2023/11/11 のログ
■アウルム >
そうして暫しの休息を取れば少年は立ち上がり、籠を両手に歩きだす。
街を巡るだけなら、まだ幾らでも機会はある。
今日のところは荷物を確り運んで、やるべきことを終わらせようと。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からアウルムさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にミンティさんが現れました。
■ミンティ > 早めの店じまいをして外へ出たのが夕暮れ前。暗くなる前に用事を済ませようとやってきたのは、表通り沿いにある大きな本屋だった。
背の高い本棚が並んで迷路のようになっている通路をうろうろと歩き回り、目的の品物を探す。
今日の目当ては骨董品の目録。勉強用の本は図書館で借りるようにしているけれど、今日の目当ては骨董品の目録。仕事に使うもので、手元に置いておきたいものだから、こればかりは購入するしかない。
あまり頻繁に売れるものではないから、見つけたのは店内の奥まった場所。いかがわしい本のコーナーと近いせいで、なんとなく目のやり場に困りながら、こそこそと専門書が並ぶ棚の前に進む。
分厚い背表紙が並ぶ中、指差しで確認しながら、新しく発行された目録を探して。
「……重…」
見つけて棚から抜き出してみたら結構な重量。両手で持ってもずっしり重い本。裏表紙に貼られている値札も、財布にかなりの負担となる金額が記されている。
仕方のない出費なのだけれど、つい、むうっと眉を寄せて難しい顔になる。
■ミンティ > 一応、事前に値段も調べてきていた。それでも現実に目の当たりにした値札の金額には躊躇する。必要になるものだから、悩んでいても仕方がないのだけれど。
しばらく午後のおやつは我慢するか、質素なものにしようか。そんな事を考えながら溜息をこぼし、とぼとぼとレジの方へと歩いていって…。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からミンティさんが去りました。
ご案内:「酒場 平民地区」にアーテルさんが現れました。
■アーテル > 一日働いて得た報酬を手に、王都内の酒場にやってきた。
ここは大通りに近い場所で俺が来た時には既に賑わっていた。
店員に通され、どこでもいいと言われたのであまり目立たない場所のテーブル席に座る。
一目を集める様なことがどうしても苦手だからだ。
「ワインと、あとは…。」
注文を聞かれたので、適当に食べられるものと酒を頼んだ。
個人的には酒でなくてもいいのだけど、そうもいかないだろう。
店員が料理を持ってくるまでの間、俺は他の客の話し声に耳を傾ける。
ここに来て日の浅い俺にとっては、ここで得られる情報は割と捨てがたい。
他にもいい所があるのかも知れないが、今の俺はそういったことも知らないのだ。
ご案内:「酒場 平民地区」にレンジュさんが現れました。
■レンジュ > あまり自慢のできない仕事の後、のんびりとした足取りで酒場のドアをくぐる。
眩いオレンジ色の髪に紫の瞳を見れば、またあいつか、とばかりに遠巻きに見る人もいれば、
中には好色そうな笑みを浮かべてジロジロと舐めまわすように見つめる人もいる。
というか、この世界でこの街で女ならば当たり前かと。
そう思いながらぐるりと店内を見渡し、空いている席があればそちらへ歩いていき。
「お兄さん、此処空いてる?座っても平気?」
と、先に来ていた貴方へと向かって尋ねる。
■アーテル > 「ん?」
俺は声の方に視線を向けた。
ドアが開き、誰かが入ってくるのは分かっていたのだが。
世間話を聞くのに集中しすぎて居た様だ。
「空いてるぞ。」
まだ注文した料理が来る前で良かった。
俺はガラガラのテーブルを手で指し示す。
どうやら、相手は女性の様だ。
綺麗な顔だが、男と言われても納得させられる雰囲気を持っている。
さて、どうしたものか。
折角だし色々話を聞きたいものだが、初対面でぐいぐいいくのも難しい。
■レンジュ > へらり、と緩い笑みを浮かべて、
自分と同じか少し年上くらいの青年を見やる。
その青年が口を開くのを待ってから、
相席を承諾してもらえればまた笑みを深くして一礼する。
「ありがと。」
ふわりとオレンジの髪を撫でつけながら椅子に腰を下ろす。
そして店員にジョッキの安酒と軽食を注文すれば、
ふう、と一息ついたように背もたれにもたれかかり。
「…ん?どうしたのお兄さん、何か聞きたいことでも?」
こちらを見られている、ということだけはわかったのだろう。
こてんと首をかしげて、人好きのしそうな笑みで尋ねる。
■アーテル > お辞儀をされてしまった。
気持ちいいが、少し畏まってしまう。
「礼をするほどじゃないよ。」
椅子を引く音がし、女性が目の前の席につく。
その間、俺の頼んだ料理がテーブルに運ばれる。
ワインが入ったグラスと鶏肉にサラダ。
今日は少しばかり奮発した。
「あ~~、そうだな…。」
しまった。ちょっと見過ぎた様だ。
俺は気まずくなるも、諦めて口を開いた。
「君はこの辺りに来て長いのか?
俺は最近来た所でな。
この辺りでなんか知っておいた方がいいことってあるかな?」
…初対面の女性に振る話題として適当だろうか?
そんな疑問が浮かびつつ、投げかけた。
■レンジュ > 畏まった様子の相手に小首をかしげるも、
先ほどの一礼のことを言っているのだと気づけば、ああ、と声を漏らし。
「はは、そうかな?
それじゃあお言葉に甘えて…っと。」
テーブルに運ばれてくる食事とワインを見つつ、
自分の注文の品が運ばれてくれば、
木樽のジョッキをもって軽く掲げ、乾杯、と。
そして続く言葉には、なるほど、と頷いた。
「どおりで見たこと無い顔だとは思ったけど…。
そうだなぁ、俺もそこまで長いわけじゃないんだな。
とりあえず…、日用品買うなら店はあそこらへん、
武器防具ならあっち…、ポーションやらならこっち…。
あ、でもあの店はぼったくられる可能性があるから気を付けて。」
そう言ってポシェットから街の地図を取り出すと、
あそこらへん、あっち、こっち、でもあの店は、と指さして説明していく。
元々の性格もあって、そういうことを聞かれるとつい答えちゃうタイプらしい。
■アーテル > 「乾杯。」
向こうがジョッキを掲げたので、俺もグラスを掲げる。
酒場ではよく見かける光景だが、実際やったことはあまりない。
なのでちょっと楽しい。
「よく見てるな。
俺の顔なんてそんなに特徴的ってわけでもないだろうに。」
見たことない顔と最初に言われ、口が開く。
なるほど、こういう観察眼も今後必要になるのかもしれない。
地図を開きながら、店の注意点を教えてくれる。
俺はこの街の地図も持ってないので、凄く新鮮だ。
「凄いなあ、地図まで持ってるのか。
地図なんて高価じゃないの?
ひょっとして、腕利きの冒険者か何かか?」
■レンジュ > 乾杯をすればジョッキの中の酒をぐい、と煽る。
あまり強くないので一気にはいかないが。
心良く同席してくれた彼との出会いにも乾杯ってことで。
「そうかな?キレーな顔してると思ったけど。」
会ったことある人の顔は忘れないようにしているだけよ。と、
軽く肩を竦めて見せる。
そこはなんというか、相手に対して失礼になるかならないかもあるし。
「お兄さん冒険者じゃないのかい?
それなら地図は持っておいて損は無いと思うよ。
簡単なものでもあると無いとじゃ違うと思うし。
俺はそんな大層なもんじゃないけどね。」
そう言って肩をすくめると、後ろの方で好色そうな男が、ただのケチなコソ泥だろ。とヤジを飛ばしてきた。
それは本当のことなので否定はしないでいると、さらに続けて、兄ちゃんも財布には気を付けとけよ、と。
■アーテル > 折角なので、俺もグラスを傾ける。
ここのは手ごろな価格で飲みやすい酒が出るから助かっている。
「綺麗? 俺がか。」
あまり言われたことのない返答だ。
正直、目の前の人も含めてこの街の住人は整った顔の人が多い。
そんな人に言われるとちょっといい気分になりそう。
「地図な~。
有った方が良さそうだよな。
冒険者なんだけど、たまに道間違えてとんでもないことなってるからな。」
でも高いんだろ? と聴こうとしたが、途中でヤジが入る。
「おいおい、そういうことはあまりいうもんじゃないよ。」
困惑気味に男に答えていると、店員が直接注意してくれた。
言われた男は少し離れた席に移るようだ。
「大丈夫か?
どっか違う場所で飲み直すか?」
俺は女性に問いかける。
気を悪くしてないといいのだが。
■レンジュ > コクン、と喉を鳴らす。
そうすれば焼けつくような感覚と一緒にふわりと程よく酔いが回ってくる。
「そそ、お兄さんが。
あんまり言われたこと無い?」
それは周りの目が節穴だな。
なんて笑いながら言ってみる。
自分では自分を奇麗だとは思わないけど、
確かにこの街は顔立ちの整った人間が多い気がして。
「まぁな、でもあって困るもんじゃない。
冒険者ギルドで配ったりしないもんなのかね…。
まぁ、どこのギルドもそこまで余裕はないか…。」
うーん、と唸っているところでヤジが入り、苦笑を浮かべる。
でもその女身体は一級品だぞ、と、下卑た笑い声交じりに言う男を殴り飛ばしてやろうかとも思ったが…。
店主の顔を立ててここは何もしないでおくことにしよう。
「……いや、間違ったことは言われてないからなぁ。
でも確かに此処じゃ落ち着いての目無さそうだ…。
次の部屋では俺が奢ろうか……?」
そう言って青年を見上げたところで、違和感。
青年の吸血鬼もどきとしての能力がどの程度のものか、
魔力的なものがあればゾクンと女の身体は疼きを見せ始めるだろう。
■アーテル > 俺は酒には強い方だった。
強いと言うか、酔わないというか。
なので単純に味を楽しむぐらい。
高いのでたいていグラス一杯程度。
「あまり言われたことないかもなあ。」
う~~ん、と考え込んでしまった。
ここに来るまでの環境が悪すぎたのもあるだろう。
こんな風に気軽にお喋りできるような場所でもなかった。
街と言うのはとても楽しい。
「俺の居る所は小さいギルドだからなあ。
皆仕事をしてる間に覚えていくって言われたな。」
身体は一級品。
とんでもなく品のないヤジだけど、俺の視線は女性の方を向いてしまう。
一級品なのか。 いや、そもそもなんで知ってるんだ?
色々と疑問が浮かびそうだ。
「そうなのか?」
え、じゃあ泥棒なのは間違いないのか?
などと更なる疑問が浮かんでいたところで視線が重なる。
俺の方は意識してなかったけど、どうやら俺の身体から何かが出て居た様だ。
正直、俺は自分の身体を完璧に理解できるわけでもコントロール出来てるわけでもない。
だから何が起こっているのか分からなくて。
「世話になってるから俺が奢るけど…。
その、大丈夫か?」
店員を呼び、ここでの料金を支払ってから近づく。
その際、肩や腕に触れてしまうだろうか。
■レンジュ > 女はそこまで強くなかった。
なので一杯の酒でとろんと上機嫌に酔っぱらっている。
「そりゃもったいない…、女に困らなそうな顔してるのに。」
考え込んでいる様子にはくつりと小さく笑う。
この場所というものを素直に楽しんでいる様子で、
とても見ていて微笑ましく感じたのだろう。
女はふわりと微笑みを浮かべて青年を見やった。
「なるほど、そりゃ確かにその通りでもあるな。
でも最低限、街の中は覚えた方がいいぞ~。」
今、この場所にいる冒険者たちの中には、
女の身体を弄んだ男もいれば、仕事の餌食になった男もいる。
そこは否定しようがない。
一級品かどうかはわからないけど。
「ケチなコソ泥ってのは…間違って、ないな…。」
ふらり、と身体が傾ぐのを感じて、まずいと思う。
ふー、ふー、と大きく息をつくのを見て、先ほどヤジを飛ばしていた男がガタンと立ち上がる。
「……すま…ない、ゃ…ッん、
に、二階、に…連れて行ってくれないか…。」
酒場の二階、ほとんどの冒険者に通じるだろう。
連れ込み宿的な場所だ。
火照り始めた肌を多くの男の前に晒しながら、
もじもじと身じろぎしながら目の前の青年に頼む。
■アーテル > 「うん、そうかな。
困らないか、へへ……。」
酒に酔わなくても、こういう嬉しい事を言われると頬が緩む。
街での生活はまだまだ慣れないが、今日はとても楽しい。
この出会いに感謝したくなる気分だ。
美人の女性が目の前と言うのも誇らしくなる。
「覚えきる前に身銭が尽きるからな。
はぁ~~、世知辛い。」
自分の食い詰めっぷりに肩を竦めた。
目の前の女性との会話は楽しいけど、
ちょっとこのまま楽しく、とは言えない状況になってきた。
「え、そう…。」
本心を言うと、ちょっと否定して欲しかった。
スリの類は見たことあるが、目の前の親切な相手がそうだと知ると反応に困ってしまう。
俺が被害を受けたわけではないので、嫌悪とかはないが。
「ああ、いいよ。」
女性の反応と、二階と言う言葉に身体が反応する。
俺の乏しい街知識でもこれがどういう状況か察してしまう。
身じろぐ女性の腰に手を回し、抱きかかえながら階段を上がっていく。
周囲の客の視線が嫌だったので、部屋に入るなり扉に鍵をかけた。
「とりあえず、水でも飲んで一息入れるか。」
俺は女性をベッドに寝かせ、隣に腰掛ける。
こういう部屋でも水くらいはあると思う。
無ければ取りに行こうか。
■レンジュ > 残念ながら、ずっと楽しく会話を楽しむ状況ではなくなってきた。
先ほどのヤジを飛ばしていた男に至っては、
使わないなら俺たちに譲れ、と、あからさまな意図をもって言ってきた。
コソ泥であることも、男たちに弄ばれた経験があることも、
否定できるほどきれいな身体でもなければ、否定する気も無かった。
青年には少々申し訳ないと思いつつも、
今は火照った身体をどうにかしないといけないという気持ちが勝っていた。
「…悪…ぃ……ひゃっ…。」
腰に手を回されるだけで、浅ましい身体はヒクンと震える。
既にズボンの下の割れ目はジュクジュクに蜜を滲ませ、
もじもじと身体をくねらせる始末。
「ンっ……。」
二階に連れられ、ドアに鍵がかかれば、
カチャカチャと女が自らベルトを外す音が響く。
青年が同じ部屋にいるというのに…。
ご案内:「酒場 平民地区」からレンジュさんが去りました。
ご案内:「酒場 平民地区」からアーテルさんが去りました。