2023/09/20 のログ
■セリアス > 抜かりなく棚をさらうように巡る彼の青い瞳の先。
ところどころで留まるのは、目当ての物、というよりもそれを見て確認するかのよう。
スクロール、魔導具、素材類。それらを総ざらいするように確認しては、
小さく呟かれる言葉にセリアスの赤い瞳が僅かに細まって。
端正な横顔が、力なく表情を薄くするような様子。
容姿のせいではかなげな、とも言えそうでもあるけれど、何やら事情を抱えているのが明白で。
そのまま、こちらの瞳を覗き込み、意を探るようであれ、今の時点でセリアスには二心はない。
彼の事情も知らず、その悩みの度合いも量りきれず、言葉通りの配慮があっただけで。
「……ふむ。ええ、ええ。こう見えても口は堅いのでご安心を。
ご不安なら契約魔術の用紙をご用意してもかまいませんよ」
浮かべられる力ない笑いと、ほんの僅か、縋るような声色と。
それを受ければ、いっそ胡散臭いほどにこやかに笑み、こちらへ、と。
案内するのは雑貨商店側のカウンター奥から続く扉。
その向こうは、商談や執務に使う、応接室兼執務室に続いている。
契約ごとや取引、密談に使えるよう、秘匿の魔術も込められている場所。
そこで、どのような相談事をし、どのような結果をもたらしたのかは、ただ二人の間の秘め事で――……。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からセリアスさんが去りました。
ご案内:「王都マグメール 平民地区/雑貨商店」からユーゴさんが去りました。