2024/07/07 のログ
ルルマリー > 花売りの小娘が何故斯様な場にいるかと言われたら──。
注文の花を届けにきた帰り、気は好いが若干人の扱いが雑な女将に呼び止められたのだ。
『ちょうどよかったルルマリーちゃん!今夜人出がどうしても足りなくてさぁ、少しだけ手伝っておくれでないかい!?』
御得意様、なんていう日頃の恩もあり、ついでに『お給金も弾むからさァ』なんてウインクされちゃ、断れない。
と、いうわけで…、喧噪に押されるように、くるくると足を縺れさせながら、
トレイを片手に持ったエプロン姿の小娘が男の席へとやってくるのである。

「ッ、お待たせ、しましたっ!! 炒り豆をお持ちし……っ」

振る舞いは如何にもアルバイト一日目、とでもいった風情。
勢いづいて声を掛けたものの。男の手許には既に豆。少女、フリーズ。

「ぇ、ぁ、 ぇ。 まめ……? ぁ、 ぇ、 ぁ… っ 」

殴り書きされた注文票の席番号をしかめつらで見ること暫し。
『マリーちゃん!その御仁は酒だよぉ!!』
すかさず女将から投げられるフォローに、一度女将をぱっと振り返った少女は
再び ぱっと男に向き、ばね人形宜敷く頭をぴょこっと下げた。

「し、失礼しました っ!!!!!」

グスタフ > 「へー、新しいウェイトレスなんて入れたのかい」

女将に声を掛けながら談笑していたのも束の間、なかなかの慌てっぷりに額を抑える。
見た目は悪くない。上から下まで遠慮なく見ながら、出される豆に苦笑して。
目の前でお辞儀するときに揺れる胸に、おぉ……と感嘆の声を漏らす。

「ああ、いいよ。いいよ。気にしないで。新人一日目って感じだな。
 代わりにウェイトレスさん、ちょっとここ座って付き合ってよ」

空いた椅子を持ってきて、ちょいちょいと娘を呼びつける。
女将にも、この子借りるぜなんて告げながら。

「俺、グスタフってんだが。こんなとこでバイトしてお金困ってるの?」

胸元からちらっとお金を見せながら、露骨に誘うように。

「どう、今晩色々教えてあげるぜ」

ルルマリー > 『悪いねぇ御仁、その子、今日ヘルプで入って貰っててねぇ』
喧噪にもよく通る、女将の酒焼けした太い声が男へそう告げる。
少女はといえば、行き場の失った豆をさて、何処のテーブルに運べばいいのか気が気じゃ無く。
ついでに目の前の男に正しい注文の追加の酒を届けなきゃなんて思いで気だけが焦る。
結果。おろおろきょろきょろと女将と男の間を視線が往復することになり。
頭を巡らすたびに、たわわに育った胸元が、ぱゆんと盛り上がりを揺らめかせる始末で。

「…ぁの、今ご注文のお酒をお持ちいたしますので……っ…
 ぇ、 ぁ。 でも、ぁの、わたし仕事が、………ッ…」

あたふたと豆を別席に戻し、男に再度酒を渡すべく女将のところに戻れば、
『お客さんがああ言ってくれてるんだし、立ち仕事ばかりも疲れたろ。
 ちょっと話し相手になっといで』なんて言葉。
そう言われれば、自分のうっかりミスの手前、断るも憚られ。

「グスタフさま、すこしだけお邪魔しま……………  ッふぇ!?」

酒片手に男の元に今一度戻り、おずおずと隣に座れば、
胸元から抜き出される紙幣に娘の双眸がきょんと丸くなり。

「ぃぇ、いえいえいえっ!! 困ってなんてぜんぜん!
 女将さんからお給金もいただきますし……っ…!!」

手と頭と桜灰色のツインテールがぶんぶん横に振れれば、少女の胸元もぷるんぷるんと以下略。

グスタフ > 娘が持ってきた酒に口をつけながら。
結局、隣に座った娘の慌てた様子に微笑んで。
その実揺れる胸に目を奪われていたが。

「はい隣どーぞ、じゃあ、これはチップで」

その胸に一枚お札を差し込んで、その柔らかさを確かめようと。
そしてグイグイと隣に座った彼女に迫りながら。相手の手を取って自分の股間に当てようとする。

「もらうお金は多い方がいいだろ? 満足させる自信はあるんだぜ」

彼女の返答を待たないうちに、女将の方にも顔を向けて。

『ちょっと、この娘借りるんで、2Fの部屋貸して』

出会い酒場の2Fにある部屋を予約してしまう。
酒を飲み干し、酒代と部屋代の両方を置いて。彼女の手を掴んだまま立ち上がり。

「それじゃ、えーと……部屋に付くまでには、名前教えて欲しいな」

ルルマリー > こんな小娘にも紙幣をチラつかせる壮年男性となればきっと高貴な身分に違いない、と思う。
何処迄やんわりと誘いを辞すれば失礼じゃないのか、寧ろ断るが切腹モノの非礼なのか。
正しい従業員の対応とは如何なるものなのか娘にはどうにも判りかね、頻りに煮え切らない反応にて恐縮しながら、
チラッチラと助け舟求めて女将を窺うも、女将も繁忙で小娘のフォローばかりしていられる筈も無い。

そうこうしているうちに、金銭授受の既成事実が成立してしまう有様。
もにゅりと乳肉の狭くも深い谷間に、札が一枚飲み込まれ。
なんだかよく判らない内に握り運ばれた手が男の股間に触れたなら、また──小娘フリーズ。

「!???!?!!!? ひぇ!?ぁぇ、 ぃえ、ぁ…ッ待っ、ぇあ……!???」

満足とは??借りるとは????女将さん??????
噴き出る汗でフリーズをようやっと溶かし、女将方向を無言にガン見で救済を訴えるも、
気は好いが若干人の扱いが雑な女将は多分に漏れず臨時収入も大好きだった。
『御仁、預かりモンの可愛い子だから無茶な扱いはしないでくださいよぉ』なんて言葉は投げるものの、
それが何処迄男に響いたかは、さて。響かせる気があったかも、さてさて。

娘の顔は赤くなったり青くなったり。あれよあれよと連行され──。

グスタフ > 【移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からグスタフさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からルルマリーさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/神殿図書館」にヴァンさんが現れました。
ヴァン > …………酷い雨だ。
昨日最終退館者となったのが間違いだったか。

入口の鍵を開け、眠気覚ましの紅茶でも入れようと思った途端にバケツをひっくり返したような豪雨となった。
半刻は経ち、開館時間となったが部下たちはまだ誰も来ていない。命の危険を感じかねないこのザマならそれも当然か。
銀髪の男はどうしたものかと頭を掻いた。この雨の中、返却に来る者はいないだろう。本をダメにしかねない。
同じ理由で、借りに来る者も考えづらい。降ってわいた自由時間になりそうだった。

「……まずは紅茶を淹れるか」