2023/10/03 のログ
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にシアンさんが現れました。
■シアン >
平民地区某所、冒険者ギルド――前。
依頼申込・依頼金支払の一般人、
依頼請負あるいは出立の冒険者、
等々がギルドに出たり入ったり通りすがりが通り過ぎていく道路を挟んだ街路樹と長椅子の並ぶスペース。
其処な一つに片手に紙袋一つ提げてどっかりと腰を落とす。
「前にもこんな事あったなあ。俺も学習しねぇ……」
深夜まで深酒して昼も目前といった時刻にようやっと目を覚まして、
依頼見繕いがてら飯でもとギルドと併設酒場兼飯処に足を運び……
人が賑わいすぎて席が取れなくて軽食片手にこんなところで朝飯兼昼飯だ。
以前にも似たような事があったのだがすっかり忘れていた。
あーあ、何て嘆息しながら、紙袋からホットドッグを取り出して齧り付く。
「ん。あいかわらず美味ぇな此処のぁ」
噛めば歯を少し押し返すような弾力を歯で噛み千切れば途端に溢れ出す肉汁がケチャップとマスタードの組み合わせにようく絡む、ギルド併設酒場兼飯処のホットドッグ。何個でも食べれるそれの一個目を咀嚼しながら、偶にギルドから出てくる顔見知りに挨拶したり軽い雑談交わしつつ……
「今日はどんなん受けるかねぇ」
何か気が削がれてきたし財布に余裕ないわけでもないし女買って引き篭もろかな。
何てぼんやり考えたり独り言こぼしながらに、一個目完食したら早速二個目を取り出して齧り付いている。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からシアンさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にティカさんが現れました。
■ティカ > 「~~~~~~~ッつうぅ……。っはあ、はあ…っ、はあ…っ、くっそ、やっぱ回復頼んどくべきだったかぁ……」
近頃はすっかり秋めいてきて肌寒さも感じ始める様になった夕刻の事。
茜色に染まる町並みを眼下に見下ろす長い階段の途中で、一人の少女が苦しげに呟き足を止めた。
150cmにも満たぬ背丈はうなじのあたりでざっくりと切られた朱髪の活発な印象と共に子供めいているものの、チューブトップに包まれた双丘のボリュームや、太腿にむっちりと食い込むショートパンツの張りからは、肉汁したたるステーキの如き雌の色香も漂っていた。
肩当て付きの毛皮のマントや、その上から背負うリュックの薄汚れた風情、両腕先を覆う革の籠手を見れば、この小娘が冒険者と呼ばれるヤクザな仕事に就いている事も窺えよう。
「はぁ…っ、はぁ…っ、はぁ……、ふぅぅう……」
その少女はついに階段端の段差にへたり込んでしまった。
童顔の額に浮いた脂汗を手の甲で拭って呼吸を落ち着かせ、Dカップの肉鞠をむにゅりと持ち上げ見下ろす脇腹には、青を通り越して黒々とした色彩を広げる痣が出来ていた。
この階段を登りきれば定宿まで後少しなのだけれども、たったそれだけの距離を行くのも困難な鈍痛。
内臓に対する深刻なダメージこそ無かろうが、もしかしたら肋に罅の一つくらいは入っているかも知れない。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」にランバルディアさんが現れました。
■ランバルディア > 珍しく忙しなく働いてくたびれたところで帰るのも億劫になって此処での仮眠を決めたのが、昼下がり。
暗くなる前には目覚ましもやってくるだろうと踏んで寝転んで、自然に起きてみればそろそろ日暮れかという頃合い。
アテの外れた目覚ましも、景気よくどこぞで一杯やっているのかも知れない。
そう思い伸びをして部屋を出て、階段を下りようとした。
その先に“それ”がいた。
「……上首尾じゃなく、ヘマ打った方だったか」
大きな大きなため息を吐いて、階段をひとつ、またひとつ下りていく。
血を吐いたりという様子もない。
大方、手酷い打撲――に留まらない重傷といったところか。
「真っ直ぐここに帰ってきたのは、ツいてんのか躾がいいのか、なあ。
部屋行くぞ、ティカ」
不躾に声をかけ、すぐ汗の滲んでみえる額を大きな手のひらでも拭い、前髪を除けて面差しを覗く。
愛らしい顔立ちに傷も無いか、ついでに頭に傷を受けていないかを手探り。
ため息を重ね、巨躯を丸めて少女を抱えあげる。
少女がこれくらい汗をかいて膝をついていればそれはまあ、不相応な色香を覚えるものだが。
腐っても、というところ。
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からランバルディアさんが去りました。
■ティカ > 暮れなずむ王都の景色を見るでもなく眺めつつ呼吸が落ち着くのを待っていれば、ずぐんずぐんと脈打つ様な脇腹の痛みも幾分かマシになる。
そろそろ立ち上がって残りの階段を昇ってしまおうかと考えた所で背後からのっそりと近付いてくる気配に気付き、身を捩って振り返ろうとすれば
「――――うぁ痛ててて……っ! よ、よぉ……バルディのおっさん」
途端電流でも流されたかの様に痛みが走って小躯がこわばる。
ぎゅっと閉ざして目尻に涙を滲ませた双眸が持ち上がれば、段を降りてこちらに視線を合わせた大男の、ここしばらくで随分見慣れた精悍な顔立ちが目に入った。
親に悪戯を見咎められた子供の様な笑みを浮かべつつ、ひょいと片手を上げて挨拶する。
そんなティカの前髪が優しく撫で梳かれ、真剣な表情で脇腹以外の外傷を確認される。
(へぇ……普段はヤブ医者っぽいのにこんな顔もすんだなぁ……)
なんて失礼な事を考えていた少女戦士はいきなりの横抱きに「―――ひゃぁあっ!?」と存外可愛らしい悲鳴を漏らして童顔を赤く染め上げた。
装備込みでも大した事のない体重と共に巨躯の鼻孔に香らせるのは、丸一日の冒険者仕事によって醸し出される土埃と汗の匂い。
それであってもむくつけき男冒険者のそれとは別物の、柑橘を思わせる甘酸っぱい匂いなのは、そこに若い娘のフェロモンの様な物が含まれているからなのか。
反射的に暴れようとした所で再び走った痛みにびくんっと小躯を跳ねさせた少女戦士はしばしぷるぷる震えた後に
「あ―――……っと、悪ぃ。世話欠けるな……」
少し気まずげに紅瞳を逸しつつ不器用な礼の言葉を口にして大人しく身を任せ、大男に抱き上げられたまま宿の部屋へと移動する。
■ティカ > 【部屋移動します】
ご案内:「王都マグメール 平民地区」からティカさんが去りました。