気に入りなのに。
――っ。……ね、オウル。あの人たち……。
例の、人さらいのマフィアじゃない?」

彼の笑い声も好きだった。白い歯を見せて笑うよな。
こちらも冗談めかしく飴玉をひとつ受け取ると、それを口に入れかけて。――視界の端に映るのは、黒尽くめのローブの2人組。路地裏へと入っていく。貧民地区から出歩いてきた風を装ってぼろぼろのフードをかぶっているが。その2人の手の甲に蜘蛛のタトゥを目ざとく見つけ。雇われとはいえ巡回として見過ごせない。彼と共に、その2人組を追いかけようと袖を引き。

オウル > 一人で(仕事とはいえ)退屈な時間を過ごすより、見知った誰かと過ごす時間の方が『マシ』に決まっている。
それも美人とは少々属性が違うが、可愛い異性であれば『マシ』ではなくラッキーでさえある。

流石に顔を覗き込まれると、ドキ、と、するものがあるが、それはレモネードの中に混じる蜂蜜の身体を温める成分の所為だとしておくとして。

その、なんだ、際どい太ももの絶対領域の所為かもしれない、かもしれないではなく、たぶんそう。

少し肉付きが甘いが、すらっと伸びる脚に、口づけたくなるような太もも、彼女は顔も可愛いが身体も中々にー……。
と、鼻の下を伸ばしかけたが視線をふっと美味しそうな太ももから上げて、彼女の言葉に視線を露骨に向けないようにして、視線の片隅でそれを捉えてからため息を吐く。

「あー…交代要員が来るまでのんびりするだけの仕事がー。
 うん、タピオカのいう通り、たぶんアレだ冒険者ギルドで指名手配になってる奴らだわ。」

視界の片隅に捉えた二人組は恰好はともかく、背丈は記憶にある通り、それにもっと言えば対象の手に刻まれたタトゥはアレだ【ギルド】でも排除対象になってる組織のタトゥだ。

アアアアア面倒臭い。
面倒臭いが、袖は引かれてるし、彼女の前で裏の顔に連絡を取るわけにもいかないから、ああ、止めてください危険な仕事はしたくないー…というのを隠して、くくくっ、と、自信ありげに笑って見せる。

「……追いかけるしかねぇよなぁ……。
 その代わりにヤバいと思ったら即撤退してだからな?
 撤退して冒険者ギルドに報告だからな?」

命までは賭けたくない。
だから引き際を間違えないようにと、撤退の言葉を2度。
二人なら何とかならなくもないが、追い詰めたところで奴らの仲間が大集合の可能性も消えない。

だからヤバいと判断したら撤退だ。

指に挟んでいたコルクの蓋でまだ飲み残っているレモネードの瓶に蓋をすると、ポーチにレモネードをしまい込み「いくよ?」と声をかけてから、二人組のほうに歩き始める。

なるべく彼女と歩く速度を合わせるように。

タピオカ > 「わかってるよ!
僕ら巡回のお仕事はケンカの仲裁まで。
それ以上の問題は報告のみ。でしょ?
それにー。少し身体を動かして温めるチャンスかもだよ!?」

念押しする彼に笑いかける。
そう、笑いかける程度には荒事には慣れていた。
仕事どころか、夜勤に備えて身体を温めるぐらいの物言いまでする。
とはいっても、撤退の要件を満たすのなら無理はしないつもりだ。
語尾が2回上がれば、こちらも2回頷いた。

「こっち、川沿いの道に降りる階段のほうに行った……。
静かに降りるよ……。
――……!まずい、見つかった……!
大勢、こっちを警戒してる……」

歩く速度を合わせつつ。曲がり角で顔だけ出して。振り返って彼に報告し。川沿いの道へ階段をゆっくり降りた。放置されている廃材の影から一歩出た時。見えた光景はある意味彼の危惧のフラグ回収。
同じような風体のお仲間が、20名程度。だいぶ距離はあるものの、こちらに気づいて。フードの奥から訝しげな視線を向けている。

「ぅ……!……さっきの階段からもまた来てる……!
逃げられないよ、オウル……。……こうなったら……!
――オウル、僕に合わせてくれる……?」

前に大群。逃げようにも後ろから敵。
まともに戦ったとしても勝てる見込みは薄い。
覚悟を決めると。

「えへへ……!
ここなら誰もいないよ!
お外で、……えっちなこと!たくさんして遊ぼ!」

わざわざ大きめな、そして元気いっぱいな声を上げて。
――する、る……。
衣擦れの音と共に、再びたくし上げる巻きスカート。
小さな白い横紐ショーツ、クロッチがぴっちりと縦筋を張り付かせる下着を相手に見せつけて微笑む。

――暗がりにやってきて、夜空の下で青姦をしようとする恋人たちのフリ。そうして、人さらい達の警戒を反らそうとする。そんな作戦である。